表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たっぽい、転生  作者: ハラスメン虎
4/11

たっぽい、転生4話

目が覚める。

すでにイチロー達5人は、出立準備を整えつつある。

やってて良かった。召喚魔法。


昨日の精神的、肉体的疲労を思えば寝起きに疲れが残っていても不思議では無いハズ?なのだが。・・・元気一杯だな?

この体相当なハイスペックと思われる。


・・・んで、昨日は日が暮れて、見る事が出来なかった、自分の顔を確認する為、朝餉をいそいそと済ませ川に行く。

体つきは明らかに違うから、ほら、転生して美少年的な?

・・・・・俺だった・・。


川に映ったのは、嗚呼、俺だった。若干、若くは成ってた。

体つきも大分ゴツくなってた。でも俺。俺の顔。

・・・・転生美少年は?

・・まあ、美少年な俺なんて過去存在した事無いからな。

・・仕方ない。

顔を洗って帰って来た。


身長は元々高い。189有る。

やせ形、それが、今は筋骨隆々としてる訳だから、相当にゴツかろう。っても、廻り皆ゴツイからな、俺ら威圧感すごいな。


顔は美少年になっては居なかったのは残念だが、まあ、しゃーない。20代後半頃の俺そのままだ。

考えように依っては、馴染みの有る顔は有り難いかもしれない。


・・・しかし、一方で川で確認した際に気付いた事がある。

鎧や兜に見覚えがあるのだ・・。

・・これ、俺が作った架空武将が着けていたものじゃね?

唐突で申し訳ないが、俺は姫⚪将が好きだ!!

登場するとホントにわくわくする。

ところが・・と、有る事情により謙信プレイでは出て来ない。

そこで、架空武将の登場ってスンポーよ。


お父ちゃんで有る為景の息子に設定。

謙信の兄に成り済まして、跡を継ぎ、子作りバンバン。

謙信前線でバリバリ。

これが、俺の遣り方、文句は言わせない。邪道とか聞きたくも無い。


・・外野の賛否は置いても、もし、本当に架空武将ならコレ相当にハイスペックなハズである。

顔が俺だから、その分のマイナス査定あるかもだが、チート万歳の俺は、架空武将に手加減は無い。


謙信より、戦闘面で互角、トータルは上で有る。

うーむ。もし、そうなら嬉しい限りだが確証は無い。

甲冑が同じと言う以外は予断だろう。


だが、それでも、不思議と確信はある。

・・・草食ってるイワシミズを見つめながら思う。

・・・そもそも、俺は馬に乗れないはず。

だが、乗れたし、もっと乗れる。

自信が有るとかでは無く、当たり前に知っているのだ。

つまり、極自然に馬の乗り方を理解している。


立て掛けていた片鎌槍を手にとり、少し離れてそれを振るう。

ぴゅん!びゅっ!!

小気味良く音を立て、風を切り裂く。

最初に振った時にも感じたが、やはり異常。


振りや突きの鋭さだけでは無い。

何処にどう振るか、その時の体の使い方、足の運び、敵の想定。

あまりに自然すぎる。

・・・つまり、俺は俺だが、少なくともこの身体、そして染み付いている経験は俺のものでは無い。


「お見事でございますな」


ゴローが感嘆の色を浮かべてこちらをみている。

気が付けば、軽く汗ばむほど没頭していたらしい。


そう、召喚した5人の男達、彼らの強さは分かる。

それが、イカサマだろうが何だろうが、スキル一杯付けた。


スキルでつけた剣豪が、本物の剣豪なのかは分からないが、彼等が“本当に強い”事は伝わってくる。

体つき、隙の無い所作、脚運び、身体のバランス、目の配り方に雰囲気。


たとえこの世界で“本当の戦闘”になったとしても、この5人は本当に強いだろう。

それは嫌も応も無く、理屈や説明不要に"理解"できる。


たが、同じくわかる事・・・。

“俺の方が強い”

それも、圧倒的に。

人と向かい合って、相手が自分より強いかどうかを感じ取る。

それは、本能の成せる業だろう。勿論、見誤る事も多々ある。

修練を積まねば感じない事もある。


だが、圧倒的確信を持って断言出来る。

“俺の方が強い”と。

5人掛かりなら、手古摺る。・・だが勝てる。

思い上がりでは無い。

このよる辺のない異世界で、もし、これほどの確信を間違えると言うならば、俺は死んでも仕方が無い話。どの道永く生き残れはしないだろう。


出立の準備は整って居たのだろう。

 俺の近くで槍の演武を見ていた5人に


「すまんな。」


声を掛け、自分も身支度を整える。

野営地を後にしたのは、日が昇ってそんなに立たぬ時刻だった。

ひたすら、分岐も無い道を進む道すがら、様々思いをはせる。


・・・まあ、取り敢えず、強いって良いよね。

何一つ、実証されても居ない己が強さにしばし悦に入る。

右も左も分からぬ場所、何をするにも、腕っぷしと言うのは心強い。

色々、考察するに足りないが、なんかここは、戦国パラレルワールド的な所じゃなかろーかと当たりをつけてる。

いや、考察も何も人っ子一人出会って無いけど異世界人。


でもまあ、生産チートや知識チートが無くても、腕っぷしが有れば、まあまあ、生きていけそうな気がする。

戦場でいざ本当に人を殺す段になって、"やっぱ無理やー!"って、なったら、部下の5人に投げりゃ良い話である。

わっしゃわしゃ部下召喚する手もあるしね。


信長との遭遇イベントがそろそろ有るとしても、長尾上杉に就きたい想いもある・・どっち選ぼうかなぁ?

織田をたてれば上杉立たずで、板挟みの心境である。つらい。


・・・まあ、それでも、この腕っぷし6人衆なら、呑気に暮らす事もできようさ。


・・・ある日、村にやってきた気の良い男達。

村娘とイチャイチャしつつ、スローライフ。

其処へ、行きなり山賊が村を襲い・・・・・って、あるじゃん!あー言う感じ、良いよね!


強ければ、出来んじゃん、あんな生き方!!

・・・・まあ、盗賊が襲って来なければ、そのままスローに生きる事になるけどね。

でも、うん!、村娘の質にも、こだわりたいね。

こう、可愛い娘が居る村で、こう、なんとか盗賊に襲って貰ってだな。


・・・・・・・・・・・・・。

・・うーん、思考があかん感じになってきてる。

・・そろそろ、イベントちゃいますの?

信長様がぴんち!!とか?

剣と魔法の世界なら、4回位は襲われてる馬車見掛けてるハズだぞ!


「きゃーっ!」


その時、その瞬間、響きわたる絹を引き裂く女性の悲鳴!!

いやっほーっ!!














評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ