表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
村人さんは普通が良かった  作者: 下桜
第一章:導かれる非日常
4/5

開かれたのは

一年一話ってマジ?

 「ただいま~」

 「あら、遅かったわねランス」


 冒険から帰った僕を迎えてくれたのは、母さんだった、日が落ちきってから帰ってきたので、少し怒っている。


 「遅くなってごめんなさい、これ一応お土産?」

 「ホーンラビットじゃない、倒したの?」

 「まぁね」

 「じゃあ今日はウサギシチューにしましょう」


 良かったウサギ(ホーンラビット)のおかげで、お説教は回避できたらしい。


 「何か手伝うことはある?」

 「大丈夫よ、部屋でゆっくりしてなさい、出来上がったら呼ぶからね」

 「わかった」


 自分の部屋に戻り、ベッドに横たわりながら、改めて拾った箱を観察してみる、側面には跪く人、特徴的に魔族だろうか? 付き従う魔物達そして王冠のような物を与える女神……?

かなり凝った装飾がされてる、上の部分は、特に装飾はなく開きそうな作りになってる


 「開かないなぁ」


 指を引っ掛ける所もないし逆さにしても開く様子はない、何か別で必要なのかもしれない。

 

 「あとできることといったら、魔力を通すことぐらいだけど……」


 得体のしれない箱に、魔力を通すのは、少し怖い。

 魔力というのは誰しもが持っていて、それを物に通すとか、他の人や生物と通わせるというのは、繋がり(パス)を作ってしまう、もしこれが遺物(アーティファクト)と呼ばれる強大な力を持つものだった場合、パスを繋げた僕にどんな影響があるか計り知れない。


 「物語に出てくる様な聖剣みたいに、わかりやすい見た目だったらなぁ」


 その様なわかりやすい見た目をしていれば、こんなに躊躇うことはなかったのだが、まぁそういうのは使い手を選ぶらしいので、僕ではパスも繋げないだろう。


「ランスー シチューできたわよいらっしーゃい」

「はーい、いま……」


 返事の為に、箱から目を離したのがいけなかったのか、なにかに引っ張られた気がして視線を戻したときには開いていた。

ヤバいと直感が告げているも体が動かない、いつの間にか繋げられているパスが僕から自由を奪っている。


「……もしかして僕、死ぬ?」


 最悪の想像が頭をよぎった、その想像を肯定するかのように、箱から溢れるように出現した黒い手が僕をつかみ、大きさ的には入りようもない箱に引きずり込んだのだった……

作者からのお願い


この小説が面白い、続きが気になると思ったらブックマークと広告下の☆☆☆☆☆から評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ