表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/35

2 73年

 私は今年で13歳。いつかトルワード国のリュメヒ公爵に会いたいと思っていたりするナメディア国の王女。


「私の秘密? 」

「うん、噂なんだけどあの極悪王カスピアがミルフィのお父さんなんだって」

「嘘でしょ、本当だったら最悪だよ」

「私も信じられないよ」

「アハハ」


 親友のカナの話していた噂が本当か知りたくて、学校から帰るとお母様に尋ねた。


「ねえ、お母様。極悪王カスピアって」

「カスピアのことを極悪王って言わないで! 」


 お母様に叩かれた。お母様は泣いている。


「あなたのお父さんなのに、ヒドいこと言ってはダメよ」

「噂は本当なの? 」

「ハア、また情報操作しないといけないわね。行ってくるわ」


 お母様が何を言ってるのかは分からなかった。

 カナがちょうどやってきた。


「ね、ねえ。王妃様にすごい睨まれたんだけど」

「私のお父さんはカスピアなんだって」

「うわ、本当なんだ…」

「お母様は情報操作してくるらしいの」

「……諜報活動なら王宮の人に任せるべきだよ」


 お母さんについてはあまり深入りしてはいけないといつも言われている。諜報活動をしていたのかな?


「あら、カナ来ていたのね」

「リオ、ちょっと何しにきたの? 」


 リオは上流貴族で黒魔術協会会長のハメット家の父親の連れ子。その態度から私は嫌い。


「リオさんの父親ってトルワード国の人ですか?」

「そうらしいわ。母親はトスカーナさんですって」

「リオ、トスカーナさんはカスピアさんに殺されたのよ? 」

「本当らしいわ。笑ったときの顔がそっくりだって言われたの」

「……あれ? 私のお父さんがカスピアさん、リオのお母さんがトスカーナさんってことは」

「トルワード国王子、私、ミルフィはいとこ同士なのね」

「うわあ、それがあちこちに知られたら…」

「既に私達リュメヒ家の諜報隊が手をうちしましたのでご安心ください」

「誰!? 」

「諜報隊隊長、ダージャです」

「……」


 リュメヒ家の、諜報隊? 国じゃないんだから…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ