表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/35

第十六話 孤独な王~ダニエル視点・60年12月25日~

 私は広い王宮にただ一人いる。親族は皆いない。カスピアも姿を消し、さほど仲のよくない大臣がいる。


 ……訂正しよう。私は広い王宮で孤独なのだ。


「王、カスピアがいない内に裁判の件、進めませんか? 」

「気が進まない」

「ですが王、犯した罪は人殺しなんですよ? 分かってますか? 」

「分かっている!! だが複雑なんだ……ミーナという女性が関わっている」

「ミーナ? 」

「ああ。ミハエルの妻の妹だ」

「……いくら下級貴族の娘とはいえ怒られますな」

「それだけじゃない。ミーナは一方的に両親と縁を切り、黒い噂だらけの西の公爵と縁を結び、娘となった」

「なっ! 」

「裁判の件はそちらで勝手に進めてくれ」


 本来ならパーティーが開かれるが、王族関係者の激減を周りに知られないように、と見送られた。


「よう、ダニエル兄さん」

「ミハエル。また何かあるのか」

「そろそろ南に行く頃だろ? 行こうぜ」

「あ、ああ……」


 ミハエルは唯一まともな親族だ。お母様がいなくなり、親族は男ばかりになった。


「ミーナだが、俺10年前会ったことあるんだ」

「……」

「優しくて可愛い笑顔の似合う女の子だった」

「全然違うな」

「そうだな」

「更正できないものか……」


 そのまま黙り込む。ミーナは狂っている。しかし、更正なんて……。


 しばらくして、ト・モルに──いや、見たこともないところに着いた。


 というか森林だ。


「ここはどこだ!? 」

「フォルツェ公爵の家だ。ついでに言うならト・モルもカスピアの味方だ」

「つまり……」

「ああ。カスピアはト・モルにいる。」

「最悪だな」


 ため息をついてると、美人が現れた。ここの娘だろうか?


「大丈夫ですか? 」

「あ、ああ」

「それでは」

「初めて会った……」


 ポツリと呟いたのを無視した。

 ここの娘は親不孝なのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ