4話 リン
もうこの時点で10話くらいまで出来てるっていう(誤字チェックまだ)
私は何が起きたのか全然わからなかった。
魔法訓練の授業で私とレンはCクラスと合同で授業を受けていた。
先生は私には魔法の才能があると言ってからだ。
私がこの学校に入学したのは憧れの人にありがとうと言う為。
私はエルフの森で双子として生まれた。
姉のメイ、そして妹の私、リン。
でも、生まれた瞬間問題は発生した。
エルフは本来髪の色は金色なのに対して、私は白に近い青色だった。
つまり、忌子だったのだ。
長は私を殺せと言ったらしいが両親は反対した。
忌子は白髪の事を言う、でも私は白に近い青髪だから。
そして両親は私とメイを連れて逃げ出し、エルフの森から離れた洞窟を家にし過ごしていた。
その時はすごく幸せだった、父も母も魔法が使えて、狩りも楽にでき、生活に難はなかった。
たまに国に売りに行ってお金を作り、そのお金を貯めて国に住もうと皆で笑いあって計画した。
だけど、幸せは続かなかった。
国から洞窟へ帰るとその洞窟には山賊が潜んでいたのだ。
山賊は私たちを売ろうとしていた、奴隷として。
でも私たちは抗った、でもだめだった。
まず私たちをかばった父が殺され、母は死んだ父を見て狂いだした。
姉も私も必死に母を連れて洞窟の奥へ逃げた。
この洞窟は奥へまだ続いてる、私たちは必死に逃げた。
でも、山賊たちはすぐに私たちを捕まえた。
もう終わりだと思った、でもその時出口の方から山賊の手下の悲鳴が聞こえた。
山賊のリーダーは迎え撃てと手下を回したが全て返り討ちにされた。
そして、山賊のリーダーも殺され、私たちはどうしたらいいのかわからず怯えながら母にしがみついた。
「・・・怖かったね、もう大丈夫だよ。悪者はお姉さんが退治したから。」
その声はとても優しい声で、顔を恐る恐る見ると黒髪の長髪のお姉さんがいた。
腰に剣、服は冒険者の恰好。
「私ね、こう見えて勇者なんだ。もうこの世界にはたくさんいてるけどね。」
お姉さんはふふっと笑いながら私に語り掛ける。
「もう、殺されないの?怯えなくていいの?」
私はお姉さんに聞くと、「もう大丈夫だよ」と笑顔で私の頭を撫でる。
涙が、零れた。
そこからはたくさん泣いた、メイと一緒にたくさん、たくさん泣いた。
そしてその勇者のお姉さんはある村へ案内してくれた。
そこは、色んな種族が混ざった村で、私たちを歓迎してくれた。
「また遊びに来るから、ちゃんと元気にしておくんだよ?」
お姉さんは私の頭を撫で、村を出ようとした。
まだ私はきいていない、まだ言えていない。
でも声が出なかった、涙だけが溢れ零れた。
お姉さんが行った後、村長さんが教えてくれた。
あのお姉さんの名前はハク、人と獣のハーフ。
獣族は人族と本来交わってはいけない決まりを破って生まれた子。
忌子と同じ扱いだったらしい。
でも、それでもあのお姉さんは強く生きている。
だから私も決めた。
私は、必死に練習して、勉強して、勇者学校に通い・・・
勇者になるんだ。
「カノン・・・?」
私の目の前で、カノンが束の鉄の棒の下敷きになり、血が流れている。
その血を見て、私は父をカノンと重ねてしまった。
体が震える、息が荒くなる、頭が痛くなる、吐きそうだ。
「なっ!?くっそ!!どけぇぇ!!!」
ジェインがレンの手下の男たちを必死に払おうとするが身動きができない。
「けっけっけ、カノン、君だ。君がすべて悪いんだ!!」
レンが笑いながら倒れたカノンに話しかける。
私はその場から動いてカノンの元に行った。
私を縛っていた紐は焼きちぎれていた、でもそんな事は気づかずカノンの上に乗っかっている鉄の棒を必死にどかす。
「カノン・・!!カノン!!!」
涙が出てくる、でも、まだ死んだとは限らない。
周りに火がついてる事で鉄の棒がすごく熱かった、でも痛みに我慢しながらどかした。
手が痛い、でもカノンはもっと痛い、苦しい。
今助けるから、カノン。
鉄の棒を全てどかした、でもカノンは頭から血を流して倒れていた。
私は座って、カノンの頭を膝に乗せる。
「お願い、カノン・・・!死なないで・・・!!」
私の涙がカノンの頬に落ちる。
「けっけっけ!!無駄無駄!それだけ血を流してたらカノンは死んだも同然だよ!!」
レンは高々に笑う、でも私は諦めたくない。
「カノン・・・!カノン・・・!!戻ってきてよ!!!」
私は自分の服の袖をちぎってカノンの血が出てる部分を抑える。
でも、血はどんどん出てくる、あふれるばかりに。
諦めたくない、でも、このままじゃカノンは・・・!!
頭にしがみつくようにカノンに抱き着いた。
「カノン・・・!!!死なないで・・・!ねぇ・・・!!」
「・・・うぅ。」
カノンから、声が聞こえた。
抱き着くのをやめ、上半身を起こす。
「・・・リン・・・無事・・・か?」
カノンは、生きていた。
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