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異論がある正しい復讐

以前の職場であったことを元にしています

 復讐するならば、正しく行うべきだ

 法の裁きに委ねられない復讐であるならば

 危険状況を生じさせれば良い

 数多の指南書が忌避している事態を――

 

 有能者であるならば寄生がまとわりつく

 楽しようとする考えでだ

 期待に応えて励めば励むほど寄生される

 割り切れるレベルならば仕方ない

 ほどほどであるならば受け入れるしかない

 発展の犠牲にならないよう気をつけながら

 

 だが、過度に寄生する奴らには気をつけなければならない

 甘言の共依存を持ちかけて捕らえようとして来る

 助言を退け問題を悪化させているならば

 正しい復讐の対象に成り果てたということだ


 静かに牙を研げ、退路を塞げ

 自らの退路を確保して置くことを忘れてはならない

 共依存による代償で健康が阻害される危険性は高い

 だが、危険を活用するならば強みとなる

 正当糾弾の火矢が手に入るのだ

 

 有能者であるならば、頼られることでもある

 そこに次代の芽が無ければ

 腐敗しか無ければ

 摘み取ってしまえば良い

 寄生の腐敗ゆえに成長を怠る

 共依存の性質に堪えて行きながら

 

 喪失の機会が訪れて暴露が支配したなら

 そこからの道は辛いものとなる

 共依存と寄生がさらに強まるだろう

 属人化が悟られていないならば好都合だ

 寄生による属人化によって成長は摘まれた

 すなわち、静かなる牙である

 自らの退路を確保することは移動先の確保である

 待ち続けて、糾弾の火矢を手に入れる選択もあれば

 早々と退路を見つけて土台の喪失となることもできる

 

 危険状況は避けられなくする

 それが大事なことだ

 属人化に気づいた時には手遅れにする

 それが正しい復讐である

 

 自分勝手と糾弾するならば

 寄生の報いと返すだろう

 寄生せずに成長する気概を持っていたならば

 属人化がもたらす危険状況を退けれたのだ

 

 数多の指南書が忌避と共に指摘しているだろうに

 先人の知恵を誤用している報いではないか

 先見の知恵と現状吟味

 それらが肝要である

 

 もたらされた危険状況に救いはあるのか

 濃密な黒と成り果てるだろう

 有能者の信用があったからこそできたものが

 有能者が欠落してしまったらどうなるのか

 濃密な黒がさらに深まるだろう

 喚いたとしても手遅れだ

 

 正しい復讐は夢想を破り捨てる

 残酷な現実を突きつける

 立て直すことは困難を極めていき

 野心は下火に生らざるを得ない

 発展から衰退へとなり

 残骸しか残らない

 

 すべては心が腐敗していることが

 最大の条件である

 泣き寝入りしようが耳を貸すな

 自業自得であることを

 骨髄までも知らしめるべきである

 

 これがすなわち、有能者による正しい復讐である――

 

《終》

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― 新着の感想 ―
[良い点] 耳の痛くなる話でした。 詩的な文の中に入れられた暈されていない言葉の所為で、痛々しいほど現実味を帯びていました。 私自身、寄生される側というよりは寄生する側の人間・立場で、何よりこのよ…
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