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番外編1・出会い

しばらくの間、謎の2人の出会いと現在に至る話を書きます。

今から、遡ること5年前の師走。


寒風吹きすさぶ、某多国籍料理店の中の厨房にその人物は居た。


中学卒業後、料理学校を経て、単身フランスへ、7年の修業後、3年もの間世界中を旅して料理修行に打ち込んで、技術を学び、帰国。


腕を買われ、26歳で某ホテルのセコンドに抜擢される。


多種多様の技術と味が評判を呼び、ホテルのレストランは、忙しさを極めていた。






4年が経ち30歳になったある日、料理長に呼ばれて、ホテルの業務会議に席を置いていた。


料理長があと1か月でホテルを辞めて、自分の故郷に店を開くと聞いたのは半年前のこと。



ほぼ、確定になっている、人事の採決が行われる。


料理長が不意に声を掛けてきた。


長谷、緊張してるのか?


ええ・・・・



長谷と呼ばれた人物は、4年前にホテルに来て、厳しい面接の末、セコンドに抜擢された人物である。




ムッシュ・・・・わたしがあなたの後を補えるでしょうか?


心配はいらないさ、これまでにやってきたこと続けていくだけのことだ。



そう、長谷は新しい料理長に選ばれるのだ。


自分の中にある弱さや甘えなどこれからは見せられない、と心では思っていても実感が湧いてこないのが実情だった。



責任も重要になり、新メニュー選びや権限も変わる。


わたしにできるだろうか?ずっと心にある思いを出さずにひたすら自問自答を半年前から繰り返していた。




議長が投票を促し、役員たちが一斉に投票していく。


投票が終わり、議長らが手分けして集計をする。



そして、笑顔で、満場一致で、長谷さんを料理長に決定いたしますと宣言した。




会議が終わり、厨房の横にある料理長室に2人は居た。


荷物もあらかた整理も終わり、がらーんとした部屋の中で、溜息が一つ聞こえてきた。



長谷は、自然についたようだった。


その様子を見たムッシュが声を掛けてきた。


長谷、大丈夫か?声を掛けられて、ハッとした。


なにやら、考えていたらしい。


来週には自分に必要な荷物をここに運んで置けよとムッシュがいい、それに答えるようにお辞儀をする。











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