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11.名前呼び

最近暑さにやられていて中々更新できていませんでした。

私の書いたものでも誰かの暇つぶしにでもなることが

できればうれしいです。それではどうぞ!

今日も学校では、特に変わった事もなく一日が過ぎ、放課後となった。

いつものように学校から離れるとどこからともなく4人が現れるので

特に驚く事もなくそのまま前に進んだ。


「はるみさん。こんにちは」

「はい、こんにちは」


田端くんが挨拶をしてきたので返すと何が嬉しいのかニコッと笑っていた。


「よう、近藤!元気だったか」

「はい、元気です」


小野くんが聞いてきたので返事をした。こちらも嬉しそうに笑っていた。

普通は、ここで私も元気か聞いた方が会話が繋がるが私はなるべく彼らと

関わりたくないので、必要以上の会話はしなかった。


「はるみちゃん、今日もかわいい」

「はぁ…それはどうも」


次に話掛けてきたのは白井くんだった。彼はいつも軽いノリでこんな風に

褒めるので最初は謙遜してそんな事はないと言っていたが、これが毎回な

上に会話が長くなるのでこんな返事になってしまった。ここで言っておく

が決して自分が可愛いなどと認めた訳ではないので注意してもらいたい。

そんな風に思っていると4人目が現れた。


「おお、はるみ、どうだ調子は?」

「はい、まぁ普通です」


そう返すと彼は何だか気にくわない顔をしていた。私はその顔を見て彼が

どうして欲しかったのか気付いたが気付かないふりをした。


「おい、はるみ、俺様の名を呼べ」


やっぱりそうきたか。彼は、私に大我くんと呼んで欲しかったのだ。

彼はあの休みの日に約束してから私に何度も名前を呼ばせたがるのだった。

でも他の3人はそんな事知らないので不思議な顔をしていた。

本当は呼びたくないが彼の機嫌が悪くなると困るので呼ぶことにした。



「大我くん、これでいいですか?」

「おおう、それでいい」


彼は、今までの表情が嘘だったかのように機嫌良くニコニコと笑っていた。

私に名前を呼ばれる事がそんなに嬉しいのだろうか、そんな風に考えて

いると、他の3人が驚いた表情から機嫌の悪い表情になってしまった。


「おい、どういう事だよ」

「なにがだよ」

「何がじゃないでしょ~どうして有坂くんだけ急に名前呼びになってい

 るのさ?」

「そうです。納得いくように説明してください」

「別にどうだっていいだろう。なぁ、はるみ」


大我くんが皆の様子を気にせずに余裕そうな表情で私に話をふってきた。

ちょっと大我くん止めてください。


「はるみちゃん」

「近藤」

「はるみさん」


大我くんに話をして貰えないと分かると彼らは私に詰め寄ってきた。

ヒッ、誰か助けてめっちゃくちゃ怖い。


「別に大した意味はないのですが、何となくそんな約束を大我くん

 としてしまったので」

「約束~?どういうこと?」


本当の事を言っても良いのだろうか、でも本当の事を言うとこの前の

デートした時の事も話さないといけなくなる。もしそんな事したらもっと

怒り出すんではないだろうか。本当にどうしよう。そう、私がピンチに

陥っていると…。


「別にいいだろうが。俺様とはるみの秘密だよ、ヒ・ミ・ツ」

「あ゛あ゛ん?ふざけんなよ!有坂!てめぇ」


有坂くんの態度に小野くんがキレてしまい胸ぐらを掴み始めてしまった。

  

「ややややややめて下さい小野君。二人も止めてください」


私が慌てて止めに入ったがおさまらない様だったので、黙って見ていた

田端くんと白井くんにも止めてもらおうとそちらを見たのだが。


「なら理由をきちんと説明してください。でないと嫌です」

「オレもいやだよ~」

「そそそそんなぁ」


彼らは本当に説明するまで止める気はないらしい。どうしようか悩んで

いる間にも彼らは睨みあい、すぐにでも殴り合いの喧嘩をしそうだった。

仕方なく私は全てを話す事にした。


「小野くん止めて下さい。話します。話しますから」


私がそういうと小野くんは腕を外してくれたのでほっとしていた。

すると3人が真剣な表情で見てきたので私は意を決して話し始めた。












話し終わると。彼らは不機嫌な表情は変わらなかったものの納得

してくれたようだった。


「それってさ~。金でつったってこと~最悪」

「しかも休日にデートですって羨まし…ゴホン、ありえませんね」

「意味わかんねぇデートしてその上、名前呼びだと…納得できねぇ」


彼ら3人は次々と文句を言っていた。


「それじゃあ、俺らも近藤に何か買ってやれば名前で呼んで貰えるって

 ことだよな?」

「そうですね。それはいいかもしれませんね。私も何かはるみさんに

 プレゼントしたいですし」

「いいね~。デートもできるし一石二鳥じゃない」

「ちっ、お前らもかよ、特別の意味ねぇじゃねぇか。はぁ~」


小野くんが考えた案に田端くんと白井くんものっていた。すると舌打ち

が聞こえそちらに目を向けると、深いため息をつく大我くんがいた。


「え~わわわわわたしは、皆さんから物を貰う訳にはいきませんよ」

私が慌てて断っていると。


「なに~有坂くんには物を貰ってオレらからは貰いたくないってこと~?」

「そそそいう訳ではないのですが」

「はるみさん、あなたは黙って私達とデートしてくれればいいんですよ」

「そうそう、有坂だけなんてずりぃしさ、フェアに行こうぜフェアによ」

「そんな~」


こうして私と彼ら3人は休日にデートすることになるのだった。

なんでこんなことになるんだよ。ばかぁ。














最後まで読んで下さりありがとうございます。次回は、

たぶん誰かとのデートの話になると思います。楽しんで

貰えるように頑張りたいと思います。

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