19.彼らから逃げる私
今回も読もうと思って下さりありがとうございます。
更新するのが遅くてすいません。久しぶりなので、
これでいいのか正直不安ですが、いつものレベルの
低さなので軽く読んでもらえるとありがたいです。
あれから私は、彼らを無視し続けている。
メールも電話も出ないようにし。
会わない様に帰りのルートも変えた。
だって自分の気持ちが定まらないのだ。やっぱりあんなに可愛い
くて綺麗な女の子を捨てて簡単に見限れるなんて最低だと思うし。
何より怖いのだ。もし彼らの中の一人の人の気持ちに応えて、
私がのめり込んで捨てられたらと思うと。
彼らの誰かと付き合うのは躊躇してしまう自分がいる。
このまま彼らと縁が切れないかなぁと思っていると。
何だか学校にいる人が騒がしい。特に女子。
いつもの雰囲気と明らかに違うので、勇気を持って
クラスメイトに話しかけると。
彼女は驚いた表情を一瞬したが、すぐに平静に戻ると、
教えてくれた。
「近藤さん、知らないの~?あの有名な彼らがこの
学校の校門で待っているらしいのよ。」
「きゃぁ~どうしょう~。私を待っているのだとしたら~。」
「もうあんたわ。」
「へへへっ」
そんな彼女達のテンションについていけない私。むしろテンション
の下がっている私がいた。
有名な彼らって彼らのことだよね。
何で?今まで学校に来た事なんてなかったのに。
私はこれからの行動をどうするべきか考えていた。
そして時間も時間となり、いくら人が減ったとはいえ、
もうそろそろ帰らないといけない時間となったため、
私は、仕方なく裏門から帰る事にした。
裏門に着くと正門での騒ぎが嘘の様に静まりかえっていた。
私は急いで帰ろうとすると。
急に私の前に黒いスーツとサングラスをした男達が現れて
担ぎあげられてしまった。
そして黒い高級車に乗せられるとそのまま発進してしまった。
何これ?誘拐?でも何で?ていうかこの車、大我君の車
じゃないの!
気がつくと何処かのお屋敷と言いたくなる位の豪邸に着いた。
そこから何処かの部屋まで案内された。
暫くすると彼らが入ってきた。
「これはどういう事なんですか。大我くん!」
私は怒っているんだという気持ちを表す為にいつもより
大きな声で叫んだ。
するとそんな私に少し驚いた様子の彼ら。
「まぁ、落ち着いて下さい、はるみさん」
私を宥め様とする飛鳥くんに私は一旦落ち着く事にした。
彼らの話を聞こうと向き直ると。
彼らのいつもとは違う表情がうかがえた。
「取り敢えず、近藤!すまなかった。」
「俺たちがちゃんと身辺整理させてないせいで嫌な思いを
させてごめんねぇ。」
「悪かった。俺様も反省している。」
「本当に申し訳ありませんでした。怖い思いをさせた事
でしょう。彼女達のせいで。」
その言葉を聞いて私は何だか、がっかりした。
彼らは全然私の気持ちに気付いていないという事が
わかったからだ。
「そんな謝罪の言葉が欲しかった訳じゃあありません。
むしろ彼女達に対してあまりにも失礼な態度だったので
嫌だと感じたんです。」
「彼女達にですか?」
「そうです。現在は付き合っていないとはいえ、
以前は付き合っていたのでしょう?一回でも好きに
なった人をないがしろにする。その態度が許せなかった
んです。」
「はるみちゃん、ごめん、そんな気持ちになっていたんだって
知らなかったよ。」
「そうか…。改めて、ごめんな、ちゃんとあいつらと話し合うからさ。」
「俺様を無視するのはやめろ。心が痛いんだ…。」
そう言って悲しそうな表情をする彼らに私も胸が痛くて。
「彼女達とちゃんと向き合いますか?」
「はい。」
「おう」
「わかった。」
「ああ」
その言葉を聞いて気持ちがすっきりした私は、ひそかに笑うと。
その表情に曇っていた彼らも笑顔を返してくれたのだった。
こうして私達は以前のような関係に戻った。
それから暫くの間、何事もなかったから私は完全に油断していた。
これから起こる出来事に私は巻き込まれて行くという事をこの
時の私は知らずにいた。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
次、いつ更新できるかわかりませんが、
完結できるようにこれからも頑張りますので
よろしくお願いします。では、また次回。




