化け物の巣窟
自由過ぎる主人公。
これが一番大事で大好きです♪
* * * *
………。
あのガキに不思議な空間に閉じ込められてからしばらくして、何もない暗い空間に光が入ってきた。
何もする事がなく暇をしていたから、ちょっと行ってみるか、光が差し込んで来る方に向かったら
ぽん。
…意外に簡単に外に出た。そして目の前にぐっすり眠るクソガキと私の何倍もあるモンスターと言っていい、犬の化け物が奴の前で大口を開けていた。
…ちょっと待て。このコースは私も食べられるんじゃないか?
いくら装甲を装備しているといっても噛まれるのは傷つく(心が)
そっとクソガキを差し出した。
どうやら狙いはこのクソガキのようで
「お前も同士だったか」
と、一瞬で熱い友情を築いた。
…喋れるのか。
…可愛い奴め♪
忌々しいクソガキをこの手で葬ってやりたかったが、何が出るか分からないクソガキを刺激したくはない。
…このワンコーを生け贄…イヤ、可愛いワンコーがやってくれるって言ってるんだ、ここは広い心で看取ってやるべきだろう。
少し離れた所で見守る事にした。でっかいワンコーは私が離れるまで口を開けたままジッとしていた
手でどうぞ、と合図を送ったらそのまま勢い良くかじりついた。
その瞬間デカ犬の頭が弾け飛んだ。
…何もしなくて良かった。
「ふっかーつ!(^O^)」
血しぶきの中から無駄に元気なクソガキが飛び上がって出てきた。
血しぶきから出てきた筈が汚れていない。
このまま正面から殺りあっても、さっきの二の舞だしな。
デカ犬も役に立たないし。
「眠気もスッキリ!
心もピカピカ☆今日も僕はスーパーマン!」
いきなりよく分からない動きをしながらクソガキが喋りだし、そのまま決めポーズをとった。
クソガキはポーズを決めたまましばらく動かなかったが、私に気付いて目を輝かせていた。
「ロボ…カッコ良すぎる!♪」
ウキャウキャいいながら私の周りを回ったりペチペチ叩きながら騒ぎ始めた。
ジッとしていれば害が無さそうなので今は大人しくしていよう。
しばらくクソガキはウキャウキャはしゃいでいた。
はしゃぎながらフラフラし始めた?変な踊りを踊り始めたと思ったら床に倒れて眠り始めた。
…いったい何だったんだ。
余りにも自由し過ぎる理解し難いクソガキの寝顔は良く見ると年相応に無邪気に可愛いらしくみえた。