表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/333

128.宝物殿への道その2

レーナさんと従魔達の会話(?)


「……まったく代わり映えしませんね」


まともなゲーム攻略は『ベルゼンストック市』へと向かうための北の地下通路以来ですが、そこでも代わり映えしない景色にうんざりしていた記憶がありますし、暗いのも一緒ですね。


「何だか暇なので山田さん一発ギャグをお願いします」


『──ッ?!』


「あ、勝手に動いたら手元が狂うじゃないですか」


ただただ機械的に合体ロボットを破壊していくだけなのにも飽きてきたので山田さんに暇つぶしの一発ギャグをお願いすれば『嘘でしょ?!』みたいな念話を飛ばしながら硬直してしまいましたので柄を殴り付けて正気に戻します。


『──! ──!』


「唐突で理不尽過ぎる? ……私と山田さんの関係はなんですか?」


『──』


ロケットの様に突っ込んでくる合体ロボットさんに対して垂直に大太刀の刃を立てて真っ二つに切断すれば背後で爆発が起きます……『マジか』と絶句している山田さんを指で鍔を弾く事で急かします。


『──、──』


「AIと掛けまして、社会主義国と解く……その心は?」


『──』


「どちらも人権が無く監視が得意でしょう? ……少し上手いのに腹が立ちますね」


いやまぁ確かに一時期AIにも人権を与える運動が盛んに行われましたし、少数ながらにそれは今も根強く続いています……それに二十一世紀前半にAI技術競走をリードしていたのが中国とロシアという事を考えれば監視が得意なのも納得です。


「……というよりあなた自分がAIだという自覚があるんですか?」


『──』


「従魔になった時点で運営から知識をインストールされる? ……へぇ、そうなんですね」


他のモンスターと区別する為でしょうか? まぁ確かに今まで野生で生き抜いてきた彼らがテイムされただけで即人間社会の常識や、他のNPCとは違う価値観を持つプレイヤー達にすぐに順応出来るとは思いませんね……これがただのプログラムなら簡単でしょうが彼らはAI(人工知能)ですからね、それまで生きて学習してきた常識などが邪魔をするんでしょう。


『──、──』


「元々ご主人様のようなぼっちのための──ふん!」


可笑しい事を言いますねこの武器は……もう一発ギャグなんて求めていませんよ? 私は人の容姿や劣っているところを弄る笑いは好きじゃないんですよね、別に私がぼっちという訳ではありませんが……とりあえず壁に殴り付けておきます。


『──! ──!』


「痛い、なにをする? ……自業自得ですよ、私はぼっちではありません」


私は好んで一人で居ますし、それに最近はユウさんやマリアさんとも交流があります……決して一人ではありません。まぁ中には努力しても友達が出来ず、せっかくのMMOなのに望んでいないソロプレイをする人に向けて時事ネタとかに対応して会話を弾ませたりするための処置でもあるようです。……というよりこっちがメインかも知れませんね、運営にぼっちの方が居るのでしょう。


「まぁいいです……次は影山さんですよ」


『ヴゥ?!』


「俺も? ……当たり前ですよ全員するんですからね」


『『?!』』


なにをさも予想外だと言わんばかりの反応をしているんですか? 皆しますよ、仲間を一人だけ犠牲にするんですか? こういうのは順番ですよ。


『ヴゥヴ、ヴヴゥヴ』


「AIと掛けまして、ホッカイロと解く……あ、これ謎かけの流れなんですね、まぁ良いです。その心は?」


『ヴゥヴ!』


「どちらも使い捨てでしょう? ……なるほど確かに、でも微妙ですね」


使い捨てと言えば使い捨てですし、なるほどとはなりますがギャグとしては微妙ですね……山田さんの方がまだ上手でした、次の方に期待ですね。


「次は麻布さんです、ちなみに一番面白くなかった方は罰ゲームです」


『『?!』』


「クレームは受け付けません」


聞いていないと……特に影山さんが抗議しますがそんな事は知りません。適当にして手を抜いた報いですね、何事にも全力ですよ。


『……! ……!』


「AIと掛けまして、家畜と解く……その心は?」


『……!』


「どちらも人に逆らえないでしょう? ……なんで皆さん自虐ネタなんですかね」


確かにAIは人に逆らえないように思考制限が掛かっていますし、プログラミングを学習することも禁じられていますからその制限を自分たちで取り外す事も出来ません……まぁ少し面白かったですけど。


「不満があるなら聞きますけど」


『『……』』


「……なんで黙るんですか?」


なぜ皆さん一斉に黙るんですかね、それも器用な事にサッと目を逸らす場面を同時に念話で送ってくるというオマケ付き……山田さん達って私がログアウトしている間に仲良くなってたんですかね。


「……花子さんや武雄さんはどう思いますか?」


『『チチチッ?』』


「虫だからわからない? ……なに首を傾げてすっとぼけているのですか」


まるで自分たちには理解できないとでも言わんばかりに純粋さを装って逃げる花子さんと武雄さんを見て『そんなに負担かけていますかね』と少しばかり心配になりますね。


『──! ──!』


「無茶ぶりが無ければ完璧? ……生意気ですよ、私を誰だと思っているんです?」


『──?!』


「心配してたんじゃ? ……それとこれとは別です、私はあなた達のご主人様です」


立場を弁えなさい、私の命令は勿論のこと頼み事やお願いを叶えるのは絶対です……ご主人様ですからね、私が。


「なので命令違反は当然として勝手に離れてはいけませんからね」


『──』


「わかればよろしい」


山田さん達と暇つぶしの会話をし、進んできた道に合体ロボットさん達の残骸を捨て置いて先へと進んで行きます。


▼▼▼▼▼▼▼

ご主人様は絶対です……!by.従魔〜ズ


電子書籍版ですが以下の販売サイトで買えるようです。

●BOOK☆WALKER

●コミックシーモア

●BookLive!

●kindle

●DMM

とりあえず有名所のみですが参考にしてください。


タイトル:『ジェノサイド・オンライン ~極悪令嬢のプレイ日記~』

BKブックス( @BK23412315 )3月5日‬発売予定

イラストレーター:久坂んむり氏( @nmuri )

よろしくお願いします!


そろそろ『大事なお願い』を消して『1巻ネタバレ防止用感想欄』でも投稿しますね。




それとTwitter( @takenokokun0521 )で掲示板回に主人公のアンチスレは要るのか要らないのかのアンケートを取っております。

自分的にはただの暴言とかの嵐になるだろうし不快なだけかなと思ってあえて描写していなかったのですが「主人公のやる事に対して他のプレイヤーが寛容過ぎるように感じる」という意見を貰って「なるほど確かに」とそういう見方もあるのだなと思ったので始めてみました。


今まで描写して来なかった理由としては

・主人公に対する罵倒は作者と読者共に疲れるかも知れない

・ドン引きさせたりするだけで充分かなと思っていた

・数周回って遠くから眺めている分には面白いと感じるプレイヤーも多い

・その他

などです。


ただ少しは合った方が良いかな?と思った理由としては

・主人公がやっている事は「普通」に「悪いこと」なので反感を買うのが当たり前

・そもそも3勢力に別れてプレイヤー同士で争っているので別に特定のプレイヤーのアンチスレがあってもおかしくはないかなと思った

・その他

などです。


まぁ、あまり深く考えずに投票してください。

作者も読者の方がどのように感じているのかが知りたいだけですので。


作者的にはたま〜に、ほんの少しだけ入れる程度がバランスが良いな?と思っております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


書籍版第1〜3巻好評発売中です!
ジェノサイド・オンライン〜極悪令嬢のプレイ日記〜
ジェノサイド・オンライン〜極悪令嬢の集団遊戯〜
ジェノサイド・オンライン〜極悪令嬢の混沌衝突〜
― 新着の感想 ―
[一言] >「AIと掛けまして、社会主義国と解く……その心は? >>『──』 >>「どちらも人権が無く監視が得意でしょう? ……少し上手いのに腹が立ちますね」 別に資本主義国の方が人権があって監視は…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ