5話 救援
いかん、シリアス展開を急いで打破せねば!
学園なんだから!コメディ感が・・・!!ほしいのに・・・!!!
※次回3日目に投稿します。
声が、聞こえた。
真っ暗な中、俺を呼ぶ声が聞こえた。
それは悲しそうな声で、でも頑張ってるような、必死な声。
そして、雫が落ちてくる、何度も、何度も。
気が付くと、俺はリンに膝枕されていた。
どういうことかわからなかった、そして頭が物凄く痛い。
せっかく美少女に膝枕されてるのに、痛い方が強くてそれどころではなかった。
・・・確か、俺はリンをかばった、そして鉄の棒が倒れてきた。
・・・そうか、俺は意識をそのまま失ってたのか。
リンは、元気そうだな。
「リン・・・無事・・・か?」
声がうまく出ない、この熱さと煙だ、喉が焼けているんだろう。
リンは涙を流しながらしがみついた。
「カノン!!よかった!!!カノン!!!」
すごく、すごく申し訳ないことをふと考えてしまった。
ここでリンにおっぱいがあれば俺の顔におっぱいがあたっててむふふになってたんだよなと思ってしまった。
だめだ、ジェインの変態が俺に移り始めている。
「はぁ・・はぁ・・!リン!カノンは大丈夫か!?」
ジェインの声が聞こえる、そういえばあの男たちと戦ってたんだっけ。
「うん!!カノンは生きてるよ!!!」
リンが大きな声でジェインに言う。
「けっけっけ、死にぞこないが。でも君はもううごけないよな?」
レンの声が聞こえる、あいつはまだ平気なのか。
「リン・・・急いでここから離れて先生を呼べ。」
俺は無理やり声を出し、リンへ話す。
「いや!もうここから離れたくない!」
リンは首を振り答える。
どんどん熱くなってくる、火が激しくなってきているんだろう。
「くっそ・・・レン!!!こいつらには手を出させない!!」
ジェインの声が近い、俺たちの近くにいて、かばってくれてるのだろうか。
「けっけっけ、君が僕に勝てるわけないだろ?」
レンの声がする、そのけっけっけは何?口癖か?いつも思ってたけど。
何かと何かがぶつかる音がする、ジェインとレンが戦ってるんだろうか。
でも今ここは火でどんどん燃えているから、もしここで勝っても助からない。
なんとかして、二人を逃がさないと・・・
「水の精霊よ、今ここに我に力を・・・!ウォーターウェイク!」
誰かの声が聞こえ、そして気づくと水のなかにいた。
水の中で、さらにどこかへ流されてるのか?よくわからない。
そのまま倉庫から吐き出されるように俺とリンは飛び出された。
「げほっげほ・・・あ、あれ?」
リンは周りを見渡している、俺も見える範囲からここはどこかを考えた。
ここは魔法訓練所の中、倉庫から出れたみたいだ。
「・・・リン、ジェイン・・・は?」
リンは周りを見渡す
「あ、いた。大丈夫だよカノン!ジェインは無事よ!」
ジェインも出れたらしい、つまりレンや手下も出れたのだろう。
安心するとふと意識が離れていった・・・
「・・・ん。」
目を覚ますと見知らぬ天井、どうやら救護室で眠っていたらしい。
「にゅぅ・・・」
なんかかわいい声が聞こえた方を向くとベッドに倒れかかるようにリンが眠っていた。
両手には包帯が巻かれている、鉄の棒をどかした時に火傷をしたからだろう。
俺も体を起こす、めっちゃ痛い、なにこれ超激痛。
「カノン君、あまり動いたら傷口が開くわよ?」
救護室の先生が注意した、ってか先生どこにいたのこの救護室のベッドって個室だよね?
さっきいなかったよね?あれ?見てなかっただけか?
「あ、すいません。でも意識はしっかりしてるので大丈夫です。」
つい大丈夫と言ってしまう、大丈夫じゃないけど。
「無理してるのまるわかりよ?今日はもうここで寝なさい、ご飯は持ってきてあげるから。その子の分もね。」
先生はウィンクして部屋から出ていく、え、リンも泊まるの?でもベッド一個しかないよ?
え?添い寝??
☆本日のおすすめ小説コーナー☆
勝手に紹介してるこのコーナー、今回オススメする小説はえぞぎんぎつねさんの小説、「ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。」です!
自分を囮に仲間を逃がし、邪神と10年戦い続けた最強魔導士ラック。
ここは俺に任せて先に行けって案外死亡フラグなのですがそんなの関係なく無事に生還を果たし、帰ってきたら国がえらいこっちゃとすごいことに!
自分の像や、お金の通貨が自分の名前に!?
同時公開している小説「最強の魔導士。ひざに矢をうけてしまったので田舎の衛兵になる」
もすごく見ていて引き込まれる作品ですので是非ご覧ください。
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