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村人さんは普通が良かった  作者: 下桜
第一章:導かれる非日常
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変わらぬ朝

 初投稿です、暇潰しにどうぞ


 「ランス起きてよ、ランス今日は一緒に、森の奥に行く約束でしょう?」

 「早すぎる気がするよノラ、もう少し寝かせて」

 

 僕は寝ぼけ目をこすりながら、毛布を強奪した犯人を見やる、ノラだ、幼馴染みのエレオノーラが僕から愛しの毛布を奪ったのだ。


 「早すぎないわよ、もうお昼すぎだし。それにそんなに恨めしい顔で見ないでよ、約束を忘れて、寝ていたランスが悪いんだから」


 そんなに恨めしい顔をしていただろうか? 確かに約束をしたのに夜更かしをして寝坊した僕が悪いのだが。


 「だとしても、いきなり毛布を全部引き剥がすのは、どうかと思うよ」

 「良いじゃない、スッキリ起きれたでしょ、うだうだいってないで顔を洗って、ごはん食べてきなさいよ、外で待ってるから」


 そう言う彼女の声には多分に呆れが含まれていた、これ以上機嫌を損ねるのは良くないな、少し急ぐことにしよう


 「うん、急いで食べて来るよ、あと起こしてくれてありがとう」

 「どういたしまして」




 早々に食事を終えた僕は、外で待っているはずのノラを探す、いない、大方待ちきれなくなって広場で素振りでもしているのだろう。


 「やっぱりいた、相変わらず綺麗だ」


 そんな言葉が漏れる。亜麻色の髪を靡かせ、舞うように剣を振るう彼女は、さながら妖精のような美しさだ。


 「ああ確かに、キレイだな」


 そう言いつつ後ろから声をかけてきたのは、今日森の奥まで付き添ってくれるグレックさんだ。


 「いたなら声をかけてください。びっくりしたじゃないですか?」

「驚かせたならわりぃな、俺もアイツの剣の扱いに感心してたんだよ、こりぁ今年の()()()()が楽しみだ」


 開花の儀は年末に教会で行われる儀式だ。その年に年齢が10歳になったものは、教会で祝福を受けると、自身の才能(ステータス)がわかるらしい。

 僕自身にはあまり期待できないが、ノラはきっと剣聖か勇者もあり得るかもしれない。


 「ランスとグレックさん、準備はできたの?」


 彼女はこちらに気づきそう声をかけてきた。


 「おう俺も、ランスも準備はバッチリだ、お前の方こそ出発前に疲れてねぇよな?」

 「全然、むしろ調子が上がってきたところよ」


本気で調子が良さそうだ、ノラをみてるとこっちまで元気になる。 


 「じゃあ、行こうか」

 「ええ行きましょ」

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