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頭の上に数字が見えるようになったんだけど誰かコレが何か教えてください  作者: けだま@回復努力中


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17

もう少し早めに投稿したかったのですが、まさか月内に二回目の風邪をひくとは思いませんでした。

みなさまも風邪にはお気を付けください。。。

腕の中で固まる涼華に話しかけて頭を撫でる簡単で役得なお仕事なう。


いや、さっきからほんとピクリとも動かないんだけど大丈夫かな。私の彼女。とりあえず抱きすくめてクッションに座ったはいいけども。

涼華。りょーかちゃん。おーい。

話しかけて頭を撫でるを繰り返してると、緊張で強張ってただけなのか、段々ふるふるとちょっと震えだした。え、え、ちょ、まって。

ぐすって、ちょっと、あの。


「な、泣かないで欲しいなー……なんて」


私が捕まえて離さないからじゃ、ない? 違う? よかった。

色々いっぱいいっぱいで? 止まらない、と。そっか。うん……わかった。この体勢が嫌なわけではない、よね? 違うよね? ならよし。

泣かないでは欲しいけど、気持ちの整理つけるのに泣くのは仕方ない。よしよし。落ち着くまで全然かまわないからね。

むしろホント私がちょいちょい泣かしてるよね。ごめん。マジごめん。

ぽろぽろと静かに泣く涼華の頭を優しく撫で続ける。

後ろから抱きしめてるから表情はあんまり見えないけど、あ。目は赤くなってるかも。ハンカチあったよな。……うん、大丈夫。最低限の女子力はあった。

撫でてる手は一旦止めてポケットからハンカチ回収。はい、涼華。

ん? ああ、ほんとだ。いつぞやもあったなぁ、そういや。うん、気にせず使えー。押さえるだけにしなね? 擦らないように。


しばらくそのまま、涼華のことを抱きしめて落ち着くのを待つ。

大丈夫? 落ち着いた? うん、ならよし。もう逃げない? 逃げないならよし。でも私が役得なのでもうちょいこのままでいます。

あ、なんで慌てンのさ。だってもさってもありまセーン。恥ずかしい? 今更気にしない気にしない。


涼華の肩に顎乗っけてほっぺたを涼華の耳にくっつけたりしてみる。ちょっと耳熱いのは泣いたから体温上がってんだろね。

これちゅーしたら怒られるかな。うなじにちゅーしたときは、アウトって感じだったしなぁ……。いや、まあ、確かにあれは私が悪かったけど。

……で、涼華ちゃんは何を言いにくそうにしてんのかなー。



「……かなで、ちゃん」

「うん、どした?」

「かなでちゃん、は、……あたしのこと、きもちわるく、ないの……?」

「え? うん。……何で?」


っていうか、何が?

せっかく泣き止んだのに、ちょっと声がまた泣きそうになってる涼華がうつむいたまま私に問う。

問われた、けど質問の意味がわからん。涼華のどの辺を気持ち悪がればいいのよ。

髪はさらさらでいいにおいするし、ほっぺたぷにぷにで気持ちいいし、泣き顔すら正直可愛すぎてどうしたもんかって感じだし、私のこと大好きだし。うん、総評して私の彼女世界一すぎるけど?


「そ、そういうことじゃなくて!」

「えー?」


正直に答えたのに何がダメだったのかわかんないんだけど。

私の言葉に勢いよくこっちを見て、至近距離で目が合ったのが恥ずかしかったのかまた真っ赤になってうつむいた。そういうとこも可愛いと思うよ。


「奏ちゃん、器大きすぎると思う……」

「そーかなぁ。事と場合によっちゃペットボトルの蓋くらいの器になるけど、私」


買っておいたプリン食べられたりとかしたら。


なにやらもごもごと言ってるけどスルーして抱きしめる。三角座りで膝抱えて顔伏せながらほんとすき、って小さく呟いてるけど、こんだけ至近距離だから全力で聞こえてるよ、涼華。


……ま。さすがに私もちょっとはわかってるつもりだけどね。うん。

だって涼華、ちょいちょい自爆すっからね。エロ関係で。

私としてはギャップ萌え的な感じで気にしてないっつーか、むしろそういうトコも好きなんだけど。

だって私自身それなりにエロいわけだし、ぴゅあっぴゅあだったら下手に手ェ出せなくない? いや、たぶんピュアでも出すけど。ちゅーとかしちゃうけど。


ん? アレ、もしかしてこれ今チャンス的な場面?

彼女の部屋で私のこと大好きな彼女が腕の中にいて、こうそういう(・・・・)流れもある……ような、ないような?


……とりあえず遠慮するの止めて目の前のうなじにちゅーしてみた。



「ひぁん!? ……か、かなで ちゃんっ!?」


ちゅぅ、っと強めに吸ってみた。ふーん、キスマークって案外簡単につくんだね。

うん? うん、痕ついたついた。ツインテール、明日は下ろしておいてね。

慌てて右手で首筋を押さえて私の方に思いっきり振り向いた涼華自身にもちゅーする。はい、暴れなー……いや、ちょっとは動いていいよ。微動だにしないってどうなの。べろちゅーしたわけでもないのに。

……する? あはは、今はまあ止めといてあげる。


顔だけこっちを振り返った涼華をくるっと身体全体振り返らせて、正面(マエ)から抱き締めなおす。

よしよし。落ち着いた? 別の意味でいっぱいいっぱい? 慣れて?


「涼華ってわりとえっちなのにリアルに弱いよね」

「~~~~っ!!」


あ、悶えてる。

腕の中でちょっと震えてるけど、泣いてないからおっけー。恥ずかしいだけだな、これは。

あのね、涼華。彼女がちょっとえろくても全然いいっつーか、むしろドンと来い? って感じだから。

私、その程度のことで涼華を嫌いになったり蔑ろにしたりしそう? そんなことない? なら、それが答えだ。色んなモンひっくるめて涼華が好きだからさ。まだそりゃ知らないこともいっぱいあるけど、それはお互い様だし色々わかってこうよ。


「――――――もう、奏ちゃんだいすきー……」

「そりゃよかった。私も好きだよ」


よしよし。髪の毛さらっさらで気持ちいいなぁ、ほんと。

……改めてバカップル丸出しだった気はするけど誰が見てたわけでもないし、まあいいか。コトバって大事だよね。


ぎゅーっと抱き締められたので抱き締め返しておく。

うん? なんか言ったか? 涼華。よく聞こえないんだけど。

なに? なんて? …………キョウイノカクサシャカイ? 何言ってんの?



「……うぅ、あたしおっぱいちっちゃくてごめんね……」

「何で謝られてンの、私」


むしろなんで急に胸のサイズの話になったんだ。


「だって……奏ちゃん、おっきいんだもん……」


……まあ、確かに……小さくはない、かな。

でも無駄に大きくても別になんて得はないぞ。ブラのデザインでかくなるにつれ地味になりがちだし、たまにTシャツとか入らないときが……そういう問題じゃない? ……うん、悪かった。

いや、ってか、気にしないから。胸とか身体のバランスにあってるかどうかだろ。私はそこそこ上背あるからそれなりにあるだけで。

羨ましそうにヒトの乳を見られても。……羨ましそうに見たあとに我に返って恥ずかしがるな。

プールで見ただろ。ンな珍しいモンでもない……


「奏ちゃんのおっぱいだよ!? 値千金だよ!!」

「そんなわけなくない!?」


値千金の価値のある乳って何!?

少なくとも某姉妹的な人のモンなら価値あるかもだけど!


「そんなことあるもん! 長身に釣り合い取れてる大きさだしぎゅってされたときに当たるとふわふわだしプールでちょっと見ちゃっただけだけど形はいいし美乳だったし乳首綺麗なピンク色でとっても可愛いくていつかじっくり見てみ……」

「…………ぷっ くく……っ」


また自爆してるしこの子。ホントおもしろいな。

私が笑い出したことで自分の喋ってるセリフが暴走してき始めたことに気づいたらしく、一気に真っ赤になった。涼華、私のことになるとちょっとエロ馬鹿くなるのマジ可愛い。

あー、笑った笑った。

大丈夫だから、そんな慌てんなって。謝ることないから。コレは私の乳だけど、まあ、涼華のモンでもあるんだし? いつかじっくり見る(・・・・・・・・・)機会はあるよ?


まあ、からかうのはこんくらいにしとこうかな。

ぱくぱくと何か言おうとして言葉になっていない涼華の頭を撫でる。同時に嫌が応にも目に入る数字。

あれ、そういえば数字の話しにきたんだっけ。涼華がおもしろ可愛すぎて忘れてたわ。


……んー? 数字なんかめっちゃ点滅してる?


「涼華、落ち着いたか?」

「……うん、ごめんなさい…………」

「全然いいって。それよりさ、当初の目的忘れてたけど数字のことアタリついたんだったよね」

「あ……」


私が問いかけると涼華も思い出したらしく、真っ赤な顔からさあっと血の気が引いた色になった。顔色七変化……。

涼華がそそっと離れて私の隣に座りなおす。

ごめんなさいって、忘れてたのはお互い様だから謝ンなくていいって。

とりあえずさ、今さっきも涼華の数字点滅してるし、色がピンクっぽいんだけど、想定と合致する?

するんだ。マジでよくアタリついたね、涼華。私いまだにわかんないわ。

うん? 私はたぶん答えわからない可能性が高い? わからなくてもおかしくない? まあ確かに、私あんま頭良くないしなー。そういうことじゃなくて?


しどろもどろになってる涼華。すっごい言いにくそう。私が阿呆すぎて呆れてんのだろうか。

私に気を遣う必要とかないからガツンっと言っちゃってくれていいんだぜ?


「うぅ……奏ちゃん…………あたしのこと嫌いにならないでね……」

「だーから、なんないってば。検証までしてくれてるみたいなのにその彼女邪険にするわけないだろ」

「あ、ぅぅ……そうだよね……それもバレてるよね…………」


さっきまで顔面蒼白だったけど今は再び顔が赤い涼華。視線が合わないんだが。

数字の点滅スピードもあがって薄桃色から普通にピンクくらいの色になってる数字。

数秒唸ってきょろきょろとしていたけど、決意が固まったのかなんなのかようやく私と目が合った。


あ、目潤んでる。可愛い。

……これ、ハズイの我慢してるんじゃね? もしかして。

私の頭に疑問がよぎったのと同時。

ぐっと両手を握りしめて、涼華が絞り出すような声で、散々謎だった数字のコタエを言い放った。



「その数字、ね。『奏ちゃんを思ってひとりでシてイッた回数』なの……!!」


今年中に『数字』の意味を暴露させられましたよかったー!

涼華はちょっとヤケクソ入ってるのも否めません。色々いっぱいいっぱいです。

正直うなじにちゅーしたあたりでノクターン考えてたのは内緒です。

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