女心だって楽じゃない
ラムさんと別れたあと魔王会の会場に待っているクラウスのことを考えていた
よく考えればよくもまあこんな魔王についていたもんだ。自分よりも弱いコミ症の俺を様々な場面で助けてくれた
何かお礼をしよう!と考えたはいいものの俺は現実では女性に物をプレゼントをしたことがない
「…どうしよう」
と道の端で座って悩んでいたところ
「どうかしたか?コウスケ」
「!!」
顔を上げたらそこにはアルファの姿があった
人生(?)経験豊富のアルファなら何かわかるかも知れない
「あ、その…贈り物を…」
「好きなやつでも出来たんか(笑」
「いや…世話になってるク、クラウスに…」
「ほう、コウスケもなかなか男だな、だが良さそうなプレゼントがなかったんだな」
「はい…色々見たんですが…」
「で俺に聞きてぇんだなどんなのがいいか」
「…はい」
なんだこの人結構いい人じゃないか
話しにくいとは思っていたんだけどな
「そんなんわかるか」
「へ?」
前言撤回このクソジジィ
「俺はクラウスさんと知り合ったばっかりだ。しかも俺が選んだやつじゃあお前のプレゼントにはならないだろ」
「…」
「プレゼントを選ぶコツを教えてやろう想いがこもっているか否かだ」
なるほど、すべては気持ち次第ってことか
「あ、ちなみに相談料なんだけどよ」
…
このクソジジィ