コミュ症だって楽じゃない
「す、すいま…せん」
ここでコミュ症が発動するとは…われながら情けない
「いや、俺も悪かった。なにせ急いでたもんでね」
「どうしてですか?」とクラウス転けた青年にてを差し出す
「いや新米の魔王が来たってんで日が落ちてるうちにいかねぇとなと思ってな」
といってクラウスの手を掴みながら立ち上がる
まて、魔王をさがしに来たと言ったか?
「おや?その顔もしかしてあんたか?」
あー、なんか面倒くさい予感がする
「いやー、ぶつかったのが魔王さんだったとは。なにせ覇気がなかったもんでよ」
うるせぇ、人間に覇気なんかあるか
「…なんかすいません」
「まあこっちもすまんかったな、日が落ちてる間しか動けねぇからな」
このちょっとオッサン口調の黒髪のアルファというやつはバンパイアらしい
フードのついた黒い服を着ているし言われてみればそう見える
道理で貫禄がある、なんか体引き締まってるし
「にしてもわりぃな、魔王城に泊めてもらっちまってよ」
「いえ、一人二人変わりありませんので」
ここは魔王城のリビングみたいなところで飯を食べるときとかだらけたいときはよくここにくる
しかしこのオッサン口調は苦手だ
目上の人と話している気分になる
まあ千年ぐらい生きてるんだろうから目上なんだけど
「それでなぜコウスケ様をお探しに?」
「ああ、それがよ世界中の魔王が集まる魔王会に新入りとして招かれてるんだよ」
「魔王会?」
「あー、そういえばこの時期でしたね。この前世界中に魔王がいるというのは話しましたよね?その魔王たちが作戦会議というか決起集会みたいなのを一年に一回するんですよ」
うわーコミュ症に向かなすぎだろ
集会ってモン○ンとかでしかやったことねぇよ
「それが明後日の夜だから俺が案内役になったのさ」
「明後日!?」
明後日はめんどくさそうだ…逃げちゃダメなのかな
まあでも幹部の作り方とか聞きたいし魔王ってどんな人がいるのか気になるし行ってみようか
ただ喋れればのはなしだけど…