1彼らの告白
私のたいしたことのない文章を暇つぶしでも読もうと思ってくれてありがとうございます。
「私の事を好きになっていただけませんか。」
私は突然そんなことを言われた。皆さんならどうしますか。私はその場から逃げた。そして家までの距離を今まで出した中で最速ではないかという速さで駆け抜けた。後ろがすごく気になったが振り返らず、ただただ走った。家につくと私は、ずり落ちるように座り込んだ。この胸のドキドキがさっきのセリフによるものなのか、走ったからなのかわからないまま。
そんな出来事があった次の日、私は、何もなかったかのように過ごしていた。そう思っていたが授業中の先生の声を聞きながら私は、昨日のことを思い出していた。
まず言っておくが私は自分で言うのもなんだが、私は普通の本当に普通の女子高生だと思います。ただ学校では友達がいなくて。いつも一人で過ごすようなちょっと暗いかなぁと思うような性格ではありますがそれ以外は特に特徴のない顔と性格そして頭も平均並みスポーツはちょっと不得意ですがまぁまぁだと思います。
そんな自分で言ってて悲しくなるくらい普通の私が昨日のような告白…。いえ、お願い?をされるのは初めてのことで内心、パニックを起こしているのも事実です。なぜ彼はあのようなことを言ったのでしょうか。疑問しか思い浮かびません。ああ本当にどうしたらいいのでしょうか。
昨日の私は、学校が終わり下校時刻になったのでいつもと変わらず一人でとぼとぼと歩いていた。
すると家と学校の途中にある公園にさしかかった時、私は「あの…」という声が聞こえ、声の方を向くと一人の男子が立っていた。
そして彼が「話がある」と真剣な顔で突然言われたので驚き、そして知らない顔だったのでどうしようかと一瞬悩んだが、彼の整った顔にぼうっとしてしまい、ついて行ってしまった。
彼は公園の奥にあるベンチに座ると私にも座るように言った。そして私が座るのを確認すると、彼はほっとしたような表情をし、ちょっと笑顔になった。私は普段、男はおろか女の子ですらあまり話したことはなく緊張していたが。その表情に一瞬フリーズしてしまうほど美しいなと思った。それぐらい彼はかっこよくて彼のさらさらと風になびく髪と銀フレームのメガネが彼にさわやかさと知的さをかもしだしていた。
それから彼は真剣な顔になり、何か話ていたが彼のあまりの美しさにうっとりしていて話が全然頭の中に入ってきませんでした。しかし彼の次の言葉に私は息をのみました。
そう彼は、私に昨日のセリフを言ったのです。
それからのことは、まったくと言っていいほど覚えていません。昨日の事を思い出すと溜め息しか出てきませんでした。そのせいか何度も先生に授業中、注意されてしまった。それでも私の溜め息と悩みはつきてくれる様子を見せませんでした。
なぜ彼のように美しい少年が私なんかを?そもそも彼はいったい誰なんだ?そんなことを頭で考えていると今日も下校時刻になってしまった。
そしてまた一人でとぼとぼと歩いていると私の横をバイクが通り過ぎて行きました。
私は、ふとバイクの方を見ると数メートル先でバイクが止まり、バイクから降りるとヘルメットをはずしていた。ヘルメットを外すと赤い綺麗なツンツンとした髪を何度か頭をふり、バサバサとしていた。そして納得したのかヘルメットをバイクに置き、こちらの方に歩いてきた。
カラコンなのか眼が緑でとても綺麗でしたが、ちょっと不良ぽかったので怖くなり眼を合わせないように下を向いて通り過ぎようとした。するとすれ違う時に、ガシっと腕を掴まれてしまい、思わずヒッと声を上げてしまった。私のちょっと怯えた様子にその人は悲しい表情になった。
でもすぐに表情をかえて苦笑し、「別に何もしねぇよ。」と言った。彼はちょっと言いにくそうにしながら、「あのさ…。俺と付き合ってくれねぇ?」と言った。
私は突然のことに頭が真っ白になり、うろたえながら「どこにですか?」と真剣な顔で返した。
すると彼は驚いた表情をしたかと思うと、次にちょっとはにかみながら「いや、俺の彼女になってくれねぇか?」と言った。その表情と見た目のギャップにちょっとかわいいと思ってしまった。いや、ちょっとだけですよ。本当に…。
すごくこの場から逃げだしたい気持ちになったが、いぜんと彼は、私の腕を掴んだままだったのでできませんでした。
私は真っ白になった頭で「考えさせてほしい」と言った。すると彼は飛びっきりの笑顔で喜んでいた。あの…。私、OKしたわけではないんですけど。まぁいいかと彼の表情に思ってしまった。
それから彼が家まで送るといったのですが、私はなんとなく家を彼にばれたくないと思ったのと、どうしてもバイクに乗るのが怖かったので断り続けてなんとかしぶしぶ納得してくれた。そして今日はその場で別れた。
私は家につくとすぐにベッドまで行きバタッと倒れ込むように横になった。私はなんだか疲れてしまいそのまま夢の世界へと旅だっていた。
最後まで読んでくださってありがとうございます。