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25年ぶりの同窓会〜歳をとっても大人になれなかった僕らについて〜  作者: サカキ カリイ


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3

受付の女性は新しく入って来た少し怪しげな男に、なにやら小声で説明している。


誤解で貸切の店に入って来たなら、本人に教えたら去るだろうから、場の雰囲気を壊さないようにしてるんだろう。


しかしその男は、なんと、

「ああ、一万円払えばいいんでしょ?」と答えた。


「もしかして、僕がお金を持ってないように見えたの?

そのくらい持ってるよ。」彼は大きい声で返事しながら、女性にほら、と万札を手渡した。


「今日、僕、お母さんから一万円もらってるんだよね。」


…もしかして、話の通じない人物が店内に入り込んだのかもしれない…


受付の女性達が束になっても、対処できるだろうか?


皆が固唾を飲んで見ていると、

「これでいいでしょ、会費一万円だよね、山内さん。」男が女性に話しかけた。


「え?私の旧姓をなぜご存知なのですか…」

「同じクラスの同じ班だったよね、僕達」


「え、ええ?…もしかして、天寺くん?」


天寺、なんて奴、いたっけ…


わからないな、うちのクラスではないんだろう。


実は、自分は受付の女性達の名前すらわからない。


元々、女性とそんなに話す方ではないこともあるが、天寺と同じクラスなら、彼女達もきっと自分とは違うクラスだ。


他のクラスの女生徒の名前など、当時でもほとんど覚えてなかったから、今わからないのも仕方がなかったな。


それにしても、天寺、感じが若いな。

とても俺らと同級生とは見えない。


俺は天寺と呼ばれた彼を、あらためて見ながら思った。


しかしラフな格好だな。別に決めて来いとは言わないけど。

俺が夜コンビニに行く時の服装まんまだな。


それに…


同窓会の会費、未だに母親からお金をもらってくるんだ。


俺はどうもそのあたりが気になって仕方がなかった。


だが、給料前だとかなんとか、事情があったのかもしれない。


あまり気にすると失礼だな、流石に心の内にしまい込むようにしよう…


俺がそう思った瞬間だった。


「今日ここに来たのはねえ、僕とデュエルしてくれる仲間を探して来たんだよ!」


天寺が高く声をはりあげたので、俺は再度ぎょっとして彼を見た。


俺だけではなくまわりも唖然としている。


…デュエル?聞いたことがあるような。

デュエルってなんだっけ…

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