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番外編2 ミハエルの旅立ち~ミハエル視点・46年5月25日~
今回は13年前のお話。
今日、俺は王位継承権を捨てる。理由としては不仲になりつつある兄と離れるため。兄はどうやら自己嫌悪に陥るバカで俺とは相性が悪い。
「お父様」
「どうした、ミハエル」
「王位継承権を捨てます」
「…そうか」
素直に頷くお父様。どうしてなんだ?
「ミハエルはいずれ王位継承権を捨てるだろうとあのウェルズ伯爵に言われていたからな」
「ウェルズ伯爵が? 」
「ああ。そうだ」
信じられない。慌てて飛び出していくと、カスティーナとカスピアがいた。
「おにーさまだわ」
「おにーさま、あそんで! 」
「すまんな、また今度」
「えー」
昔、私とダニエルはこの2人みたいに仲がよかったと聞くが、おかしいな。
「遠征か。楽しみだな」
「ミハエル様」
「リーア、どうした?」
「が、頑張ってください。待ってます」
にこりと笑う彼女がかわいらしい子猫に思えてつい撫で撫でしてしまった。
「あ、撫でないでくださいよー」
「じゃあ、行ってくる」
「大すきだよ、ミハエル様」
その言葉にどきりとした。あとで返事をしよう。




