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そろそろ本気だすか(出さない)

作者: 石田良

とりあえず読んでみて下さい。

ふと、目を開ける。真っ暗闇の中に人影が見える。

そこにいたのは自分だった。なぜか顔には黒いもやがかかっている。

「まだ本気を出さないつもりか」

突然話し掛けてくる。

「何のことだ」

問いかけるが返事はない。

考えていると、やつは暗闇の中へと消えていく。

「おい、待てよ」

そう言いながら腕をつかもうとした瞬間チャイムの音で現実に引っ張り戻された。

「ほとんど寝てんじゃん」

その声で俺はようやく状況を把握し始める。声の主は、俺の親友である森川良だ。今は大学の講義中であった。とはいえ数秒前に終わったが。講義から解放され、学生たちがざわつきだした教室のなかで、

「嫌な夢だった」

気付けば口に出していた。それもそのはず、腕には鳥肌も立っていた。おかしい。いつも講義中に見る夢はとても楽しい夢のはずだ。

何だ、今の夢。妙に忘れずに頭に残る言葉だった。そう考えていると、

「寝ぼけてんな、食堂行くぞ」

良がそう言いながら俺の肩を叩いてくる。こいつはハンドボール部に所属している。背も高く、筋トレもしているそうだ。付け加えて俺はどこにも所属していない。

突然何を言いたいのかというとだ、こいつは力が強い。良は適当かもしれないが、そこそこ痛いのだ。

若干鬱陶しく思いながら、いつものことなので席から立ち上がる。

ところで、なぜ食堂に向かうのだろう。今日は4限まで。良も部活は無いはずだが。

「何か食べに行くのか」

俺は良に聞いてみた。しかし、帰ってきたのは予想外な回答だった。

「食堂で被害者が待ってるから、話を聞かせてもらう。この前話したはずだぞ。いつまで寝ぼけてるつもりだよ」

被害者とは何の、どうして俺がなどなど聞きたいことは山ほどあるのだが。これ以上聞くと、良がキレそうなので黙ってついて行くことにした。

これから始まる事件の大変さも知らずにだ。この時もっと抵抗していれば、なんて思わないこともないのだが。

まあ、たいした規模の事件ではないんだけどね。



読んでくださってありがとうございます。

面白いと感じてくだされば幸いです。

そうでなくても、これから頑張って面白いと思わせられるように成ります。

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