1/9
その始まり
今から19年前の、リスティア暦751年9月31日。星が突然降り注いだ。これは全世界中で騒がれた。暫く経ち、皆がその出来事を忘れた頃に一人の男が、とある国の王の目の前でこう言いだした。
『俺には未来が見える』と。
殆どの人は嘘つきだと嘲笑ったが、彼の言っていることはピタリと当たった。
これにより、彼は本当に未来が見えることが判明した。彼は話した。星が降った夜、自分のことを姫神という女が取り憑いた。その姫神が取り憑いたということで彼は未来が見えるようになった。この事を直ぐに皆は信じた。何故なら、姫神本人と話せたからだ。
これをきっかけに、世界中から姫神が宿っているという人々が、城に集まった。
殆どの人が嘘であったが、中には本当に宿っている人もいた。
姫神が宿っている人はどんな身分であっても、王の次に偉い《姫騎士》という役職に就けた。
姫神が宿ると、その人は自分の奥底に眠る能力が開花する。
例えば軍師の才能だとか、魔法の素質だとかだ。
これは姫神が自分に宿るなんて絶対ありえない、そう思っていた僕の話。




