支配者の迷宮 ー大改造とハーレムー
なんとなく筆が乗ったので続いてみました
誤字脱字、その他感想歓迎です
あとがきに寸隙が入っています
「では、このように設計すれば良いのですね」
カガリと対面しカガリが渡した建物の設計と構想を眺めながら男、商人ギルドに紹介された建築ギルドの代表として来たデリトがワクワクとした表情で聞いてくる。
「ええ。できますか?」
「無論です!・・・しかし、こんなに沢山の魔宝石をよく手に入れられましたね
「ええ、色々と事情がありまして」
設計図に書かれた魔宝石の使用数は水の魔宝石が11個、火の魔宝石が10個、風の魔宝石が3個、土の魔宝石が1個だった。
「しかし魔宝石は魔石やそれに魔法をエンチャントさせて魔法が使えない人が使う魔法石と違って魔宝石はかなり貴重な筈なんですが」
それに大抵は武器のエンチャントに使うと言われてカガリは苦笑いしつつうやむやにした。
「それに、工事の人手や建築の資材をそちらで賄われるとは」
「必要な設備投資ですよ」
カガリはメイドや買って比較的体調の良い奴隷を工事の荷物の運搬や土木技術を盗むよう命じており、迷宮産のちょっと特殊な石を提供していた。
「それにしても、まさか魔法をお使いになるとは」
デリトが見たのはカガリのアバターの左腕に刻んであるガレージの刻印である。
この世界は収納魔法がいくつかあり、その大きさと時間経過があるか否かで種類が分かれている(細かい話は後書きのアッレさんの教えに)。
とにかく、ガレージは言ってしまえば体積がおよそ5000立方メートル程の空間が一つ使えるものである。そこに石を沢山溜め込んで今回の供出に使った。
「ご主人様、お茶が入りました」
そう言って入ってきたのはヤトで、デリトは思わず体を竦める。
(そこまで怯えなくても)
カガリはヤトを買った次の日に可愛がり、2つの大山を堪能した。一言で言うと、オッパイ素晴らしい、だそう。メイド達も抱いたが、あれは楽しむというより堕とすための行為だったのであんまり良い思い出ではなかった。腰と両腕が筋肉痛になった覚えしかない。
ヤトの特性の使用不可の理由は、乱獲しようとした山賊まがいの連中から仲間を逃がすため全力を出したところ頭に生えていた立派な角をへし折られ無力化されたそうだ。角がないと数値は減らないが戦闘能力は一般人とそこまで変わらないそう。というかメイドの一人が後で全力で土下座していた。お前か。
「では急ぎ建築を行いますね。人手が大量なので一月あれば大丈夫だと思われます」
「宜しく頼みます」
ガッチリと握手を交わし、デリトは部下に声をかけ、早速工事が始まった。
「・・・で、この状況は?」
迷宮に意識を戻し(アバターの方は娘達に任せた)、カガリは周りを見回し入り口に立っているアッレに聞く。
「すみません。いい加減寵愛を与えないと手綱が握れなくなってきたようでして」
カガリの周りには沢山のメイドとカガリの両腕にヴェリアとガリアがしがみつくように抱きつき、背中には以前奴隷商人の所で人買いの情報を耳打ちしたメイド、ティナが起き上がったカガリの背中にスルリと張り付き胸を押し付けてきていた。
「もう限界なのです。ご寵愛を、頂けませんか?」
ティナの甘えるような声にカガリは思わずドキッとし、仕方なく相手をすることにした。
それから暫くの日数代わる代わる抱いていたが、そこにいたメイド達の他に街に行っているメイドやリナ達、奴隷達にバレ、結局全員が満足する頃には約束の一月が経っていた。
絶倫のスキルを加えてなければ枯れて死んでいたかも、等と下らないことを考えつつ、カガリは完成した館や建物を見る。作ってもらった建物は、本館の改修を除くと、奴隷達の居住する寮のような大きな建物、そして奴隷や身内用の大風呂(50人から100人位入れるように設計してある)の建物、同じような外向けの銭湯(男女別、1風呂20コルと大変リーズナブルなお値段。この世界の物価価値としてもそれなりに安い。家庭に風呂がないらしいので、大盛況になるだろうと予測されている)、あとはその他教育用の施設が入った建物も用意した。孤児や奴隷に生活技術や様々なことを学ばせるためにそれなりの大きさだ。
「やっと完成ですね」
感慨深そうにカガリの隣で呟くのはティナだ。メイド達を優しくシてやった時にティナが感激し、この1ヶ月の間ちょくちょく混ざってきて今では自然と距離を縮めてきていた(この様子にヴェリアとガリアが戦々恐々としていたのは秘密である)。
「正確には、ここからスタートってところだ」
今日は完成記念として本館でメイド達と招待したメリーナが全員集まってパーティーするので、迷宮と屋敷の厨房は今も戦場になっている。テトリトやカイネンも呼んでいるが、来るかは分からない。孤児たちは希望者を募って10日後位から一緒に勉強に参加することになる。娘達はへーリネンに連れられて依頼を受けて遠征中である。
食事の準備ができるころには暇をもてあましたカガリが魔力の強いメイド達を連れて初風呂の準備を終えていた。食事の準備が終えたことをカガリに伝えるためにアッレが訪れたタイミングで大広間にメリーナたちがメイドたちに案内されてくる。
「きょ、今日は招いていただきありがとうございます」
メリーナが非常に恐縮したように頭を下げ、カイネンたちも挨拶する。
「いらっしゃいませ。では今日は存分に楽しんでいってください」
にこやかにカガリはそう言い、パーティーの開始を宣言した。
それから一時間後、存分に酔ったカイネンたちはメイドたちにかいがいしく世話をされ・・・ているわけではなく、椅子に寝かされていた。ティナはテトリトに懇願されカガリにも目配せで指示され仕方なく膝枕をしているが。
「はふー。すごいですねーカガリさんはー」
訪れてからはカガリ様、と様付けで呼んでいたが、酔いが回ったのと、さりげなくカガリが様付けをやんわり拒否してさん付けになっている。
「なんです?」
酔いが回っているのかちょっと赤い頬をしたメリーナがカガリの座った椅子の近くに寄ってきて、さりげなくメイドが新たに用意した椅子に座る。ぎりぎり寄りかかれるがしなだれかかるほど近くに置かない絶妙な位置にメイドたちの心理が感じられる。
「だってー。こんなに豪勢な宴なんて、貴族様でもない限りやらないですよー」
うふふー、と笑いながら言うメリーナにカガリは苦笑する。
「あれは自己顕示欲からの、贅沢をするための宴です。これは皆で気にせず楽しむものですから、ちょっと違いますね」
「そうなんですかー」
「まーそーなんですよー」
カガリがメリーナの口調に合わせて答えるとメリーナは嬉しそうに口元を綻ばせる。
「でも綺麗な人多いですよねー。だれかお嫁さんだったりしますー?」
「うーん。皆愛していますがね。嫁はいないですよ?」
この部分だけにはさりげなくメイドが二人に近寄り盗み聞きし、なんとも微妙な表情になっていた。
「えへへー。じゃあアプローチしたらなびきますー?」
「どうでしょうね。メリーナさんみたいな美人さんだったら靡いちゃいそうですね」
カガリの言葉ににんまりと笑い、おぼつかない動きでちょっと椅子を近づけるメリーナ。それを見たメイドたちからの視線の圧力が強くなるが、カガリたちは気にしない。
「これからも時々遊びに来てもいーですかー?」
「構いませんよ、大歓迎です。お風呂なんかも言ってくれればこの館のを使っても頂いても」
「堅苦しい口調はやめましょーよー。これからも長い付き合いになると思うのでー」
「そう、だね。じゃあ宜しく、メリーナ」
カガリの言葉にメリーナは更に笑みを深め、メイドたちの殺気が漏れてくる。
「じゃー1つ。『辺境の大迷宮』についておねえちゃんに聞いた話だけど」
「はい」
姉がいたのかと驚くが、そこは突っ込むところでないと理解しているためカガリは先を促す。
「どうやら『勇者』が現れて、今の問題解決するそうなんだよー」
「問題、それに勇者ですか」
「んー。実はねー。『辺境の大迷宮』はもうすぐ臨界期に突入しそうになっているらしくて、その対策に異世界から勇者を召喚するらしいの」
臨界期、という言葉になんとなく嫌な空気を感じ取り、ついで異世界、勇者、召喚という単語になんとなく顔をしかめてしまう。
(テンプレ異世界召喚ものだな。妙なことに巻き込まれないといいんだが)
そんな顔を見てメリーナはちょっと唇を尖らせる。
「うー。せっかく面白い情報持ってきたんだからもっと嬉しそうな顔してくれてもいーじゃないー」
「いえ。自分が異世界召喚されたらまず帰還の方法、手厚い歓迎、あらゆる融通の利く権利が完璧に保障されなければ理不尽すぎて召喚者をひどい目に合わせたくなるだろうなと」
「あー。まあ今の生活捨てろってことだしねー」
実際自分も異世界召喚系なのでなんとなくイラッとくるカガリだが、メリーナはただ面白い情報を持ってきて喜ばせようとしてくれただけだ。当のメリーナはカガリの言葉に納得するように顔をしかめる。カガリが頭を撫でると驚いたように身をすくませるがその後は気持ちよさそうに頭が撫でやすい角度に調節する。
手すきのメイドたちはカガリたちが何か用事がないかとそわそわするか許可をもらって自分たちの分を食べ始めていたりする。元が男なため多少粗雑な感じにはなっているが、アッレから散々に叩き込まれた礼儀作法と女らしい所作があるためひどい感じにはなっていない。
それから1時間後、カイネンたちは帰ることになり、メリーナは本館に泊まることになった。メイドたちと一緒にお風呂に入りに行っている。
「お疲れ様」
「はい、疲れました」
労うように笑うカガリに、アッレは小さく微笑む。ティナやヴェリア、ガリアはメリーナにお風呂の入り方を教えに行っている。余計なことを教えないよう内心祈り気味のカガリはコップに入った水を飲む。そうしてもう一つのコップに水を注いでアッレに手渡した。アッレは礼を言い、コップに口をつける。
「これで、一つ前進、かな?」
「まだ、一つ、ですか」
「やっと、かな?」
フフ、と笑いあってメイドたちが風呂から上がるまで静かに談笑していた。
夜、ゆったりと風呂に入った後部屋に戻ると、ヴェリア、ガリア、ティナがベッドに静かに座って待っていた。
「「「どうか、可愛がってくださいませ」」」
そう言った彼女たちを、カガリはためらわずおいしく頂いた。コメントとしては、成長している、だとっ!?といった感じだったそうな。
アッレさんの、教育講座ー♪
アッレ「はい拍手」
ぱちぱちぱち・・・
アッレ「えーと、今回から、ただでさえ忙しい私に作者権限でよくわからない単語、用語解説などをしろと頭ごなしに命じられました、アッレです」
野猫「ちょっ!?」
アッレ「まあ私は親切ですから?ちゃんとやりますよ、ええ」
野猫ホッ
アッレ「えーとまず・・・ああ、プロローグでの初起動時のログにあるソフトですが、名前のまんまですからその通りだと思えばいいです(ちょっとしたチート性能ありますけど)」
野猫(説明適当だなー。まあそうとしか言いようがないけど)
アッレ「えーと次に、『隷属の首輪』と『母体刻印』ですかね?・・・説明要ります?これ」
野猫「うん、頼んだ」
アッレ「了解です。『隷属の首輪』は名前の通りつけたものにつけられたものは逆らえなくなる首輪です。命令違反なんかには厳罰を与えられます。ごく稀に『拘束無視』なんてチートスキルがある人がいるそうですが、その人以外用法要領守れば拘束できるはずです。『母体刻印』ですが、安産、多産、母体妊娠時の耐久性が倍近く跳ね上がります。デメリットとして刻まれた人の攻撃性が下がります」
野猫「これってデメリットなのかな?」
アッレ「作者がそれ言ってどうするんです。例に挙げるなら、襲われたときに立ち向かうよりも隠れたり逃げたりすることが多いそうです。ただ『隷属の首輪』の効果とあいまって主を守るためなら何をするにもためらわないそうです」
野猫「なにそれこわい」
アッレ「そうですね。ふう・・・初回だから今までたまったものが一気に来てますね、まだまだありますよ?次は・・・『ゴブリンズマザー』、ですか。だいぶ飛んでまた変なのがきてますね。作中の説明のほかの補足としては、ゴブリンと精神的に相性のいい人、つまりビッチですね」
リナ「ちょっと聞き捨てならなむごっ」
ティナ「はいはーい、あっち行ってましょうねー」
アッレ「えーと、次からが本番ですかね。『魔宝石』と『魔石』、『魔法石』の三つの違いについて。ぶっちゃけると全部原材料はおんなじです」
野猫「ぶっちゃけすぎだよ!何事もなかったかのようにスルーしてるし」
アッレ「『魔石』は迷宮でたまった魔力が凝固しコアとして魔物を生み出したものです。大きければ大きいほど高値で取引されていますが、大型で強い魔物からしか取れません」
野猫「そして私もスルーされたっ!?」
アッレ「煩いです少し黙ってください。『魔法石』は『魔石』に人為的に魔法のエンチャントを行い、魔法が使えない人が臨時で使ったり回数制限のあるブースターに使ったりします」
野猫「バッテリーみたいなものだね」
アッレ「(めげないだと?)『魔宝石』は迷宮でできた『魔石』に更に魔力が注ぎ込まれてできるものです。一説には魔法攻撃を受けて倒れた魔物の『魔石』がそのまま放置されると受けた魔法攻撃の属性の『魔宝石』ができるという説があります。ちなみにできる確率は1%未満です」
野猫「そりゃ貴重だね」
アッレ「そうなんです、このあとがきスペースみたいに貴重なんです。気をつけてください」
野猫「す、すみません」
アッレ「次からちょっとハイペースで説明していきますよ。元王女の精霊魔法は精霊に協力してもらって実力以上の魔法を出すものです。ヤトの『ヤトノカミ』は無限分裂無限増殖最後の一体になるまで絶対死なないといったものです」
野猫「チートやん」
アッレ「だからあなたが言わないでください。これで最後ですかね、『臨界期』についてですが、まだ投稿していない他作品でちょっと言及していますが、迷宮の魔力や瘴気が迷宮の外に漏れ始め、迷宮の外での魔物の発生や作物被害などが起き始めます。このまま放置すると遠からず迷宮から高濃度の瘴気が噴出し、魔物が徒党を組んで周辺の街や村を襲撃、壊滅させます。場合によってはドラゴンなども平気でいるので正直ヤバイです」
野猫「・・・マジですか」
アッレ「だからry」
中略(休憩中)
アッレ「もぐもぐ・・・では今回はこの辺で。またいずれ」
野猫「(うう、私のおやつのあんぱん)・・・はっ!ここまで読んでくれてありがとう!」
アッレ「(よかったですね、最後に恥をさらさなくて)」
野猫「そう言っている時点で台無しだよっ!」
ここまで読んでくださりありがとうございました
気分が乗ったため書いた寸劇でしたが、無計画なため今後続けるかはわかりませんw
では読者の息災を祈ります
アッレ「最後といったな!あれは嘘だっ!下に空間系魔法の小さいものから順に乗せようと思います」
内部時間経過アリ
ケース、ケージ、ボックス、スケール、ホール、ガレージ
内部時間経過なし
ストレージ、レジストリ、インベントリ(限界許容量なし)