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お久しぶりです。えっと引っ越し終わりました。
ものすっごいバタバタしてましたがなんとか慣れてきたので一安心です……。
本気で久しぶりすぎて申し訳ない。。。
相変わらずのバカップルふたりです。
今ね、すっごい可愛い現象が目の前で起きてる。
知ってた?
可愛い子が嬉しそうにご飯食べてる姿って、周りに花咲くんだよ。ぽんぽんって、漫画みたいに。
幻想? 幻覚? 構うか。可愛いんだよ、彼女が。
ちっちゃい口ではむはむ食べてるんだぞ? 食べる都度美味しいありがとう嬉しいってはにかんで言いながら。
え、こんなの可愛い以外の感想ある? 思わず頭撫でたわ。可愛すぎて。
「あの、どうかした? 奏ちゃん」
「なんでもない。美味い?」
「うん! すっごく美味しい!」
抱きしめていいかな? ダメ? あとでならいい? じゃああとで。
一瞬で頬がリンゴみたいに赤くなった涼華を見て和む。
奏ちゃんも食べないのって? ああ、食べるよ。私も。なんとなく涼華見てるのが楽しかったから。褒めてる褒めてる。可愛い、涼華。
そんなわけで昼休憩。なう。いつものように屋上。そろそろ暑いなーとは思うものの、丁度いいので。
今日は離れたところに誰かいるみたいだからほどほどの距離感。撫でるのはいいんだよ。抱きしめるのもセーフだと思うんだけどなぁ。涼華がわりと照れ屋。
自分の弁当箱も広げて鶏つくねをぱくり。うん、美味い。
涼華、つくね好きなんだよね? そっかそっか。ううん、バリエーション増やそうと思ってな。チーズ入ってる? そうそう、結構色んなモン入れても美味しいんだよ。
卵焼き綺麗? おお、そういう誉められ方したの初めてだわ。焦げ目付かないようにする方法? ……こう、さっと、くるっと、やる?
伝わらなかった。
いや、料理って感覚でやってるから言葉にすると難しいんだよ。意地悪してるわけじゃないよ。わかった、今度一緒にやろう。教えるから。
「えへへ」
「どした?」
「ううん。あのね、色々約束出来るの嬉しいなって」
あーーーーーもーーーーーかわいーーーーー。
言葉の通り嬉しそうにへにゃっと笑ってる彼女マジ天使。
急に上向いてどうしたのって? いや、なんでもないよ。ちょっと眩しくて。眩しいなら下向いた方が? そうだね。そうなんだけどね。
適宜私の精神を揺さぶりに来るよね、涼華。
急に何って言われても……言葉のままかなぁ。ホント可愛いよね、涼華。
あ、赤くなった。揺さぶってるのは私の方? いや、そんなことないし。私は普通じゃん。
「……奏ちゃんのタラシ」
「また言われた!?」
だから、それなんでなの!? ねえ、目をそらすな! 素直な感想言ったらダメなのか!
ダメじゃないけど恥ずかしいらしい。
恥ずかしがってるのも可愛いよ? って言ったら無言で睨まれたけど、そんなうるうるした目で上目遣いで睨まれてもちゅーしたいとしか。今はダメ? 向こうに人いるから? はーい。残念。
まあ、涼華のエロ可愛いとことか私しか知らなくていいからね。仕方ないね。
じゃれ合いながら食べてたからいつもよりゆっくりだったけど、お互い完食。ごちそうさまでした。はい、お粗末様。
美味しかった? とても? よかった。また作るね。一緒に? もちろん。今度一緒に料理しような。
ほわほわと嬉しそうに微笑む涼華に和む。
今日もトマトジュース飲んでる。ホント好きなんだな、トマトジュース。
ん? あ。
「涼華。ここ、ついてる」
「え、嘘。……取れた?」
「違う、こっち」
「ここ?」
微妙に違う。
取ってあげようとしてちょっと悪戯心が沸いたので耳元で呟いてみた。
「舐めとってあげよっか?」
「〰〰〰〰ッ」
冗談めかして言ったのだけど、ぼふっと音がするくらい一気に真っ赤になった涼華にぺしぺしと背中をはたかれた。
数字がめっちゃピンクで点滅してる。
ごめんって。じょーだんじょーだん。
普通に取ってあげて、けらけら笑って片づけも終了。
涼華はうーって小さく唸ってるけど照れてるだけで気を悪くした様子ではないので、よし。
ほら、涼華。あーんして。飴あげる。ん? 味? ま、いいからいいから。
不思議そうな顔になるよね。わかる。スイートポテト味の飴だって。
半額だったからつい買っちゃったんだよね。なんか美味しいけど疑問にかられるよな。え? うん、巻き添え。
ふたりしてころころと飴玉を舐めながら雑談。
放課後の勉強会どこでやる?
そろそろ図書室も混むだろうしなぁ。教室? たぶん気が散るくね?
ファミレスで長時間居座るのも迷惑だしな。え、ファミレスで勉強とかしたことない? マジか。結構そういう人いるよ。
あとで優子たちと相談した方が良いか。あいつらの意見も聞いとかないとな。
……ふたりきりじゃなくて残念?
くくっ 赤くなった。かーわい。冗談だって、デートはまたちゃんとしような。
あ。
そうだ。
「ウチでやるか」
「え?」
「勉強会。今日妹も部活で帰り遅いしさ」
うん、ちょうどいい気がする。
優子たちにLIME送っとくわ。
あ、でもお菓子とか何もなかったから帰りにみんなで買って帰って…………涼華? どした?
「……か、かなでちゃんの、おうち?」
「うん。え、まさか、嫌?」
「そ、そんなわけない!! ど、どうしよう! あ、あたしちゃんとしてる!? 髪跳ねてない!?」
「何の心配!?」
「だ、だって奏ちゃんのおうちだよ!? あたし入ってもいいのかな……!?」
「いいよ!?」
なんで彼女が真っ先に狼狽えてんのかな!?
母さんたちに挨拶? いや、居ないから! 仕事だから! 落ち着こうな!?
結局涼華が落ち着いたのは昼休憩が終わる2分前だった。
……いや、マジで大丈夫かな。私の彼女。
涼華(奏ちゃんの、お部屋に入れる……! どうしよう、冷静でいられるかな!? ベッドとか、あるんだよね…………。……ちょっと、寝てみたい……いや、しないけど! 優子も茜もいるんだし! それにまだ早いっていうか、まだってそんな含みとかないけど! で、でもちょっとくらい、お布団に触るくらいは…………いい、かな……。……あうぅ……)
奏(……まーたなんか妄想して暴走してるな、コレ)




