表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
153/333

146.姉・弟妹喧嘩

あれよな、まだ完結していない作品が二つあるのに新作を書きたくなる病……だって読みたい小説が無いんだもん!自分で書くしかないじゃない!


「レーナさん、これからどうするんですか?」


とりあえず『ベルゼンストック市』の民衆に対してのプロパガンダを終え、ある程度の周囲に居たプレイヤー達を間引いたところでユウさんに質問されてしまいましたが……これからですか、そうですね……。


「……免罪符を得たので少し八つ当たりをしに」


「八つ当たり?」


そうです、これは八つ当たりです。何も知らずに生まれて来た彼らに、何か落ち度がある訳でもありません。ましてや母の死因となった訳でもありません……『普通』なら何も悪くない彼らを責める私の方が悪いのでしょう。でも──


「──許せない」


「え?」


どちらが悪いとか悪くないとか、理不尽かそうでないだとか、責める相手が間違っているとかそんなの一切関係ありません(・・・・・・・)。この、私が、彼らを、許せないんです……許せないのなら無理に許す必要も、仲直りする必要もありません。理不尽な握手(多数派の自己満足)なんて散々『遊んで』棄ててしまいましょう。


「えぇ、少し……許せないので……」


彼らが彼らで無ければ……彼らが赤の他人であったならば、手を伸ばされて嬉しくなったかも知れません。ユウさんやマリアさんの他にも友人ができて母が喜ぶかも知れないと。……でも無理なんですよ。


「あなた達は」


「「……」」


「ふん」


目の前に現れた三人組を視界に入れて立ち止まる。ユウさんとマリアさんが全然話についていけてませんね、申し訳ないです。でも今の私に余裕はあんまり無いので許して欲しいですね。


「そこの二人組!」


「あっ、え、僕?」


「モジャ頭とチビよ! アンタ達以外に誰が居るのよ!」


「誰がチビよ?! アンタも同じようなものじゃない!!」


えーと、確か……ブロッサムさん、でしたか? 私の事を知っていて邪魔をして来たあの少女ですね。彼女がユウさんとマリアさんになんの用があるというのでしょう?


「いいから、こっち来なさい。部外者は離れるわよ」


「えぇ……僕、混沌二位に目をつけられるような事したかなぁ?」


「……ユウは割と目立ってる気がするよ?」


あぁ、なるほど……余計な気を利かせたつもりなんですかね? ですが二人だけではすぐに終わってしまうと思いますがね……いったい何を企んでいるのでしょうか。


「とりあえず、そこの二人とレーナさんが用事あるっぽいし……離れる?」


「そう、だね……レーナさん含めて普通の雰囲気じゃないし」


まぁ、そうですね……ユウさんはともかくマリアさんにはショックな絵面になるのは間違いないですし、離れていて貰った方が良いですかね。……そんな心配は今さらではありますが。


「マリアさん」


「わひゃい! な、なななんでしょう?!」


「? 花子さんが合図を出したら私達の上空にデカい花火をお願いしますね?」


「ひゃい! 了解致しました! …………顔、近っ……顔、綺麗っ……(小声)」


マリアさんの肩に手を置き呼びかけただけですのに……何をそんなに驚いているのでしょう? ……まぁユウさんと同じく、マリアさんの奇行もいつもの事ですし放っておきましょう。


「では行って参ります!」


「あー、レーナさんも気を付けてね?」


「……なんなのよ、この二人」


さて、ブロッサムさんの企みに乗ってみましたが何が起こるのでしょうね? まさか本当に余計な気を利かせただけな筈はないでしょう。でなければ即座に双子はリスキルコースです。


「……友達、居たんですね」


「……」


……ダメですね、声を聞いただけで気が動転してしまいます……私の心はそこまで弱かったのでしょうか? それとも母とあの男を同時に連想させる彼らが弱点なだけなのでしょうか? ……母が生きていたら教えてくれましたかね。


「……人と、普通に話せるんですね」


「お義姉様の普通の表情……初めて見ました」


「……」


なんですか? 私がただの人嫌いだとでも? 間違っては居ないかも知れませんが、正しくもありません……戦いの前の口上としては赤点ですね。


「家ではいつも避けられてて、義姉上のこと何も知らない……なんで避けられているのかも良く分かってない……」


「たまに会う時の張り詰めた笑顔と歪な無表情しか知らなかったです」


「……何が言いたいんですか?」


右手で短刀を抜き去り、左手に投擲武器(毒針)を持ちながら苛立ちそのままに問を投げかける……先ほどから取り留めのなく語っているそれはなんですか? 私に対する文句ですか? ……まぁ正当な権利ではあるでしょう、私が許すかは別ですが。


「……会話してくれるんですね」


「少なくとも無視はされなくて安心しました」


「……それで? 会話ができたからなんだと言うのです?」


説得? 仲直り? それとも私に謝罪でも求めますか? 確かに彼らに非はないのに一方的に距離を取り、八つ当たりする私の方が許されないというのが『普通(多数派)』の意見でしょう。……しかし私が許せない、腹立たしいから彼らを糾弾するのです。他の意見や正解なんて知りませんし、彼らがどれだけ言葉を尽くそうとも許す、和解、謝罪……このどれも、私が選択するという事はありえません。


「いいえ、本当に……ほんの少しだけですけど、嬉しいだけなんです」


「……そんなに警戒しなくても大丈夫です。お義姉様に謝罪させようだとか、説得しようだとかは考えていません」


では仲直りを狙って? 直す仲なんて最初からありませんが……言葉を尽くせば私が仲良くあなた達を『家族』として認めるとでも? ……私の『家族』は母だけです。


「「ただお義姉様(義姉上)──」」


言葉を発しながら彼が刀を抜き、彼女が数歩距離を取って弓を構える。


「「──少しお話しませんか(遊びませんか)?」」


飛んでくる数本の矢を左手に持った毒針を投擲することで弾きながら、手加減なしで殺意の乗った、こちらの首を狙う軌道の刀を短刀で受け止めます。……なるほど、良いでしょう。少しだけ『遊んで(お話して)』あげましょう。


▼▼▼▼▼▼▼

それよりも僕と踊りませんか〜♪




そしてぇ!皆さんお待ちかねのぉ!2巻のキャラデザの発表ですよー!ドンドンぱふぱふ〜!


挿絵(By みてみん)


ドドン!はい可愛い〜!クレブスクルム解放戦線の冒頭でレーナさんに助けられたニアちゃん(妹)ですよ!

変態紳士が目撃したらすっ飛んできそうな可愛さですね!イエスロリータノータッチ!


挿絵(By みてみん)


そしてお次はメアちゃん(姉)です!こちらは妹のニアちゃんと違って警戒心の高い猫みたいな女の子ですね!境遇的に仕方ありませんが、妹とは対照的でありながら可愛い〜!もっと出番増やさなきゃ!……どうやって出そうか?


他のキャラデザも順次公開していきますのでお楽しみに!

2巻は6月5日発表予定ですのでよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


書籍版第1〜3巻好評発売中です!
ジェノサイド・オンライン〜極悪令嬢のプレイ日記〜
ジェノサイド・オンライン〜極悪令嬢の集団遊戯〜
ジェノサイド・オンライン〜極悪令嬢の混沌衝突〜
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ