18
1月バタバタでした。。。転職するかもしれない可能性が微レ存……。
えっと、話あんまり進んでませんが、投下。基本いちゃついてます。
なぜか正座で膝を突き合わせてる件について。
とりあえず。
ものすっごく意を決してたであろう涼華のセリフに、シーンと音が聞こえそうなくらい静かになった数分前。や、だって流石に固まったのは仕方ないと思う。
いや、ちらっとは初期に考えたよ? エロ方向の数字じゃね? とかは。
涼華の暴露で一人フィーバーの数なんじゃねえかとも確かに考えたけど、間中がゼロだった時点でそれはねーな、って彼方に置き去ってた可能性がなんか付属つけて帰ってきたんだもんよ。むしろ数秒固まった程度だった私すごくない?
しかし、あれだよね。
まさか私が使われた数だとは思わなかった。奏さんビックリ。しかも何? 使っただけじゃなくてしっかりとコトを成し遂げた数がカウントされてるらしいよ。だから間中ゼロだったんだな。よかった。これ逆に間中に数字あったら明日アイツに会った瞬間ラリアットかますとこだったわ。
謎だったものが腑に落ちてきた。
うん、でもそう考えると私わりと使われてない? こんなもんなの? 女子って。さすがに涼華の数字は桁違いだとしても、それなりに数字浮いてる人間見たんだけども。
今後ちょっとだけ不信感にかられるかもしんない。
まあ、生理現象だしいいけどね。使われてるってことは嫌われてはないんだろうし。嫌いな人間オカズにするヤツはいないっしょ。うん、私結構人気者ってことで。ぽじてぃぶしんきん。
うんうん、と頷いて自己完結しておく。
ところで涼華さんや。なんでさっきからうつむいて正座したまま無言なんですかね?
うん、恥ずかしすぎて? 顔が見れない、と。このまま土下座したい気分? おっけー、やめてね。土下座されても困るから。
んー、と。まあ、なんつーか気になるっちゃー気になるから何個か聞いてもいい?
え? うん。うつむいたままでもいいけども。もうちょっと待って? 気持ちに整理つけたら顔上げる? あいよ。そんな気にしなくてもいいけども。
とりあえず、涼華の数字431なんだけどさ?
……数字聞いて改めて土下座しないで!? いいから! 責めてないから! ごめんなさいって謝ることでもないから!
ちょっといつから私のこと好きだったのか聞きたかっただけだからね!?
「……え、えっと、入学式……」
「え、今年の?」
「ううん、あたしたちの入学式。だから、去年……1年半くらい前かな」
うつむいたままぽそぽそと涼華が告げる。
思い出してるのか、大事に大事にしてるみたいに胸元で祈るように手を握って。
髪の隙間から見える耳が真っ赤でこっちまで赤くなる。
や、だって、その、そんな前からだと思わなかった。というか、まさか入学式だと思わないって。普通。
あれ? でも去年って私、涼華とクラスも委員も違ったし話したことってあった?
数回? 美術室で先輩に押し倒されかけてるの見た……って、マジか。アレ見られたのってあんときドア開けてくれた子だけ……あれ涼華!? うっそ、そうだったのか。えー、あんときはマジでありがと。助かった。
穏便にどうにかできたっていうか、あと数分涼華が遅かったら少なくとも力業でどうにかしちゃってたと思うからさー。女の人に告られたの初めてじゃなかったけど、押し倒されかけたのは流石に初めてだったから。
え、なんもなかったよ。もちろん。涼華が助け舟くれてたし。力業? 押しのけるか突き飛ばす形になっただろうねー。逃げてくれてよかったよ、あの人。あれから絡んでも来なかったし。
「あの、あたしのこと、よく突き飛ばさなかったね……」
「え? …………そういや涼華にも押し倒されてたな」
ほんとだわ。むしろ馬乗りになられてたわ。
でも全然突き飛ばそうとか逃げようとか思わなかったな。不思議。私も多少テンパってたってのもあるけど、身の危険とか感じなかったからじゃないかな。
たぶんね。
ところで足崩してもいい? 正座の限界がきそう。
なんで奏ちゃんも正座!? って、だって涼華が正座で改まってるのに私だけ胡坐とかもなんかアレかなって。
それにしてもようやくこっち見たな。
よしよし。あのさ、なーんにも怒ってないし別にいいんだよ?
ってかさ、感謝こそすれ怒る理由とか謝られる理由とか皆無だから。私が気になって調べてもらったことに文句言うとか意味わかんないっしょ。
うん、まあ、正直この数字のことは今後持て余しそうだけれども。
言わないから。今後数字増えたりしててもなんも言わないから。だから気にせず……気になる? ですよネー。
「…………うぅ……恥ずかしすぎて消えたい……」
「なんか……ごめん」
「ううん……奏ちゃんは何も悪くないもん。むしろ、あの、ほんとに……ごめんなさい……」
「だーからいいってば! むしろコイビト冥利に尽きるって」
真っ赤になって相変わらず正座を崩さない涼華を抱きしめる。
あーもー、私のこと好きだからってことでしょ。ならいくらでも数字を刻めばいい!
っていうかそもそも数字が見れなくなればいいんだよね。プライバシーの侵害にもほどがあるし、これ。
しっかしどうやりゃ消えンのかっていう。
ああ、そういや色変わったり点滅するのも意味あんの?
うん。たぶん、だけど? 私に恋慕を抱いたらピンクになって? 発情すると、点滅すると。
はー……なるほど。
確かにピンク以外の色見たことないし、プール後とかそういうときだったな。点滅してんの。
……。
…………今斜め上でドピンクで凄い点滅してるのは言わない方がいいんだろうな。きっと。
「落ち着いた?」
「うん……」
ぽんぽんと背中を撫でながら涼華を抱きしめてたら、点滅が落ち着くとともに涼華自身も落ち着いてきたみたいで声のトーンは普通に戻ってた。
もうちょっとこのままでもいい? って、そりゃもちろん。
当たり前のように快諾したら、そそっと位置を少し変えて私の肩に顎を乗せるような形でぎゅっと抱きしめ返された。
密着度凄いな。
……これ耳に悪戯したらものすごい怒られるヤツだよね。
いや、しないよ? しないけども。
んー、私自身の数字は見えないからわかんないけど、私にも数字浮いてたら点滅してんのかなー。
まあ、私をオカズにするって前提の数字みたいだから私に数字が見えることはないだろうけどさ。
何が悲しくて自分をネタにせにゃならんのか。どんなナルシーだよ。
「…………かなでちゃん」
「うん。どした?」
思考が明後日の方向に旅立ってたけど、涼華の呼ぶ声でするっと還ってくる。
耳元で小さく囁かれると変な感じ。
……うん、どしたの。涼華。
名前を呼んだまま、どうしよう、って言われてもこっちのセリフだから。
聞いてもいいのかなって、いいよ。私に答えられることなら答えるから。
「……えっと…………その、」
「なんか聞きにくいことなの?」
「かなでちゃん……数字……見えなくしたい、んだよ ね?」
「そりゃもちろん。……方法わかんの!?」
思わず涼華の両肩を掴んで顔を覗き込んでしまった。
だって数字が何かわかっただけじゃなくて対処法までだよ!?
私の彼女有能過ぎない!? 凄すぎじゃない!?
え? 確実じゃないし、わからないけど、もしかしたら? くらいの可能性?
全然いい。何したらいいのかすらわかんないんだもん。
そもそも何で急にこんな数字見えるようになったのかすら不明だし。
見えるようになった理由はたぶんわからないままだけど……って、いいよ。見えるようになった理由わかったら消す方法浮かぶってわけでもないんだろうし。
で、どうすれば消せるかもなの?
「あ……、えっと……ほんとに、絶対ってわけじゃないし……なんにも関係ないかも、しれない……んだけど」
「無問題。見えてるままだったらそン時はその時」
だからなんかあるならサクっと言っちゃって欲しい。
視線が右往左往してて目が合わないしまた赤面してるように見えるから、なんかアレな方向な気が薄っすらするけど構わないから。
両肩を掴んだまま涼華を見つめてみる。うん。どんな様子でも可愛いな。
じーっと見て離さない私に観念したのか小さな、ほんとに小さな声で涼華が呟くように話し始めた。
「……げ、原因を……解消出来れば、…………やっ やっぱりなんでもない……!」
「いや、最後まで言おう!? 原因って、どれ!!」
「かっ 奏ちゃんのどえす!!」
「なんでさ!? 不名誉な称号これ以上増やさないで!?」
ねえ、ちょっと涼華さん!?
不名誉な称号:鈍感・エロい(色気的な意味の模様)・女誑し・どえす<new!!




