プロローグ
この小説は、今まで少しずつ書き留めていた小説になります。
まだ他の小説はプロットを書き直しているので、皆を待たせてしまうかもしれないので、書き留めていたこの小説を載せて皆に楽しませれば良いなと思っています。
プロローグは短いですが、次からは長くなりますので。
では、どうぞ!!
西暦2000年01月01日00時00分(日本時間)
この日は『竜の襲来』と呼ばれる日となった、紅い月が突如に現れたことから始まる。この時は、紅い月によって普段の夜よりも明るくなった空にて、小さな点が浮かぶのが見えていた。
小さな点だった物が大きくなり、それらがこの世界にいるはずがない生き物だと理解するには時間が掛かった。攻撃され、ようやく人類は侵略されていると気付いた。
ーーーー何百体になる竜の大群が現れたのだ。
それらの竜、別の言い方をすればドラゴンと呼ばれる生き物を前にて、率いていた竜王と呼ばれる存在が七体もいた。その存在により、地球に住まう人類は半分に減らされて、土地を侵略された。もちろん、人類は指を咥えて侵略されていくのを見ているだけではない。現代科学による兵器によって、襲ってくる竜達を撃退していた。
だが、現代科学による兵器が効いたのは、下級種と呼ばれる竜に似たような生き物、上級、中級種の一部だけで、竜王には全く効かなかった。中級種以上の竜と竜王は人の言葉を操り、高い知能を持っていた。それだけではなく、下級種には使えない『魔術』も操って、不敵の強さを誇っていた。
これでは、人類全滅の時期が近いと皆が思っていた所に、竜王と上級種は何を考えてなのか、人類を全滅させずに、世界中の所々に塔を作り出した。そこに入っていた竜王と上級種は出てくることはなかった。
活動しているのは下、中級種だけだったので、撃退して安全な場所を確保することは難しくなかった。
何故、竜王や上級種が塔を作り出して、中に入ったまま出てこないことに疑問が浮かんだ。一人の研究者による推測だが、突如に現れた紅い月に関することで、竜が使う『魔術』によって、現れたのではないか。さらに、その魔術を使ったのが竜王と上級種の竜がやったことで、体力を消耗したから塔を作り出して休息を取っているのでは? ということだ。
様々な憶測が飛び交うが、明確な答えは出なかった。塔へ核を打ち込む案を出す国もあったが、反対意見が多かった。せっかく出てきていないのに、下手な刺激を与えたらどうなるかわからないからだ。十数人のチームを送り出して、塔の中を調べる国もあったが、結果は塔の中へ入れなかったことで、結界のような見えない壁があることしかわからなかった。
竜王が作り出した塔は全部で七箇所にあり、その一つが日本の北海道にあった。本国にも被害が出ており、無事だったのは東京、大阪、沖縄だけで他は、竜の魔障によって侵されている。魔なる樹海のように生き物が変異した下級種がウロついており、危険な場所となっている。
ここからは、幸せとも言えない過去を持って、これからも苦難な人生を約束された一人の少年による物語となる…………