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《不穏》ーグリード視点ー

私は今、頭を悩ませている。

先日、随分と久々に龍族側から手紙が届いた。

内容はいたってシンプルで、屋敷を訪ねるということだった。それだけなら問題はなかった。

だが、その日は王太子も来る日だ!!

継承式が終わり、色々と仕事が片付いたから来るとのことだったが、どうしてこの二人が同じ日に来ることになるのだ!

偶然か?それとも誰かが手引きしたか?

いや、ありえない。王子はともかく、龍族はおそらく気まぐれだ。それがたまたま同じ日になってしまっただけだ。


「くそ!片方だけなら問題ないというのに!」


王子を断れば、今後の自分の立場が危うくなる。

龍族を断れば、立場どころか命すら危うい。

本来ならどちらか片方を断るべきだが、どちらにせよ自分の立場や命が危うくなってしまう。

断ることはできない。どちらも、同じ日に招くしかない。


「いや、問題ない。私はシュタッバーテン家当主。人間と龍族の仲介役だ。何も問題ない」


それに、龍族側からの手紙には当主以外に出席する者の名前があった。

長男であり、次期後継者となるフィエルテ・グナーデ。一度会ったことがあるが父親と同じぐらい生意気な男だ。

そしてその下に、もう一人記載があった。


——— 次女、ヘルツ・グナーデ。


聞かない名だった。

あの龍族には子供は4人だったはずだ。まさか、私生児でもいたのか?

ま、どちらにせよ龍族であることには代わりないだろう。

見た目によっては息子の嫁にすればいい。レヴィは王子に好意を持っている。レヴィが王子と結婚し、ルードゥスと龍の娘が結婚すれば、地位は今以上に上がる。


「問題ない。これまでもうまくいっていたんだ。何を恐れる必要がある」


王子とはいえ所詮ガキ。龍族と言えど、所詮獣。恐るるに足らない存在だ。

私は早速、龍族に返事を返した。

心よりお待ちしていること、それと我が国の王子もこの日に尋ねることになっているので紹介したいということも記載した。

文章は自分たち人間は龍族に劣る存在だと卑下する内容にした。おそらく気分をよくしているだろう。腹立たしい限りだ。

当日、自分の地位が脅かされない程度に恥をかかせてやる。


「早速準備だ。王子と龍族を迎える準備を始めろ!!」


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