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断罪された大聖女は死に戻り地味に生きていきたい  作者: 花音月雫
第二章

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真の変態ですわ②

「ルネ様、駄目ですよ?そんなハッキリと自分の心の内を明かしては。貴方はどこか抜けてる所があります」


ミカエルさんがもう立ち直っている。

どうやらルネさんを『真の変態』に認定してスッキリしたみたい。


「むう。そうか?」


ルネさんはミカエルさんの言う事にはあまり逆らわないんだよね〜?

信頼関係がきちんとあるんだな~。


「ち、ちょっと......確かに小さい頃からアイラを変な目で見てるって思ってたけど、変態だって思ってはいたけれどここまでとは.....!アイラ、早くその変態から離れて!」


シャーロットさんが私を引っ張り出した。


「私もアイラ嬢の兄上は溺愛が重度だと聞いてはいましたがこれ程とは。変態を通り越してますよね?アイラ嬢早くこちらへ!」


ダリルさんも反対側から私を引っ張り出した。


「あ?シャーロット、お前は私が居た時に来ていた時があったのか?いつも私の留守の時にあの母親と来ていたのではなかったか?777


「地味にアイラの事を見張って1日に3回はエバンズ邸の庭に入り込んでいたのよ。私の魔力も中々のものでしょう?エバンズ邸の護衛騎士も気が付かなかったわよ?」


それって軽く犯罪じゃない?


「それに私の事が宰相の家族の耳にまで入る噂とは私もかなり有名だったのだな」


「いえ、私の密偵からの報告です」


なんと。ダリルさんは密偵まで使ってたのですね。


「俺から見たら3人ともとんだ変態野郎だ!皆んな、アミーから離れろ!!」


ルカさんが叫びながらシャーロットさんとダリルさんを次々に突き飛ばしルネさんから私を強奪した。そしてそっと自分の隣に私を座らせた。凄い。早業!!


「小僧......」


ルネさんが何か言いかけた時キルジーさんがビーフシチューが入ったお鍋を持って来た。


「ほら、皆んなランチまだだろう?キルジー特製ビーフシチューでも食べて一旦落ち着きな!」


キルジーさんとダンさんがお皿に盛っていく。ビーフシチューが盛られたお皿がそれぞれ皆んなの前に置かれた。そしてダンさんが焼いたパンも厨房から持ってきた。


ビーフシチューの良い香りが部屋の中に広がる。これは流石に皆んな我慢ができないよー!


それぞれ無言で食べ出した。

私はルネさんをチラチラ見る。だってお兄さんって事は家族なんだよね?お父さん、お母さんの事も詳しく訊きたいけどここはまずルネさんの事を訊いておくのが正解だよね。


「あの、ルネさんやミカエルさんが着ているのは聖騎士様の制服ですか?とても素敵ですね」


会った時からちょっと気になっていたのだ。真っ白な生地に金の糸で綺麗な刺繍がされているジャケット。同じく真っ白な生地に金の線が両サイドに入ったパンツに黒のロングブーツを履いている。


私が質問するとルネさんの表情がぱぁぁぁっと明るくなった。


「そうなんだよ。これは聖騎士の制服だ。アイラとの約束があったから私は聖騎士になったのだ。あの約束がなければこんなに聖騎士に執着はしなかっただろう。しかしあの約束はアイラがもう少し成長しないと駄目だ」


んん?その約束とはとてつもなく嫌な予感がするのだけど。なんの約束かは聞かなくていいかな~。


しかしルネさんはうっとり顔で話を続ける。


「覚えていないだろうが、私が強い聖騎士になったならば好きな事をさせてくれると約束してくれたのだよ?だから私はアイラの最初のお......」


「あ~はい!はい!なんとなく言いたい事が分かっちゃいました~!この場には相応しくないし、それ言っては駄目なやつですよ?そしてその約束は人間として駄目なやつです。本当にアイラ嬢と約束しましたか?」


ミカエルさんがギリギリのタイミングで止めに入ってくれた。


「なんだと!?私を疑うのか?それに人間として駄目とはなんだ?純愛だぞ?誰にも負けないぐらいの純愛だぁ!!」


ルネさんが叫び半泣きになる。

あ、こーゆーの見たらまだ16歳なんだなって思う。


しかしながらこの人、本当に真の変態だ。ミカエルさんを補佐役にした人、凄いと思う。会ってみたいわ~。ルネさんの変態度を分かってらっしゃる。


「最低だわ。アイラが6歳までだったけどこんな病的な変態と一緒に暮らしていただなんて危なかったわね。ご両親頑張ったわ」


シャーロットさんがパンをちぎりながらルネさんを睨んでる!


「もう少し早く分かっていたらアイラ嬢を我が家が保護を申し入れたかもしれないぐらいの変態ですね......」


ダリルさんがビーフシチューを頬張りながらルネさんを見る。


2人ともドン引きだ〜。


「ここまで変態だと黒魔術が効かないのかな?アミーの姿は元のまんまに見えてるんだろう?」


ルカさんがルネさんの変態っぷりに半分怯えながら独り言を言った。しかしその独り言をルネさんが聞き取ったよ!


「違う!私は変態ではない!それに変態だから黒魔術が効かないとか変だろうが!それならこっちの2人にも効かない筈だろう!?」


ルネさん反撃開始。


「「貴方と一緒にしないでもらえますか!!」」


シャーロットさんとダリルさんがハモる。


何だか賑やかなランチだな〜。


「少し静かに食べれないのかい?あんた達は貴族様なんだろう?マナーの勉強してないのかい!」


キルジーさんの雷が落ちた。


「ふふふ。あはは」


私は久しぶりに笑った。

楽しい。こんなに笑ったのはいつ振りだろうか。


「アイラが笑った......可愛すぎる。可愛すぎて泣けてくる......」


ルネさんがポロポロと涙を流し始めた。

そうだよね。この人も2年間ずっと私を、アイラを探してくれていたんだもの会えて嬉しんだよね。

記憶無くてごめんなさい。


その場に居た皆んなもそう思ったのか静かにランチを食べ始めた。

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