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n番煎じネタです。
ちょっと下品な表現とかあったりなかったり。
変な書き方してます。言葉使いが荒いですが、主人公は女です。
思いつくまま書いてます。
気づいたのは顔洗ってリビングに入ってから。
なんか丸が母さんの頭の上に見えた。
別に母さんの頭についてるわけじゃなくて、なんていうのかな。丸みたいなものがちょっと宙に浮いてる感じ。
なんで母さんの頭の上に浮いてんのかはわかんないけど。
っていうか、なんでこんなもん見えんだろ。寝呆けてんのか?
トーストを焼いてくれた母さんにお礼を言ってむしゃむしゃと食べる。
母さんはキッチンで洗い物してる。頭の上にはやっぱり丸が浮いてる。
わけがわからん。
トーストを食べ終えて珈琲を飲んでたら妹が起きてきた。
妹の頭の上にも浮いてた。母さんとは違って23。母さんのも丸じゃなくて、もしかしてゼロってことか。
ぬーん。こんなことなら父さんが出かける前に起きて見とけばよかった。
私以外には見えてないみたい。さりげなく妹の頭の上に手をやってみたけど触れなかったし、とりあえず気にしてもどうにもできないみたいだから、放置しよう。
鞄を持ってバスへ向かう。
道中すれ違う人もみんな数字が浮いてた。
うーん。ゼロが多いな。たまに1とか2がいる程度。今のところ妹がダントツ? なんの数字かわからんけど。
首をかしげながらバス停でバスを待つ。
暇だから並んでる人の数字を数えてみた。
一番前のハゲたおっさんは3。その後ろの背の高い美人は0。その後ろの女子高生3人組も全員0。リーマン風の兄ちゃんは2。しかし共通点がホントにわからんな。
うーん、と思案していると後ろから肩を叩かれた。うん、おはよ。え、なんもないよ。別に。大丈夫大丈夫。え? 今日小テストだっけ? マジかよ。
げんなり。
0が出てる親友と一緒にバスに乗り込む。
うーん。ほとんどゼロだけど、同じ学校のやつらは数字が出てる人が多い感じ?
っていうか、こんだけ数字あると鬱陶しいな。オンオフ切り替えたい。出来ないかな、出来ないわな。あーくそ。そんなことより小テスト気にした方がいいか。
教室についた。
教室にいるやつらにもいろんな数字が出てる。
女子はゼロが多いけど、ちらほら5とか浮いてる。男子は数字浮いてるヤツの方が多い? っつか、女子も男子も関係ないのか。バスだと男ばっか浮いてた気がするけど。ん、いや、同じ学校のヤツらはそうでもなかったっけ。
え? 何きょろきょろしてんのって? いや、なんでもないよ。虫がいたような気がしただけ。いねえって見間違い。叫ぶなよ。
チャイムが鳴った。席に着く。
都合よく一番後ろの席でよかったようなよくないような。数字が気になって黒板見にくいんだけど。
マジでなんの数字なんだか。中垣内とか98ってもうすぐ大台乗るじゃん。
先生がきた。先生はゼロか。なんの数字かわからんから結局多い方がいいのか少ない方がいいのかもよくわからんけど。
でもまあぶっちぎって数字大きいのは東雲さんか。384。ひとりだけ桁が違う。
とりあえず今日見た中で一番多い。
美人度、とか? いや、それだとゼロの人が多いってのは通じない。バスでみた美人さんもゼロだったし。
なんだろう、ほんと。
エロ漫画とかでお約束のヤった回数とか? やー、それはそれでおかしいよな。バスにいた赤ちゃん抱いてるお母さんの数字ゼロだったし。
ごちゃごちゃ考えてたらHR終わってた。
次は数学か。教科書を用意する。小テストある英語は3時間目だからあとでチェックしないとな。意味の分からん数字よりテストの数字気にするべきだろ。
特に何事もなく昼休みになった。数字は変動しないみたいで変わらない。小テスト? 可もなく不可もなくだよ。
弁当を取り出して親友に声をかける。え、今日は購買のパン買う? おお、頑張れ。ついてきてって子供か。個数が変わる? 何言ってんだ? あーあーわかったから引っ張んな。ジュース奢れよ。それで許してやろう。
卵焼きとからあげと焼きそばパンをトレードした。レート釣り合ってない気がするけどいいのか。あ、そ。お前がいいならかまわんけど。
昼休みが終わって教室に戻る。
5時間目は体育か。だるい。着替えをもって更衣室へ。
あれ? 東雲さん数字増えてる? 385になってる。んん? 他に増えてるヤツいんのかな? 東雲さんだけ桁違ってたから覚えてたけど。なんで増えたんだ?
疑問を解消する間もなく運動場へ。
なんとなく東雲さんを盗み見る。相変わらず美人。容姿端麗運動神経抜群品行方正成績優秀、神は二物も三物も与えたよな。
あ、目が合った。な、なんでもないよ。ジロジロ見てないよ。へらっと笑いかけたら笑い返してくれた。横で親友が煩い。たぶんお前に笑いかけたんじゃねえから黙ってろ。え? お前だとも限らねえだろ? うるせえよ。
親友はゼロのままだ。体育の鬼ゴリラ……橋本もゼロだな。
ほんとに法則性がわからん。
体育はマラソンだった。死ねる。6時間目寝ないように気を付けよう。
放課後になった。
友達に挨拶しながら帰る準備をする。帰宅部なもので。
ちゃっちゃと片付けていざ帰ろうといつものメンツで廊下を歩いてたら担任に呼び止められた。勘弁してよ。え? 東雲さんも呼んで来い? なんでさ。実行委員? あー……そういやそうだった。悪い、みんな先帰ってて。おう、またな。
教室に戻ってきて東雲さんを呼ぶ。
大声だしてないよ。なんでみんなこっち見るのさ。
待たせてごめんって東雲さんは悪くないよ。西ちゃんが呼んで来いって……あ、はい。西先生が。実行委員のなんかあるんだって。
東雲さんとふたりで職員室に向かって歩く。
東雲さんの頭の上には385の数字。やっぱり気になるので遠回しに聞いてみた。ねえねえ、385って数字が何かわかる? え、なぞなぞ? んー、まあそんな感じ。他にヒント? えっと、西ちゃんはゼロで間中もゼロだよ。中垣内は98。わかんない? そうだよね。答え? え、えっと秘密。
結局わからないまま職員室についた。
西ちゃんとちょっと話して連絡事項のやりとり。はいはい、了解。体育祭は2ヵ月後だからまた今度集まりがあるらしい。だるい。
ちらちらと職員室にいる先生に目を走らせる。ほとんどゼロ。化学の田中が5で世界史の林が13か。やっぱ東雲さんほど数字多い人っていないなぁ。
西ちゃんと話し終わって職員室を後にする。
さて帰るか。東雲さんは部活? 今日は休み? そうなんだ。あ、帰るんだ。そうか。じゃあまた明日……一緒に帰ろう? え、うん、いいけど。方向一緒だっけ? 本屋に行きたいから一緒の方向? なら一緒に帰ろっか。
東雲さんと流れで一緒に帰る。なんかめっちゃ喜んでるけど、本そんな楽しみなのかな。新刊だと楽しみか。ゲームの新作の発売日とか浮かれるもんな、わかるわかる。
結局本屋に一緒に行って、ついでにお茶して帰った。東雲さん案外話あうな。
ただいま我が家。ただいま、妹よ。
母さんは? まだパート? そう。え? 腹減った? 自分で作れよ。ああ、無理か。料理下手だもんな、お前。貰い手ねえぞ。痛ぇ! 叩くなよ、冗談だって。はあ? なんで私が養うんだよバカ。あーもーわかったわかった。飯作ってやるから機嫌直せ。ハンバーグがいい? はいはい、仰せの通りに。
焼いてる間に母さんが帰ってきた。お疲れさま、母さん。何? チーズ乗せて? わかったよ。
父さんの分は焼かずに冷蔵庫。焼きたての方がいいだろ。あとで母さんに焼いてもらえ、父。
食べながらテレビを見る。画面越しでは見えないみたいで、芸能人の頭の上には何も見えない。録画だろうしな、これ。
母さんは相変わらずゼロ。妹は24……あれ? こいつも増えてないか?
疑問は増えるばかり。
風呂から出ると父さんが帰ってきてた。父さんはー、ゼロか。
ハンバーグ美味い? だろ? 料理はできるに越したことないからな。
いい時間になったので部屋へ戻る。
今日は疲れた。理由は変な数字が見える所為以外の何物でもないけど。なんか目につくと見ちゃうじゃん。
しかしほんとなんの数字なんだろうか。増えてたのは東雲さんと妹だけだった、と思う。他の数字覚えてなかったからはっきりとは言えないけど。
なんだろなー。明日も見えるのかな。うざいなー。いきなり見えるようになったんだからいきなり見えなくなるのかもしれないけど。
うだうだソシャゲしながら考えてたら12時になってた。寝よう。明日まだ見えたらその時考えよう。
おやすみなさい。
数字=◯◯◯◯◯れた回数。
主人公が男かhtnrだったらノクターン行きだったはず。