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完結●歌詠みと言霊使いのラブ&バトル  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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約束

主様あるじさま~、無茶しちゃダメじゃないですか! 覇気による攻撃なら姫天皇ひめみことが治癒できますが、そうではない怪我だと姫天皇では治せないんですよ!」


「はははは。そうだね」


俺は「無茶しちゃ」の言葉にドキドキしながら紫を見たが、紫は小町と話していたので俺はホッとした。


「ということは主様あるじさまの火傷は姫天皇ひめみことで治癒できたわけですね。あとは足と背中の打撲。それに細かい擦り傷やかすり傷。そして全身の筋肉痛。……なるほど。義経の動きについていくには、主様は体を鍛える必要がありそうですね」


業平はベッドで横になる俺を冷静に分析した。


結局。


俺は小笠原久光の式神のオオワシに助けられ、無事に本陣へ戻ることができた。


その時点で結構火傷を負っていて、それを見た姫天皇ひめみことは号泣しながら俺を治療した。


俺が治療を受けている間に紫も業平も無事帰還して、二人はすぐに莉子先輩につかまり質問責めとなった。その後もいろいろあったが、今はようやく部屋に戻り、俺はベッドで横になることができた。


病気ではないので元気なのだが、筋肉痛と打撲でもうこれ以上動けない、ということでベッドに横になっていた。


「今日はもう何もないですよね」


小町がみんなを見た。


「ええ。さすがの道鏡も完全に弾切れでしょう。穢れについては今日の午前中にかなりの範囲で祓ったので、今日は……巡回は休んでもいいのではないでしょうか」


紫が俺を見た。


俺は頷いた。


「では主様あるじさま、小町は菅家に会いに行ってもいいですか……?」


小町、可愛いなぁ。

こんな戦いの後だ。

菅家に会いたい気持ちはよく分かる。


「行っておいで、小町」


俺の言葉に小町の顔がぱあっと明るくなった。


「ではわたくしも失礼させていただきますね」


業平はさらっとそう言って姿を消した。


「業平さ~、今日の戦闘でめっちゃモテモテだったの、主様あるじさま、知ってます?」


姫天皇ひめみことが頬を膨らませた。


「え、そうなの?」


「第二防衛線にいた言霊使い全員と連絡先交換していましたもん」


まあ、業平はイケメンな上に強いからな。


まさに紫の男版。


「では姫天皇ひめみことは他の言霊使いの回復を手伝いに行ってきますね」


姫天皇ひめみことは立ち上がるとそのまま姿を消した。


紫が俺を見た。


「む、紫、ただの打撲で骨が折れたわけでもないし、擦り傷かすり傷なら蒼空も莉子先輩も」


……!


紫が俺を抱きしめた。


涼やかで爽やかな香りが俺の鼻孔をくすぐった。


あるじ、本当にご無事で良かったです」


「紫……」


「大きな怪我もなく、本当に良かったです。無茶はしないという約束を守ってくださって、紫は嬉しいです」


その言葉に俺は驚き、紫から離れ、その顔を見て思わず尋ねた。


「え、信長の腕を切り落とした件、もしかして不問⁉」


「はい。猿丸に放り投げられたあるじを見た瞬間は、なんという無茶を、と思いましたが、すぐに宙返りをされるのを見て、義経が動いていると分かりましたので。……その後の動き、どれ一つとっても激しい筋肉痛を伴うものとは思いましたが、紫としては範囲内でしたので」


「そっか……」


てっきり怒られると思ったので、俺は胸をなでおろした。


「でも今後のことを考えると、業平の言う通り、体を鍛えた方がいいでしょうね」


「うっ……そうだな。あ、紫、座ったら?」


俺は枕をずらし、紫が座れるようにスペースを作った。


「いえ、それでしたら椅子をとってまいります」


俺は紫の手首を掴んだ。


あるじ……」


無言で俺が紫を見つめると、紫は「分かりました」というように目を閉じた。


俺は紫の手を離した。


紫は甲冑をはずし、ベッドに腰を下ろした。


本日公開分を最後までお読みいただき、ありがとうございました。


次回更新タイトルは「秘密」です。

紫がいろいろな秘密を明かしていきます。


それでは明日も11時に公開となるため、迷子にならないよう

良かったらブックマーク登録をよろしくお願いいたします。


それでは午後もお仕事、勉強、頑張りましょう!

明日、また続きをお楽しみください!



【お知らせ】5作品目、毎日21時に更新中


『千年片想い~ピュアな魔王の純愛記~』

https://ncode.syosetu.com/n8017hs/


天界との戦に負け、アジアの島国・日本に堕とされた魔王。

魔力もなく、羽もなく、無一文になった魔王は

残された側近――美貌の秘書と2人の騎士のために

千年守った禁欲の誓いを遂に破るのか⁉

快楽を好む悪魔だったのになぜか童貞の魔王。

その秘密が次第に明らかになり……。


Hなのにピュアな魔王のキュンキュンなところが見どころです。

全41話、毎日更新でサクサク読めると思うので

ぜひチェックいただき応援をいただけると幸いです。

ご訪問、心からお待ちしています!

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