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たっぽい、転生  作者: ハラスメン虎
8/11

たっぽい、転生8話

町の女性達が避難している丘の影に戻ると、「御無事で!」と、声を掛けるイチロー達に頷くと、女性達に向かって歩き、女性達に話掛ける。


「町はおそらくまだ陥ちては居ない」


そう、女性達に告げる俺!・・・女性達に!!

・・女性、女性、うるせーって?

こちとら、転生してから女子成分0で頑張ってんだ!!

必要なんだよ、女子成分!色々と!ハーレム的な?


・・・お市様との出演交渉失敗が何よりもイタかったな。

作風と脚本とお前は違うとさ。

・・ってな訳で 紳士的に接したし、町のピンチに颯爽と単騎偵察に向かって!今!こうしてっ!!颯爽と帰って来た!!!

・・・なのに女子達は皆、


「何とかご助力を」

とか、「町には夫がまだ」

とか、「息子が」

とか、「孫が」


とか、口々に"イチロー達"に縋り付いている・・・何故?

コイツらに話術とか付け無きゃ良かったの?


あっ、さっきのおばはん出てきた。


「先程もお助け頂いた上にこの様な、お願いが出来る筋では無い事は承知の上でお願い致します。・・何とかご助力頂けませんか?町にはまだ、逃げ遅れた者達も大勢おります。その者達だけでも。貧しい町ではございますが、お礼の方は必ず!」


深く頭を下げる御婦人。それを見ていた避難民全員が此方に向かって、深々と頭を下げてくる。

・・・・ってもね、盗賊に襲われている町から金をむしれるとも思えませんがね。

・・だが、まあ、女子供が逃げ遅れてるんじゃしゃー無いか。

これ以上、女子成分減ると色々とアレだからな!


「森の中に本隊がいる。出来る限りの事はしよう。」


そう告げると引き続きイチロー達を警護の為に残して、一人森に向かう。

・・・待ってな、バーちゃん!孫は任しとけっ!

女性好感度を意識しながら、凛々しく顔を作り、森に向かう俺。だけどね、実は悩んでいた。・・・めっちゃ、悩んでた。


・・家臣なり、兵なり召喚するにも、この世界の事は未だになーんにも分からない。

盗賊に合わせて200人召喚するのは論外だろう。

完全武装の200人なんて引き連れた日には、町や村に近付く事は愚か、どの様な国家に対しても国境侵犯ものだろう。

隠すのもムリ、拠点が無いし、森の中にうろうろさせてても、すぐに捕捉されるだろう。


・・・周辺の情勢次第では此処から一歩も動け無くなる。

どの様な形であれ、今ここに居る国の影響化に置かれざるをえない。

・・つまり、村娘とスローライフよさようならで有る。

滲む涙を拭いながら森に入ると、2頭のお馬さんと目が合う。

召喚した米をてんこ盛り載っけて放置してたわ。

・・・あれ?何だろ?こっち見てる。・・・ゴメン馬。

・・怒ってる?ワスレテタ訳デハナイヨ?


怒ってる馬を宥めていたら、割りとアッサリ、脳内村娘とはさよなら出来たので、頭を切り替える。

召喚はする。決定。・・後は人数と編制だろう。


人数かぁ~。

50人を越えれば、もう、身動き取れないだろーなぁ。

召喚したら戻せないから、少数精鋭でお忍び旅で行く積もりだったんだけどなー、村娘に出会う為にも。お姫様でも良いよ。

・・・雑念が入りかけた所で、順番が間違えている事にハタと気付く。


先に町をどうするか決めなきゃ必要な編制が決められない。

う~む。う~む。う~む。うーーーむ。

草食ってる馬のお尻眺めながら、唸っる俺。あっ馬糞たれた。


・・戦法はキマッタ!・・馬糞は関係ないよ。

丘に隠れて~、北門に近付いて~、一気に突入。

・・別にふざけて無い。ぶっちゃけ、実はコレしか取れる戦法無いのよ。だって、町の防衛がいつまで持つか分からんし。

この世界知らんし、町の中も知らんし、町の人も知らん。


とにかく、北門周辺に敵の本隊が居る筈だから、門が閉じられている場合を除き、門から進入。

敵の戦線を後方から突く。可能なら弓兵を潰しておきたい。

町の人とタイミングを併せて呼応出来れば良いけど、無理でも奇襲なら戦線を突破して、最悪でも合流は出来るハズ。


その後、敵がヤバくてケツ捲るなら南側の門をあけて撤退する

町の人の援護位できるだろ。

編制はキマッタ!








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