幹部探しだって楽じゃない
ずっと城にいてクラウスと勇者の戦いをみていたのだが全部クラウスのワンパンで終わっている
ここの城にくる勇者は全員弱い
でもなんで弱い勇者がバンバンくるのかと疑問を思っているとクラウスが言っていたことを思い出す
「そうだ、コウスケ様幹部という制度は言っておりませんでしたね
幹部とは魔王よりも先に現れて勇者と戦うコウスケ様に忠実なしもべのようなものです
これがないと弱い勇者がたくさんくるとか色々大変なので幹部候補ちゃんと選んどいてくださいね?」
その時は適当に「了解~」とか言っていたが今考えれば大切なことじゃないか
とりあえずコミュ症のおれはクラウスがいないとまともに話せないし正直めんどくさいのでクラウスに頼もう!
「クラウス~ちょっとー話があるんだけどー」
さえぎりるようにクラウスが「面倒ごとは勘弁ですよ?」
こいつ…できる!
俺の心読みやがった
よし、ならクラウスと行こう
うん、我ながらいいアイデアだ
「クラウス、その一緒にー幹部探ししてくんない?」
「はぁ、全くコミュ症は困りものですね」
クラウスは大きなため息をはきながら
「いいでしょう、いきますよ」
と面倒そうに言った
簡単な準備をして俺とクラウスは城を離れた
今思うとこの異世界に来てから外の世界を見るのはひさしぶりじゃないか
よくこの世界でヒキニートみたいな生活をしていたもんだ
最初きてた服ジャージだったし
だがヒキニートも自由で楽しかった気がする
でもクラウスに稽古をつけてもらうときはいやだが
とにかく今日はクラウスに任せおれはとっとと城に帰ろ
そう思いながら城をでた
周りは森ばかりでいかにも魔物がいそうだ
しかし幹部探すと言ってもどこからいけばいいか分からない
そうだ、城に帰ろう
向きを変えたとたん
「お待ちください!」
とおれはクラウスに襟を掴まれた
「何してるんですか」
「いやーさ、どこいけば強い人いんの?」
「はぁ、どうせそんなことだろうと思いましたよ
ここに幹部候補の書類があるので見といてください」
「流石クラウス!!」
できる召し使いはすげぇ
その書類見るとパッとしない弱そうなモンスターや魔法使いが
「えーこんなのしかいないの?」
「いいえ、もっと強い人はいますがルール上魔王より強いものは禁止なんですよ」
「はぁ!?なにそのくそルール!」
「すいません、魔王委員会が決めたことなので」
「魔王委員会!?よし、訴えてくる!」
「待ってください、これには理由があるからなっているんです
一つ、魔王より強いと魔王を倒し自分がなろうとするのをさけるため
二つ、もしその自分より強い幹部が勇者に倒され自分と戦うことになれば瞬殺ですよ?」
「…なるほど」
「愚図ってないでいきますよ」
そういうとクラウスはリストの1番目のモンスターを指すとその居場所に向かって歩き出した
おれもクラウスの後について歩く
そしてリストのモンスターに会うが軽く断られその次もその次の次も断られた
そして日が落ちようとして城に帰ろうと歩いているとなにかがこちらに走ってきては当たった
振りかえるとそこには俺と同い年ぐらいの青年がいた