~瑞輝・4人で探索その6~
予想より長くなりましたが、これで3日目の校内探索は終了になります。
目の前の景色にわたし達が感動していると、
「何ここ凄いわね」
背後から声がした。
「「「「!?」」」」
わたし達4人はそれに驚き振り返ると、そこには……
「キョウ先輩?」
「ハァイ、瑞輝ちゃん1日振りね」
190cmを超える長身で切れ長の目をした誰が見てもイケメンだと言わざるを得ない男子生徒。
生徒会長の四方堂 恭弥ことキョウ先輩がそこにいた。
「キョウ先輩、どうしてここに?」
「それはこっちのセリフよ。部室から瑞輝ちゃん達が雑木林に向かうのが見えたから気になってついて来たのよ」
そういえば、部室棟の前を通って来たのよね。
それを思い出して、わたしはキョウ先輩がここにいる理由に納得する。
「わたし達は昨日と変わらず校内探索ですよ」
「成程ね。それにしても、凄いもの発見したわね。学校の敷地内にこんな場所があるなんて知らなかったわ」
「キョウ先輩もですか?」
「そりゃそうよ。知ってたら普段からここに隠……休憩しに来てるもの」
今、『隠れに』って言いそうになりましたよね?
普段から昨日みたいに生徒会の仕事から逃げ回っているのかもしれない。
何となくわたしはそう思った。
「あ、あの……」
そんな時、わたしの横から少し震えた声が発せられる。
静月さんだ。
その横には驚きを隠せない様子で大きく目を見開いている火輪さんもいる。
「なあに?」
「生徒会長さんですよね?」
「あら、ゴメンナサイ。自己紹介が遅れたわね。アタシは四方堂 恭弥。ご存知の通り生徒会長をしているわ」
「わ、私は天宮城 静月と言います。瑞輝さんのクラスメートです」
「ウチは静月の姉の火輪です。妹と同じく瑞輝のクラスメートです」
「静月ちゃんに火輪ちゃんね。宜しくね」
キョウ先輩は朗らかに言って、『バチーン』と華麗なウィンクを決める。
「生徒会長さんは……」
「役職だと語っ苦しいからキョウ先輩で宜しく」
「キョウ先輩は瑞輝ちゃんと知り合いなんですか?」
「そうね。瑞輝ちゃんと裕司くんは昨日友達になったわ」
「そうだったんですね。と言っても、私達も今日友達になったんですけど」
「アラ、お仲間ってことね」
「キョウ先輩はそちらが素なのでしょうか?壇上で見た時とは雰囲気が違って驚きました」
(成程。それで驚いていたのね)
静月さんの言葉を聞いて、納得。
そういえば、入学式の時は寝ないようにするのが精一杯でキョウ先輩がどんな感じだったのか見てないわね。
どんな感じなのかしら?
少し気になります。
「そうね。アタシの素はこっちの方ね。生徒会長として生徒の前に立つ時はそれっぽい演技をしてるだけなの。ゴメンナサイね」
「いえいえ!私達は気にしてませんので!ね、火輪ちゃん」
「え?ああ。ウチも驚きはしましたが、気にしてませんので……」
「そう言って貰えると有り難いわね。改めて宜しくね、静月ちゃん、火輪ちゃん」
「はい。こちらこそ宜しくお願いします!」
「宜しくお願いします」
そんな感じでキョウ先輩と静月さん、火輪さんの挨拶が終わった。
互いに挨拶を終えて、
「キョウ先輩はこの場所を学校側に報告とかするのでしょうか?」
と静月さんは切り出した。
そうか。
キョウ先輩は生徒会役員だから学校寄りの立場なのよね。
そうなると報告とかしなきゃいけないのかもしれない。
「え?しないわよ。わざわざ自分から仕事増やすようなマネする訳ないじゃない。メンドくさい」
その質問に対し、キョウ先輩は真顔で言った。
心底本気でそう思っているのが伝わってきた。
「それにこんな素敵な場所をバラすなんて勿体無いじゃない。だから、ここの事はここにいる面々だけの秘密ってことで」
流石、キョウ先輩話が分かる!
それを聞いて安心しました。
「そうですか」
それを聞いて静月さんも安心した様子だ。
良かった、良かった。
「良かった~。明日はここでお弁当食べたいって思ってたから、使えなくなるんじゃないかとヒヤヒヤしました」
そんな様子を見て、若干の緊張から開放されたわたしが素直な心境を打ち明けると、
「良いわね、それ。アタシもご一緒させて貰って構わないかしら?」
とキョウ先輩に聞かれた。
無論、答えは決まっている。
「勿論ですよ!ただ、生徒会の他の人には見つからないようにして下さいね?」
「そんなヘマはしないわよ。でもそうね。気を付けるわ。じゃあ、アタシは行くわね。そろそろ昼休みも終わるしね」
キョウ先輩はそう言って、この場を離れて行きました。
「じゃあ、わたし達も戻りましょうか!」
そうしてわたし達4人は今日の学校探索を終えたのでした。
次の話はどうしようか色々迷ってます。引き続き瑞輝で行くか、奏か裕司視点の過去語りにするか、火輪視点の校内探索にするか……サイコロの神様に決めて貰うか!




