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25年ぶりの同窓会〜歳をとっても大人になれなかった僕らについて〜  作者: サカキ カリイ


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それからというもの、俺はしばしば天寺のことを思い出してしまうのだった。


印象が強烈だったから、だけではないだろう。


天寺が同窓会に来た理由。


思うに、カードゲームの相手が欲しいから来たというのは、表面的な話に思える。


もっと根本的な問題。


自分に接してくれる、会話をしてくれる仲間を求めて来たんじゃないだろうか。


同窓会でカードゲーム相手を探すことは、奇異な目で見られてしまうかもしれない。


彼だって一度はそう考えただろう。


だが、そんな考えにかまってられないくらい、仲間が欲しいという焦燥感があったのかもしれない。


彼のことは他人事じゃない。

理屈ではなく直感でそう思うのだ。


…実は、香川に婚活を勧められなくとも、俺にはしばらく前から交際している少し年下の女性がいる。


これまで、自分の年齢や収入のことで結婚を切り出せずにいた。


相手が俺でないほうが、彼女は幸せかもしれない。もっといい相手がいるだろう、そう思う気持ちがあったためだ。


向こうは、それとなく、私は祐也さんならついていくからねなどと、何度も言ってくれていたのだが。


近いうちに、お互いの将来についての話を彼女としよう。俺はそう決意した。


話し合い次第なのだが、できたら一緒に歩む将来となって欲しい。


…そう、結局俺は、相手の女性のために身を引こう、などという考えは、頭でもて遊ぶだけで、行動にうつさなかった。


自分は幼い子のように酷くわがままだ。エゴでしか行動していない。

相手を思い遣る大人などには、全くなれなかったのだ。天寺に似たようなものなのだ。


俺もある種の焦燥感に駆り立てられており、その欲望に従っているだけなのだ。


ただただ、誰かずっと自分のそばにいてほしい、その相手を確保しておきたい、という…


あの時、同窓会の会場で、照明の強い場所を天寺が通りかかった時、その足元…


一瞬だが影が黒く出ていた。俺はなんだかその影を薄気味悪く感じてしまった。


足元の闇が大きく膨らんで天寺ならぬ自分を飲み込んでしまう。そんな想像を思い浮かべてしまうのだ。


そしてそのイメージは、なかなか頭から離れてくれなかったのだ。


足元の闇は、棺桶だろうか。

それとも、孤独の果ての狂気だろうか。


…天寺、今はまだ、誰かしら口をきいているが、もし本当に誰も相手をしなくなったら…


母親や親戚もいなくなったら…


…孤独は人を狂わせる。


俺は闇へと向かう道は、封じて残り人生を過ごしたい。


例え道が見えても見えないふりをするのだ。


終わりが来るその瞬間まで。


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