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中途半端3  作者: ひひらいかるま
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氷血少女2

歌いながら殺し続ける少女が地士沼村にやってきた

委員長の中の委員長狭間雄大の顔が地面に転がり落ちて、首元から大量の血が噴水のように溢れ出す。

血が少女の顔や体全体に付着する。それでもなお少女はどこから出てきたかわからない刀をその身体のどこから湧いているのかわからない力で委員長の中の委員長狭間雄大に向かって振り落とす。振り落とす。振り落とす。振り落とす。それはまるで畑仕事をするおっちゃんのようであった。

「なんなんだよ、これ。」

「うわぁぁぁあああああああ!!!」

佐久間稔は喉元に拡声器でも仕組まれているのかと疑うくらいの大きな悲鳴をあげた。

「♪さ〜いた〜血の花よおしえてひと〜はなぜ死ぬために生まれるのか〜、、、」

これが、噂の歌。

乾いた瞳で僕を見つめると、何故か僕を斬ることなくおぼつかない足取りで逃げていく佐久間の背中に向けて飛んだ。その跳躍力はもはや人間と呼べる代物ではなかった。砂煙を放ち衝撃波のようなものが僕を襲う。僕は数メートル先まで吹き飛ばされた。

虚しくも佐久間は少女に捕まった。佐久間が死ぬ。仮にも僕の幼なじみだ。死んでほしくない。

「やめろ。やめてくれ。」

バキュンッ!!!

後ろから銃音が鳴り響く。

少女はくるりと身体を捻ってかわした。

すぐさまかわしたところにもう一発銃弾が飛んでいく。

「なに、もの。」

少女がそういうと聞き覚えのある声が鳴り響いた。

「俺の名前はショットアイ殺し屋だ」

僕たちの担任合田先生の声だった。

「狭間。」

合田先生は狭間雄大の死体を見て、血相を変えて少女に向かってもう一発銃弾を放つ。

少女はそれもかわし合田先生に向かって刀を振り落とした。

すると合田先生はナイフで刀を防ぐ。

「神直也!佐久間!お前たちは逃げろ!俺が“少しの時間だけもちこたえる”」

死ぬ覚悟で僕たちを守ってくれる合田先生は僕の中の合田先生の印象をひっくり返した。こんないい先生だったなんて、

「逃げるぞ神直也!」

佐久間に手を引っ張られ僕は佐久間と一緒に逃げた。

すると村は死体の山だらけだった。あたり一面死体だらけ。全部、少女やつがやったのだ。

佐久間は涙目になって

「とうちゃん!かあちゃん!」

と言いながら泣いていた。僕にも家族がいた。無事だろうか。“無事だといいな”。



どれくらい走っただろう、もうそろそろ隣村のほむら村につくところだった。

♪咲きほこる花た〜ち〜最後の一花をあなたにささげよう〜、、

「うわぁぁあ!」

後ろを振り返ると少女が一人いた。そしてその少女は佐久間に向かって刀を振り落としていた。

僕が握っていた腕はいつのまにか胴体がなくなっていた。だから、少し重みを感じた訳か。

「ノルマ達成!!」

そうカラスが鳴き飛び去っていった。

みなさんは引き寄せの法則をご存知でしょうか?

噂や都市伝説など仮想で考えたことを言葉にしたり頭の中で強くイメージすると本当に現実世界でも起こってしまうという現象です。

僕はこういった根も葉もないことを調べたり考えたりするのが大好きです。

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