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シチュウニカツ

   『シチュウニカツ』


 人よりも弱く生まれた私


 かわいそうな私 頑張ってる私


 みんなが求める私


 誰も彼も 最初だけは目をかけてくれるんだ


 期待通りの私じゃないって 知るまでは


 愛想笑いを貼り付けて 去って行く背中


 何人見送ってきたか 数えきれない




 失望されるのは もう慣れてる


 同情も 理解も要らない


 ただ 居場所だけが欲しい


 行き先ぐらい分かってる だから


 素知らぬ顔で 通せんぼするのはやめて


 私 あなたの玩具じゃないよ




 愚図だからって 見くびらないで


 あなたが何の気なしに 悪意を振り撒く間


 私は這いつくばって 泥水を啜りながら


 やっとの思いで なけなしの希望を絞り出す


 見栄っ張りなあなたには 真似できないでしょう




 私には あなたのような力はないけれど


 あなたには 私のような誇りは決して持ち得ない


 一つだけ 憶えておいて


 最後の瞬間 笑っていられた方の勝ちだからね

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