22話
食卓は、ちょっと重苦しかった。
食事はすごく美味しかった。量も、食事をあまり与えられなくて、小さくなった胃にはちょうどよかった。お肉なんて、王子が来た時に口にした時以来だ。
ただ、向かい側に座っているフィエルテ様がそれはもう不快そうな顔で私を見ながら食事をするもので、居心地が悪いのなんの。そのせいで、早く食事をすませようとしてマナーを忘れて食べていれば、ぼそりと彼が「これだから」と口にした。
いくら現世で何度も集団リンチを受けて、その度に相手を泣かせた私でも傷つきます。
「はぁ……おわちゃった……」
急いで食事をしている時、隣に座っているラフィネ様がぼそりと呟いた。
視線を向けると、空になったお皿をどこか寂しそうに見つめていた。
「ヘルツ、知りたいことは知れたか」
「え、あ、はい。とりあえずは」
シュタルク様には、今どれだけのことを知れたのか、長話にならない程度に端的に説明をした。
今日読めた書物はそんなに大した冊数ではないため、まだまだ知識不足ではあるが、とりあえずは知りたい情報は手に入った。
「なるほど。お前の祝福はそういう見え方なのか」
「はい」
「扱えるように訓練するのであれば、なにがあってもいいように昼間にしなさい」
「わかりました」
「魔法の訓練も怠らないように、暇さえあれば、森で教えたものでいいから扱いなさい」
「はい」
しばらくして、無事に夕食を終えた。
最初に出たのは、フィエルテ様で、すぐにでもこの部屋から出たいようで、不機嫌さを態度に出しながら部屋を出ていった。その後に続いてラフィネ様、その後はアルバ様がアンブル様とノブル様を連れて出て行かれた。
私も部屋に戻ろうと思って腰をあげた時、あることを思い出して隣の席を見つめた。
「どうしたヘルツ」
私のそばに来てくださったシュタルク様に声をかけられた。
確信はない。けど、書庫で祝福や寵愛について調べてる中で、ある龍族に関する記述を目にした。
「あの、シュタルク様。お願いがあるのですが……」




