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断罪された大聖女は死に戻り地味に生きていきたい  作者: 花音月雫
第二章

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探偵団結成ですわ

「海坊主の頭は大人でしたか?子供でしたか?」


ダリルさんが訊いた。


「人間の子供でした。子供の首から下に巨大タコの足が20本ぐらい付いている感じで......」


なんか想像が追いつかない。


「私達は岸に戻り先生や他の生徒達に伝えましたが全然信じてもらえませんでした。海坊主も溶けて消えてしまったので証拠もないので」


「そうですよね」


ダリルさんや私達は頷く。


「一緒に見た友達もあれは幻だったのかしら?って思うようになったみたいで誰もその話はしないようになりました。でも私は絶対に見たと思います。あれは本当に存在してました!」


ミアさんは信じて欲しいと声を上げる。


「私達は信じます。話してくれてありがとうございます」


私はミアさんに頭を下げてお礼を言った。


「信じてくれるんですか?こちらこそありがとうございます!だ、誰も信じてくれなくて『嘘つきミア』なんて言われていて......」


ミアさんが涙ぐむ。

可哀想だ。そんな風に言われてたなんて。


キルジーさんが焼いたお菓子と紅茶で一息つく。ミアさんが帰る時そのお菓子を沢山お土産に持たせてお礼を言った。


「で?何か分かったのかい?」


キルジーさんがダリルさんに訊いた。


「はい。多分ですけれど。私の考えが当たっていればかなりの大事かと」


「ちょっと。勿体ぶらないで早く言ってよ」


シャーロットさんがイライラしてる。


「私が小さい頃からまことしやかに言われている『キメラ実験』ではないかと推測します。実は王城で宰相をしている父が王命で密かに実験場所を探しているのです。そこがこの島にあるのではないかと私は思いました」


ぎゃ!王命だなんて。密かにだなんて!そんな事聞いたら私達処刑されるのでは!?皆んなそう思ったみたいで一斉に顔が青くなる。


「キメラ実験について説明しますね。キメラとは遺伝子の違う二つの生物が合わさって出来る化け物です。自然に生まれるわけがない生き物なのです。それを無理矢理作り出す実験がキメラ実験です。

目的は何なか分かりませんが完璧なキメラが誕生してしまうとこの国を破壊するかもしれませんし人間を食べるかもしれません。何をしでかすか分からない生き物なのでそれゆえに創り出す事は禁止されているのです」


その場にいる誰もが何も言えず静かに聞いている。


私は人魚に言われた事を思い出した。


『君も実験されたのか?』


そう言っていた。実験とはキメラ実験の事だったのかな?私があまりにも化け物顔だったから実験されたって思ったんだろうなぁ。

それ程酷い顔なんだよね。


「多分ですが島の子供達が消えたのは確実に実験材料として連れ去られていると思います。でも誰でもいいわけではないのです。キメラになった後に魔力が使える者。普通の魔力持ちでは駄目なのです」


「もしかして聖力持ち?」


シャーロットさんが言った。


「そうです。キルジーさん、娘さんは聖力持ちでしたか?」


「なんだい?その聖力ってんのは?この島の人は力の種類なんて知らないよ。皆んな同じじゃないのかい?」


キルジーさんは驚く。


「力の種類は人それぞれ違うのですよ。これは調べてみなければいけませんね」


「じゃあ、皆んなで手分けして調べてみませんか?ほら、皆んなで解決するか、手掛かりを王様に渡せばそのう......秘密の王命を知ってしまった罪にはならないかもしれませんよね?」


私は提案した。するとダリルさんが微笑みながら言った。


「あ、私も勝手に父の書斎で厳重に保管されていた資料を読んだので知られたら処刑か拷問?です。なので、出来れば私達で解決したいのですが」


ダリルさん......。そんな重い事を笑って言わないで。


「じゃあ、私達で探偵団結成ね!!」


シャーロットさんが楽しそうに微笑んだ。


「そうだな。行方不明の子達を見つけれるんなら俺も協力する」


ルカさんが一緒なら安心感ある!

私はニコニコ顔になった。


「何ぃぃ?アイラってばルカも一緒にってなった途端嬉しそうにしちゃって!」


「あ、いえ、ほら1人でも人数が多い方が......ね?」


「ふう~ん。今はそういう事にしといてあげるわ」


キルジーさんだけ少し迷っているみたいだ。そうだよね。危険だもん。でも。


「キルジーさん。お願いします。これ以上は危険だってなったら止めてそこまで調べた事を王様に報告して後は騎士団に任せますから!」


私は少しでもこの島の為に何かしたい。


「私はもうやる気ですが」


ダリルさんは既にやる気満々だ。


「やらせてよ。キルジーさん。マルタを見つけたいし他の子達も見つけてやりたいんだ」


ルカさんが行ってる孤児院の子達も行方不明になってるもんね。


「私達なら大丈夫よ。まず私とダリルは普通じゃないから。キルジーさんが思ってる以上に戦えるし知識もある。それにアイラの事は命にかえても守るしね」


シャーロットさんは相変わらずカッコいい。


「あ~も~!勝手にしな!でも調べた事、分かった事、絶対にあたしに知らせるんだよ?それと何かあったら必ず言う事。分かったかい?ちびっ子探偵団?」


OK出たけどちびっ子探偵団って。

私以外は結構大きいのですが?


「あたしから見たら皆んなちびっ子だよ!」


キルジーさんの豪快な笑い声が部屋の中に響いた。そしてこの日、ちびっ子探偵団が結成された。

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