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「ちょっと出してっ!出してってば!開けてーっ!」


 私、アメリア・バーンスタイン。絶賛閉じ込められ中。王宮の一室に…。


「アメリア、すまない。何故か鍵が開かないんだ。申し訳ないけど、今日はここに泊まってもらうことになりそうだ」


 扉の向こうで、エリオット殿下の済まなそうな声が聞こえる。

 

 なんですと?何で鍵が開かないのよぅ!


「昨日まではそんな事なかったんだけど。明日には鍵を開ける技師を手配できたから、今日は我慢して。必要な物は全て揃っているはずだから」


 確かに部屋の中には、軽食や飲み物、何故か湯浴み用のお湯もたっぷり用意されている。着替えや私が普段使っているのと同じ化粧水まで?ここ、王太子宮よね?なんで女性用の道具が揃ってるのよ?日常的に女性を連れ込んでるのかしら。やだ、エリオット殿下を見る目が変わったわ。


「この部屋は君がいつでも泊まれるように準備しているだけだからね。普段から女性を連れ込んでなどいないよ?」


 心を読んだの?何で考えてることが分かったのよ?


「ここには誰も入れないから、ゆっくり本でも読んで休んでね」


「ちょっと!エリオット殿下!開けてくださいってばー!」


 こうして私は、王太子宮から出られなくなった。

 何故こんな事になったのか。話は7日前に遡る。



◇◇◇



 突然の陞爵の話と王太子妃への打診。

 すっかり思考停止してしまった私に、エリオット殿下は困った顔をなさっていたけれど、「また来るよ」と私の額に口付けて王宮に戻られた。


 放心していた私の元に、号泣しているお父様と困惑顔の叔父様が戻られたのはそれから暫く後の事。


「アメリア…。エリオット殿下がいらしていたんだって?…あぁ、その顔は全部聞いたんだね?」


 オリバー叔父様が私の顔を見るなり、ため息を吐く。


「お、オリバー叔父様。へ、陛下から何か…?」


「バーンスタイン家の陞爵のお話と、君の王太子妃打診をね…」


 ひいいぃぃぃっ!


「ま、ま、まさかっ」


「陞爵の話は受けざるを得ないだろう。我が家の陞爵が済まないと他の家も褒賞が与えられないと陛下に愚痴られた。確かに我が家以上の功績を挙げている家はないからね。うちを除いて陞爵となると体裁が悪いだろうね」


 確かに、我が家ほど功績のない他家が先に陞爵したら、色々言う人もいるかもしれない。


「お、王太子妃は…」


「とりあえず保留となった。陛下も、婚約解消したばかりのお前を王太子妃として直ぐにと言うのは否定なさったからね。ただ、それは婚約解消したばかりだからだ。いずれは正式に打診が来るだろう。現時点は内定という事で」


「だ、だって、王太子妃にはクレスウェル家のルイーザ様か、フェレーラ家のジェシカ様がっ!」


 クレスウェル家のルイーザ様とフェレーラ家のジェシカ様。どちらも侯爵家でエリオット殿下とお歳も近く、お2人のどちらかが王太子妃になると噂されているのにっ!


「あー、言い難いんだけどね、アメリア。お2人は他の方との婚約が決まられたそうだよ?」


「はぁっ?」


 ルイーザ様はフィネガン侯爵家嫡男のアーチー様の元へ。ジェシカ様はお母様の母国の方の元へ。もうすぐ公式に発表されるだろうと。


 いやいやいやいや!ルイーザ様とジェシカ様は、エリオット殿下と幼馴染みで、どちらも素晴らしい才女だし、有力な王太子妃候補として挙げられてましたよね?どちらが王太子妃になるか、夜会やお茶会での定番噂話でしたよっ?なんでポッと出の私が内定するのよっ!


「嫌よぉ」


 私の心の底からの言葉に、叔父様が乾いた笑いを浮かべた。


「ははは、アメリア。不敬だぞ?まぁ、これまでのエリオット殿下の態度を見てれば、君の嫌がる気持ちも分かるけどねぇ」


「あ、アメリアがっ!王太子妃に…。やっぱりお嫁に行っちゃうのかい?」


 お父様が涙と鼻水を垂らして大泣きしている。


「陛下の前でもこの調子でね。陛下も困ってらしたよ」


 オリバー叔父様がお父様の涙をハンカチで拭ってあげています。さすが筋金入りのブラコンかつポヤンマニアの叔父様。お父様の号泣にも慣れてらっしゃるわ。


「でも兄さんもやっぱり父親なんだねぇ。陛下にはキチンと仰ったんだよ。『エリオット殿下のアメリアに対する態度は、淑女に対するものとはお世辞にも言えず、同じ男として看過できるものではありません。殿下の態度が変わらなければ、如何な陛下の命とはいえ、従うことはできません。娘をみすみす不幸にするぐらいなら、爵位を返上いたします』ってね」


 お、お父様あぁ。普段はポヤンとしていらっしゃるのに、何て格好いいのっ!こういう所がポヤンマニアの心を擽るんだからっ!


「まあアメリアが絶対に嫌だって言うなら、兄さんの言う通り、爵位を返上して平民として生きていくのも悪くないよね。今まで通りの生活はできるのだし」


 我がバーンスタイン家は領制とは完全に切り離したバーンスタイン家独自の商会も持っていて、それなりの利益を出している。例え爵位を返上しても、生活水準は落とさずに済むだろう。


 そして我が家の影の当主でいらっしゃるオリバー叔父様がお父様の決定に否やがあるはずもなく、お父様がエリオット殿下を認めなければ、王太子妃にならなくて済みそうだわ。


「た、助かった…」


 良かったー。あんな嫌味で意地悪な人の嫁なんて絶対にお断りよっ!それなら平民ライフを楽しむわっ!


 何とか命拾いしたわと喜んでいる私は、オリバー叔父様が私を見ながら、ため息混じりに呟いていらっしゃった事に、全く気づいていなかった。


「まぁ、エリオット殿下のあの態度は、無理もないけどね。彼も出来る方ではあるけど、まだまだ若いよね。感情に囚われて先の先まで考えて行動しないから、今こんな状態にある訳だしねぇ。まぁ、これからの殿下の頑張り次第ではどうにかなるかなぁ…」



◇◇◇



 クレスウェル家のルイーザ様から、お茶の誘いが来たのはその次の日だった。お茶会にしては小規模、というよりは招待客は私とフェレーラ家のジェシカ様だけ。招待状には『アメリア様のご都合にいつでも合わせます』と優美な文字で認められていた。これはお断りできないお誘いです。


 指定された2日後の午後、クレスウェル家を訪れた私は、美しい庭園の東屋に案内された。


「よくいらしてくれたわ、アメリア様。今日はお天気がいいので、こちらでお茶をと思いましたのよ」


「本日はお招きありがとうございます」


 私はルイーザ様に淑女の礼をとる。すでにジェシカ様もいらしていて、さっそくお茶会が始まった。


「突然の御招待、驚かれたでしょう?」


 ルイーザ様が悪戯っぽくジェシカ様と視線を合わせて、クスクス可愛らしい笑みを溢された。


「私達ね、ずっと貴女とお話ししてみたかったのよ?」


 ジェシカ様がツンと顎を上げて仰る。


「何度もエリオット殿下のお話の中に出てくるアメリア・バーンスタイン嬢。お顔は夜会やお茶会で存じてましたけど、あのエリオット殿下がお褒めになっていた方がどんな方が知りたかったの。なんせ、この私が負けた方なんですから!」


「あら、ジェシカ様。アメリア様に意地悪な事を言っちゃダメよ。ふふふ、アメリア様、ジェシカ様はああ言ってらっしゃるけど、王太子妃になるのではなく、ホーエン国にいらっしゃる従兄弟のブラット様に輿入れが決まって、とっても喜んでいらっしゃるのよ」


「ま、ま、まあ!ルイーザ様だってアーチー様との御婚約が決まったとお聞きしましたわよ!」


 顔を真っ赤にしたジェシカ様が、ルイーザ様に慌てたように仰ると、ルイーザ様は頬を赤らめ、トロンとした笑みを浮かべられた。


「ええ。私、本当に幸せ…」


 え、えーと?これはどういうことかしら?

 今日は私、王太子妃候補のお二人に『何故貴女みたいな方が私達を差し置いて王太子妃候補になるのかしらっ』とか詰られる覚悟で来たんですけど。なんだかお2人は楽しそうにキャッキャッウフフしてるわ。


 お話の内容から察するに、どうやらお2人はそれぞれの想い人との婚約が叶ったようなのだけど。あれ?王太子妃候補はどうなったの?


 私があんまり困惑顔をしていたせいか、ルイーザ様が声を潜めて教えてくれた。


「実はね、私達、2人とも元々王太子妃になる予定は無かったの」


「えっ!?」


 ルイーザ様の言葉に、私は驚きのあまり声を上げた。ど、どういう事?お2人が最有力候補だって国中の噂だったのよ?


「エリオット殿下と陛下に頼まれていたのよ。対外的に王太子妃候補になってくれって。エリオット殿下は国内外でも人気のある方だから、形だけでも王太子妃候補がいないと、縁談を捌くだけで、文官達の1日の仕事が終わってしまいそうだったのよ」


「私達は幼い頃から将来を誓った方がいたのだけど、お相手の方にも了承を得て、殿下の夜会のパートナーを交代で務めていたのよ」


 そ、そうなのか。モテすぎるのも大変なのね。


「でも、私達もそろそろ、お、お相手の方から、婚姻の話を進めたいと言われていてっ!それであまりお待たせしても申し訳ないじゃない?だから、エリオット殿下にもご相談していた所だったの」


 恥ずかしそうにジェシカ様が頬を染められる。ジェシカ様は巷で噂のツンデレとかいう方なのでしょうか。プリプリ怒った顔なのに、チラチラこちらを窺っている様子が堪らなく可愛らしいってどういうことなの?!


「まぁ…そうでしたの…」


 私は漸く、この間のエリオット殿下の言動に納得できた。


「私達、貴女のことをエリオット殿下から伺って、本当に喜んでいたのよっ!だって漸く…」


「分かりましたっ!私、お2人の代わりに、殿下の縁談避けの王太子妃候補を演じれば宜しいんですね?」


「「えっ?!」」


「我が家はちょうど陞爵の話も出ていて身分的に釣り合うようになるし、私は少なくとも一年は婚約など出来ない身。つまりエリオット殿下の縁談避けにはピッタリの人材ということですね?」


 なるほどなるほど。さすがエリオット殿下。使えるものは何でも使うその精神に頭が下がるわ。それならそうと、ハッキリ仰っていただければ宜しいのに。

 あの殿下に恩が売れる機会なんて早々無いもの。やらなきゃ損だわ。


「ね、ねえ、アメリア様。何か勘違いをなさっていない?貴女がエリオット殿下の想い人なんでしょう?」


「はぁ?」


「エリオット殿下が仰っていたの。心から愛している方がいらっしゃるから、どんな縁談も受ける気にはならないと。本来なら、早く伴侶を決めなくてはいけないと分かっているが、その方が絶対に手に入らないと分かるまで、このまま1人で居たいと」


 あら、あの腹黒殿下も情熱的な所があるのね。別にどうでもいいけど…。


「あの、やっばり、それは別の方だと思いますよ?」


 私の言葉に、ルイーザ様とジェシカ様が信じられないといった表情をしている。だって。


「私のように美しくもなく、生意気で男の人にとって何の魅力もない女が、そんな風に想われるはずないじゃありませんか…」


 自分で言った言葉が、心に深く突き刺さった。


「な、何を仰っているの?そんなこと!貴女、とても綺麗で頭も良くて魅力的じゃないの!」


 ジェシカ様が怒ったように仰る。ルイーザ様が同意するようにコクコクと頷いている。


 お2人はなんてお優しいのかしら。

 でも、私は自分の事は良くわかっているの。

 美しくもなく、魅力的でもなく、仕事ばかりして生意気で、可愛げもない。だから元婚約者にも浮気されたのだわ。

 

「私、エリオット殿下にお会いする度に、賢しくて可愛気がないとか、出しゃばりだとか言われていますから。その、心から愛している方?ではないですよ、絶対に」


「な、なんですって?」


「エリオット殿下がそんな事を仰ったの?!」


 ルイーザ様とジェシカ様が、悲鳴のような声をあげる。


「他にも、ドレスが派手だとか、野暮った過ぎるとか、装飾品に品がないとか、化粧が濃過ぎるとか。私、そのせいで着られなくなったドレスも沢山あって…」


 お父様に頂いたドレスとか、お婆様の形見のネックレスとか、お気に入りだったり大切なものも、私が美しくないせいで台無しになってしまう。


「だから、違うんです」


 でも私、気にしてませんよっ!

 この先、こんな私でも貰ってくださる方がいらっしゃるかも知れないし、お嫁に行けなくても、自分で自分を一生養えるぐらいは稼いでますからね!

 …なんだかちょっと悲しくなってきたわね。


 何だかお2人はアワアワと慌てていらっしゃったけど、元王太子妃候補とのお茶会は恙無く終わった。

 お2人ともとてもいい方だったわ。あの方達が国母にならないなんて残念だけど、お輿入れの際には、何か素敵なものをお送りしたいわね、何がいいかしら?今から選ぶのが楽しみだわ!



◇◇◇



 それから数日後。

 私はニコニコと上機嫌で旅支度をしていた。


「アメリア様。こちらの外套はお持ちになられますか?」


「ええ、サリナ。荷物に入れておいてちょうだい」


 久々に楽し気な私に釣られて、ニコラやサリナも楽しそう。ここ数日、色々なことがあってうんざりしてたけど、旅支度の楽しさでそんなの吹っ飛んじゃったわ。


 なんと!私、エルナン国への留学が決まったのです!!


 まあ、留学といっても短期間。僅か3月の間で、留学というよりも文化交流の一環ね。でもちゃんと、叔父様が陛下にも許可を取って下さったの!

 一応王太子妃候補だけど、あくまで内定だし、決定なんてしないから許してもらえたんだと思うわ。でも、嬉しいっ!


 3月の間という短い期間だけど、学びたいことはいっぱいあるわ!治水工事もそうだし、食べ物や文化、風習。本当に楽しみっ!!今まで手紙の遣り取りだけだった方とも漸くお会い出来るのねっ!


 そんなウッキウキな私に水を差したのは、腹黒殿下からの呼び出しだった。


 王太子の印章の入った呼出状を受け取ったら、行かないわけにはいかないわよね。せっかく楽しく準備してたのに。王太子妃候補(仮)のお仕事か何かかしら。


 身支度を整えて、私は王宮に向かった。

 はぁ、またこの装いも貶されるのかしら。

 貶されすぎて最近は何を着ていいか分からないのよね。侍女達はどれも似合うって褒めてくれるけど、身内贔屓ってやつだしねぇ。

 いっそ私の装いも殿下に指定して貰えばいいのかしら。

 でもあの人の選んだドレスなんて着たくないわね。ヤダヤダ絶対。


 私は王宮に向かう馬車の中からボンヤリと景色を見る。 

 行きたくないわぁ。一年もこんな事に付き合わなきゃならないのかしら。殿下に会うだけで、こんな陰鬱な気持ちになるのに、対外的な王太子妃候補を演じなきゃいけないなんて。対価は充分に頂かないと、やってられないわよ。


 馬車が王宮に着き、侍従がドアを開けてくれた。


「アメリア!」


 侍従に手を借りて馬車を降りようとしていたら、差し出した手を取ったのはエリオット殿下だった。

 うぉい、ビックリしたわぁ。何で入口で待ってるのよ。


「来てくれて嬉しいよ、アメリア」


 そのまま引き寄せられ、腰を抱かれる。来てくれて嬉しいも何も、呼んだのは貴方じゃないのよ。だから、近いのよっ!


「ご機嫌よう、殿下」


 私は顔が引き攣らないように気をつけながら、殿下に淑女の礼を…取りたいのだけど、こんなにガッチリ掴まれていたら、出来ないわね。


「あの、殿下。ちょっと離れて下さいませんか?これでは歩けません」


 殿下の両腕の中に閉じ込められ、身動きが取れませんね。こんな正面入口で、なんの嫌がらせでしょうか。入口に立つ門番の兵士さん達、見ないフリをしてないで、この人を止めて下さい。


「今日も美しいよ、アメリア。そのドレスもよく似合っている。まるで月の女神のようだ」


 あら、このドレスは合格のようだわ。こういうドレスなら殿下のお好みに合うのかしらね。


「殿下、あの、今日はどういったご用件で…」


「あぁ。君がエルナン国に行く話を陛下から聞いてね…」


 ニコリと微笑んで、エリオット殿下が穏やかに言う。

  

 ひゅうっ!な、何かしら?なんだか一瞬背筋が寒くなったけど…。

 殿下はニコニコと穏やかな様子。この間、エルナン国への留学のお話をした時とは違い、怒りのオーラは特にないけど…、何かしら?嫌な予感がするわ。


「文化交流で行くのなら、我が国のことも、もう一度色々と勉強した方がいいんじゃないかと思ってね。他国と交流を持つと、意外と自国のことを知らないと痛感することがあるんだ。我が国の歴史や風習、そう言ったことを纏めた本で、幾つかお勧めがあったから、渡したいと思ったんだ」


「まぁ!」


 確かにエルナン国の方と交流する中で、自国では当たり前と思っていた風習について改めて問われると、困ってしまうことがあるわね。エルナン国に行くまでの間、我が国の事を学び直すのはいい考えだわ。


「お気遣い感謝しますわ、殿下」


「君のためならなんでもないさ。いくつか種類があるので、君が選ぶといいよ。本は王太子宮にあるんだ」


 すっと腕を差し出され、私は素直に殿下のエスコートに応じた。殿下がそんな気を遣ってくださるなんて、どういう風の吹き回しか知らないけど、役に立つ新しい本が読めるのは嬉しいわ。


 我が国の中心であるデジェネレス宮殿は、何度か改築を重ねている。いくつかの宮殿からなり、どの宮も美しく荘厳だ。その中でも王太子宮は、最も古い宮と言われていて、柱の一つをとっても歴史を感じさせる。ただ、昔の作りのせいか、他の宮より少し暗く感じた。他の宮より窓が小さいせいかしら?


 そうして案内された王太子宮の一室。エリオット殿下の趣味とは合わなそうな、とても可愛らしい内装のお部屋に通された。家具も飾ってある花も、女性が好みそうなものばかり。

 不思議に思っていたんだけど、殿下に促されるままに、本棚の本をいくつか物色していたら、いきなり部屋のドアが閉まって…。


 たった1人、部屋に閉じ込められてしまったのよね。


 



 






 

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 王子完全にやり方失敗しまくってて笑うしかない…!こういう女子には自分と組めばゆくゆくはもっと大きな仕事出来るよ?って誘った方が断然好感度上がるのに… 行動を制限するのがもっとも好感度下がるや…
[良い点] 今三話です。 完結しているところ。 [気になる点] 王子ないな・・・ってこの時点で思います。
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