バイトだって楽じゃない
クラウスの無茶ぶりに等しい提案により魔王会が開催される夜までバイトすることになった
クラウスがバイト先をソッコーで決めてきて俺は薬屋を手伝うことになった
その薬屋はゲームで見るような店で怪しさが凄かった
そこの店長(?)はおばちゃんでどうやら腰を痛めてしまって今日出すはずだった薬を作るバイトらしい
しかしポーションってこんなややこしい作り方してたのか?
何が何だかわからん
「大丈夫ですか?手伝いましょうか?」
「え?」
おばちゃんの声ではなかった声に振り返るとピンクの髪にクラウスとは違った整った顔立ち…要するにめっちゃ可愛い
バイトの割烹着みたいなのもとてもにあっている
「ポーションって難しいですよね。私も苦手で」
照れている顔も可愛いと鼻の下をのばしていると
「あのー、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です…」
くそコミ症がぁ!
「ふぅ、終わりましたね」
なんとか手伝ってもらいながらポーションができた
そのときにはもう夕方になって薄暗くなっていた
「そうですね、ところであなたは…」
「ああ、すいません。ラムといいます」
とラムさんが手を差し出してくる
「あ、コウスケです」
軽い自己紹介を終えながらお互いに握手をした
手、やわらけぇー
「あの、手を離していただいても?」
「!!、すいません!」
やべ、握りすぎてたみたいだ
「私はこれからようじがあるので失礼します」
とラムさんが頭を下げ店を出ていってしまった
キモいと思われたか?いつまで握ってんだカスが!みたいな
まあいいやとりあえずクラウスのところにいかないと
「じゃあこれ、給料ね」
とおばちゃんから渡された袋をポケットにしまうと俺も店を去った