第1部 異界の羽
どうも、新連載始めました。
NIARです。ニーアとでも呼んで下さい。
どこまで続くかは分かりませんが頑張りたいと思います。
「こいつらウロチョロウロチョロ動きウゼェ。速攻かけてやろ」
俺はそう呟き、キーボードを押す。その瞬間、画面内のキャラクターのアイコンが4つ消えた。
「はっ!ザマァねぇ!」
俺はそう言い放つと画面の前で高笑いする。
MMORPG 《Dungeon・Travel・Online》
俺が生まれる前からあったこのゲームは今でも絶大な人気を誇っている。
内容は他のプレイヤーが作ったダンジョンをクリアし、自分のダンジョンを強化するという物。
一見すると簡単そうに見えるだろうが、実際は超弩級の難しさである。
まず、自分のダンジョンを作るためには他のプレイヤーのダンジョンを2つクリアしないといけない。
しかし、何方も高レベルダンジョンを、だ。
これは自分も苦労した。出来なかったものはそのままゲームを辞めてしまうほどである。
それならば何故、絶大な人気を誇っているのか?
簡単である。クリア後の自由度が高過ぎるのだ。
ダンジョンを作るのは勿論。家、ギルド、NPCなどなどポイントさえあれば作り放題なのである。
そんなゲームの3人しかいない最先端プレイヤー『ロンリネス』
そんな孤独のトッププレイヤーの1人が……俺である。
プレイヤー名『レルバート』
2つ名【挑戦者殺しのレルバート】
こんな不吉な2つ名をつけられた俺だがそれ以上に自分がトッププレイヤーの仲間入りを果たしたのが嬉しくて仕方なかったのである。
今日もまた、勇者と呼ばれるレベルが異常な程高いNPCグループを一撃で屠った。
ポン。
と、ウィンドウがポップする音が聞こえる。俺は高笑いしていた声を止め、画面を見る。
ー◆ー◇ー
おめでとうございます!
貴方はこの世界で初、第270回目勇者侵略を防衛されました!
ー◆ー◇ー
と、まだ続きはあるがここまで読んでの事を整理する。
勇者侵略というこの侵略イベントは時間、場所共々ランダムで現れる。
記憶を辿るとこの攻略の連続防衛は確か最大200回防衛で止まっていたはずだ。
という事は俺が記録を塗り替えた事となる。内心叫びたいが、続きを先に読もうと思う。
ー◆ー◇ー
貴方には未知の世界に行く権利が与えられました。
行くか行かないかは貴方の選択次第です。
ー◆ー◇ー
これでメッセは終わっていた。
アイテムボックスを開くと、確かに1枚の見覚えのないチケットようなアイテムがあった。
名前は『異界の羽』
説明は文字化けしている。
怪しい。俺は確かにそう思った。こんなもの使うのはやめよう。そうも思った。
しかし、何故か引き寄せられるような感覚があり、不思議とそのアイテムを……使っていた。
そして、画面から白い閃光が迸り、光が晴れた頃には、
その場所には人がいたような痕跡が見当たらなかった。
如何でしたでしょうか。
コメントや、評価。ブックマークなどして貰えると主がニヤニヤします。
では次回は一週間以内で投稿できると思いますので。