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ちょっとした話。

作者: トモミチ
掲載日:2008/08/02







朝寝坊して


慌ててタンスに小指をぶつけて


歯磨き粉がきれていて


靴下を履いたら片っぽに穴が開いていて


Tシャツを後ろ前に着てしまって


朝ご飯を食べ損ねて


教科書を忘れてしまって


お弁当も忘れてしまって


掃除の時間ゴミ箱をひっくり返してしまって


午後の授業で居眠りしてしまって


帰り道通り雨に降られてしまって


ちゃんと体を拭いたのに熱を出してしまって


学校を休んでしまって






そんな1日に

がっかりしてしまって

家族に当たってしまって

友達を羨んで

体を丸めて眠って

怖い夢を見て

汗をかいて目を覚まして




あーついてない

ため息をついて

そういえば

夕べもため息をついたなと思って

いや夕べどころじゃないそと思い返して

1日の締めくくりに

ちょっとした失敗を悔やんでため息をついて

目覚めがいいわけないのに


そんなことを思った









夜になると


空が暗くなるのにつられて


虹色みたいなかわるがわるの色を持つ僕の心も


空みたいな濃紺の一色に近づくんだ


深いため息をついて眠る


なんだか納得してしまう


悲しいのも辛いのも

痛いのも苦しいのも


嫌だ


僕自身


満身創痍を装って


これ以上傷つきたくないって


吐き出す息が美しい物と勘違いしていたんだ


こんなに悲しくて辛くて、痛くて苦しい思いをする僕はなんて可哀想なんだって


きっとその不憫な自分が可愛くて仕方なかったんだろう







その日から


吐く息を飲み込む事を知った僕の毎日は、確実に僅かに変化した


鏡に写る自分に笑顔が増えたことと


進む両足が軽くなった気がするんだ






こんな僕は今日から幸せなのかもしれない。


_

ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 最後の方に、「確実に僅かに変化した」とありますが、これを少し変えてみると、案外印象も変わるものです。例えば、「僅かに、でも確実に変化した」 この方が、あなたの伝えたい事が、伝わりやすい。そ…
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