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支配者の迷宮 -盗賊退治と性転換ー

「・・・というわけなのです」

「なるほどな」

十数日後、迷宮の別区画(農場と魔力生成装置のみを接続したところ)に椅子とテーブルを設置し、村長たちはカガリに陳情していた。

「つまり、不作な上にここの領主が税を引き上げたため、植えて死にそうなやつは村で奴隷を売ったり、盗賊になったりすると。で、その盗賊の中でも中規模になったものが近くの村を襲撃して村を半壊させた。こんなとこで良いのか?」

「は、はい」

アバウトなその内容に、カガリは対策を考えあぐねていた。潰せるものなら潰しておきたいが、元が農民であったり、村を襲った規模が不明であるためどれだけの戦力を用意するべきかで悩んでしまう。

「・・・ひとまず、襲ってきたらこっちで村の守護に置いたミルに対処させる。そっちでは男たちに女子供を守らせておけ」

「は、はい。わかりました」

男でも女でもなるべく捕らえて戦力に加えようと考えながら、カガリは後ろにいるジューベーともう一人小柄な金髪ツインテールの少女を見やっていた。


 村長たちにとっては見慣れない金髪少女だが、実は村からつれてきた。

「一週間が過ぎたから、約束歯守ってもらうぞ」

「・・・」

最後の抵抗とばかりに思い切りカガリをにらみつけるその人物は、ヴェリーであった。何度も何度もあきらめずにジューベーに向かっていってはコテンパンにされ、カガリが応急処置をするという流れを一週間の前半は繰り返してきたのだが、後半になってくるとさすがに心が折れてくるのか、徐々にジューベーに挑む回数が減り、目からも式が減ってきていた。カガリも廃人は要らないので適度に刺激しつつ観察していた。あまり時間的な余裕もなかったのでこまめに見ていたわけではないが。

「これを飲め。次おきるころには約束が果たせるはずだ」

そう言って差し出された透明な液体の入ったビンを、当然のことながらヴェリーは警戒し手を出さなかったため、『命令』してその液体(睡眠薬)を飲ませ、生物合成・変換装置に入れて、カガリは好き勝手にヴぇリーを作り変えてしまった。カガリからすればヴェリーは弄りがいのあるおもちゃでありペットであった。弄られた結果できたのが先ほど述べた金髪ツインテ少女である。名前はヴェリアにした。


 それから数日して、ミルの子スライムの監視網に盗賊の姿が引っかかった。そのまま気づかれないよう指示し、その盗賊のアジトの目星がつくころにもう2,3体子スライムを配置し迷宮内へ声を伝播させる(つまり盗聴器と似た役割)。

「あねさん、こっから少しあっちへ行ったほうに村がありやしたぜ。中々規模が大きそうでさあ。それに食料も結構あるのかまったりした雰囲気でしたぜ」

戻ったやせぎすの男がそう報告している声が聞こえる。

「よし、おめえらの食い扶持も女もそろそろ手に入れねえと、食べ物が足りなくなっちまう。明日にはそこに乗り込むぞ!」

ヘイ、と聞くからに数十人単位の声に、カガリはどう扱おうか悩む。

(リーダーっぽいやつは、声からして女なんだよな。盗賊の女首領って結構リスクのある立場だと思うんだが・・・で、数十人か、突然消えて大丈夫なレベルか?)

ミルが負けるとは露ほども考えていないあたりで、ミルの戦力が桁違いなことがわかるのだが、それを盗賊側が知るすべはない。

「さってと、いろいろ受け入れ準備してからまた熱い夜をすごそうかねえ」

そう言ってカガリはひざの上に乗せたヴェリアの頬をなでる。

「、んっ・・・く」

若干いやそうな顔をしながらも、顔を赤らめて俯くことしかできないヴェリアは、女性化されてから毎晩カガリに命じられて熱い夜をすごしていた。当然初夜はものすごく抵抗したのだが、日々開発されてしまっているためか抵抗は徐々に弱くなっていた。カガリいわく、毎晩十二分に満足させているらしい。それでもどこか抵抗している姿にカガリは嗜虐心をそそられていた。ちなみにヴェリアが参加してからは基本他のメンバーに添い寝はしなくていいと伝えてある。

 そんなヴェリアの様子にカガリは満足しながらパソコンの操作を進めていく。時折盗聴内容を伝えていたミルの本体(こちらも水色の髪の少女)やヴェリアをなで、うれしそうにプルプル震えるミルの様子などを眺めながらカガリは準備を終えた。

 まず生物合成・変換装置のカプセル100pを20台ほど装置を置く部屋に設置し、更に苗床部屋(単一のモンスターを生ませる部屋、壁に拘束したり、鎖で移動に制限をかけることができる。100人まで収容可能)、産出部屋(こちらで指定したモンスターなどを生ませる。拘束などは首につけた首輪についた鎖が床に固定されており、ある程度動き回ることはできるが、中央の通路とを隔てる鉄格子には手が届かないようになっている。100人収容可能)、魔力供出部屋(壁に人体をつないで魔力を強制的に捻出させる。100人収容可能)Bランク1000pをそれぞれ設置し、住居D ランクを50ほど通路と一緒に居住区のカガリの部屋から行けるように配置した。さらに忘れずに隷属の首輪と母体刻印を50人分ほどとりあえず用意し、魔力ポイント変換装置に直で魔力生成室Cランクをつけてポイントの加算速度を上げた。

「こんなもんか」

そう呟くと、ヴェリアがびくりと体をすくめ、ミルが空気を読んだように消える。当然、その日の晩もカガリはヴェリアと熱い夜をすごした。

 翌朝、疲労困憊でびくびくと痙攣しているヴェリアを適当に汗をぬぐってやってベッドに放置し、パソコンへと向かった。どうやらもうミルと盗賊たちの戦闘は始まっているらしかった。


「ち、ちくしょう!何だよこいつは!?」

目の前にいる女の姿をした何かに盗賊の一人が手に持った棍棒を叩きつける。それを片手であしらいつつこちらを観察するようにじっと見てくるそれに、盗賊たちは腰が引けていた。切っても叩いても矢で射ても、まったく答えた様子がないそれは不思議そうに首を傾げるだけ傾げて周りを見渡す。夜明け近くだが、まだ空も白くなっていないその時間は、盗賊たちにとってもっとも攻めやすい時間・・・のはずだった。

 眠りが特に必要ないミルは盗賊団が全員出撃したのを確認し、カガリに指示されたとおり子スライムで包囲網を作り上げていた。それと同時に万が一に備え自分の体(粘体)を使って村に薄い膜を張り、火矢などの対策もしていた。もちろんそれにかまわず突っ込んできた愚か者は捕まえて無力化し、迷宮に送るようカガリに指示されている。

(・・・バカナノ?)

言われたことは理解し、彼我の戦力差くらいはわかるミルにとって盗賊たちの突っ込んでくる姿(カガリは見ていたら、ゴキ○リホイホイだな、とかいいそう)を冷静に観察していた。

「おまえたち、どいてな」

「あ、姐さん」

「ロミルダの姐さん」

後ろから現れた大柄な女性に盗賊たちは思わずすがるような目で見てしまう。盗賊たちは無謀な突撃ですでに半数を無力化され、1割はカガリの迷宮近くまで運ばれていた。現れた女性は、丈夫そうな皮鎧を着て、手には装割と綺麗な飾が両手剣を持っている。

「こいつはスライムの亜種だよ。魔法攻撃じゃないと効きが悪いって話だ」

そう言いつつロミルダは両手剣を前へと構える。すると両手剣の周りに炎が舞い始める。

「へっ、貴族様からもらった火炎剣さ。スライムにはこいつが一番だろう!」

そう言いつつロミルダが突っ込んできたが、ミルは特に動揺もせずにその両手剣を受け止めてしまった。剣にまとわりつく炎に焼かれる様子は一切ない。

「なっ・・・ごはっ」

面倒になってきたので、ミルはロミルダの鳩尾に蹴りを叩き込み、動揺して動けない盗賊たちの残りもまとめて押し包む。

「なばっ」

「ぐへあ」

「あ、ありえねえ」

そんな文句を言いながら、盗賊たちは一人、また一人と意識を失っていった。

 カガリが見たのはその最後の一幕で、盗賊団が全員気絶するとパソコン画面の上部に[盗賊退治クエストクリア。報酬 人数×100p]と出ていた。

「はええなー」

カガリのその声にやっとおきたのかヴェリアがのそのそと起き上がり、こちらを向く。

「そろそろお前にも仕事をしてもらわないとな」

そう言ったカガリの言葉に、ヴェリアは顔を引きつらせた。


「おはようございます。戦果はいかがでしたか?」

「全員捕縛、42名だそうだ。うち女性は3名ほどだな」

それは素晴らしい、といいつつアッレは今日まで鍛えた少女たちをちらりと見やる。ティーリとリフィはあまり栄養状態が良くなかったこともあり、この数週間でそれぞれに女性らしいスタイルが出てきていた。ホーリエは若干色あせていたのか綺麗な紅い髪をふりながら食器を並べているが、以前の猫のような野性味に女らしさが加わりかわいらしさが向上していた。一番変化があったのがナシェリで、ぼさぼさだった灰色の髪はつややかな光をもって背中で一本に束ねられており、体中の傷や、潰された目も綺麗に修復されて他の少女たちがかすむほどの美貌を持ってアッレとともにカガリを出迎えている。その目には以前にあった嫌悪や恐怖、憎悪が見えない。理由としてはカガリが体調調整と称して行ったのが、この性格の矯正だった。半分は洗脳に近いといっても、それらは少女たちに強制されないようにしつつ、ぎりぎり限界まで改善させていた(といっても手を加えたのはナシェリの男嫌いと人嫌いの部分だけだ)。

 若干足をプルプルさせながらヴェリアがカガリの隣に座り、朝食が始まった。席は円卓で、カガリの右隣にホーリエ、リフィ、ティーリ、アッレ、ナシェリ、ヴェリアの順だ。まだプルプルしているヴェリアにかいがいしく世話をしているカガリに若干不満そうなホーリエをカガリが同じように世話を焼いて他の皆が苦笑いをするのももはや日常になっていた。

 朝食が終わると、アッレとヴェリアにここに残るようにいい、他の三人には片付けと掃除をしてもらう。

「それで、御用とは?」

「うん。そろそろ次の段階に入るから、この子にホムンクルスを産んでもらおうかと」

そう言うとヴェリアが顔を青ざめ席を立とうとしたが、アッレに咎められて動けなくなってしまう。

「出産プレイですねわかります」

「ちげーよ」

ちょっと顔を赤らめたアッレに白い目を向けながらカガリはこんごの計画の一部を話した。その計画にアッレはポカンとした後、顔を引きつらせる。

「あ、主はなぜそこまで読めるのですか?」

「しらん。なんとなくこういう人間だったらこうだろうな、という予測を立ててるだけだ。あんまり正確じゃないからリアルタイムで組みなおしてるけどな」

なんでもないことのようにのたまうカガリに、アッレは冷や汗を流し、ヴェリアはそれ以前に自分の身の危険を感じてぶるぶる震えていた。

「まあ、ちょうどヴェリアには母体刻印もしてあるし、大丈夫だよな」

「え、ええ、まあ。それに、母体刻印を刻まれたものはほぼ100%懐妊します」

「へえ。それじゃあ1発必中ってこと?」

「いえ。百発百中です」

その言葉に若干理解する時間を置いた後、カガリは驚いて目を見開く。

「そ、それってまさか」

「ええ、概ね主の予想通りです。今まで入れた種は残らずこの子の中で準備OK状態です」

マジかよ、とカガリは思わずヴェリアのお腹を見るが、ヴェリアはそれに気づいてお腹を隠そうとする。

「また隠し機能の一環として、そうやって仕込んだものを設定できちんと決めておけば主がその身を滅ぼされても再度生まれ変わることができます」

「な、なんだと!?」

それを聞いてカガリは、絶対後でセットしておこうと決めた。

「というかそれより」

「ええ、出産プレイの話ですね」

「ちげーよ」

どこまで戻ってんだ、とため息をつき、カガリはアッレに問う。

「産むだけならば3日もあれば十分ですが、これは母体の精神的な負担を無視した場合です。また短期間で生ませる場合、目安としては1,2週間とされています。」

「それでも短すぎないか?」

カガリがヴェリアを見ながら問うと、ヴェリアはぶんぶんと頭を振り懸命に無理だと訴える。

「じゃあ3週間以上ですかね。無理に生ませると普通は母体や子供に負担がかかるんですが、母体刻印の効果でほぼゼロのはずですし」

「そうだな・・・一ヶ月くらいで良いかな」

カガリの確認の言葉に、主のお心のままに、とアッレはそう言って去り、カガリはヴェリアと向き合う。ヴェリアは懇願するような目でカガリを見上げるが、カガリにとっては嗜虐心をくすぐられるので今はちょっとやめてほしいと思っている。

「というわけで、一ヶ月以内にお前に一人産んでもらう事になった。いろいろとつらいとは思うが、元々お前には半分それを頼もうと思っていたからな。大丈夫、俺とお前の子ならきっと可愛い子が生まれる」

そういう問題じゃない、といわんばかりに涙目でにらみつけてくるが、むしろ可愛くてカガリは抱きしめてしまった。腹の辺りに柔らかな感触が押し付けられる。

「よし、じゃあ早速いろいろ設定してくるから、ヴェリアはここの掃除をした後お茶を持ってきてくれ」

そう言って半分スキップでカガリは自室へ戻っていった。

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