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道具屋で【採取】【鑑定】【解体】を購入した。
合計3000グロウなり。
結構な出費になった。
ちなみにこうだ。
◇補助スキルツリー
【投擲】
・精度Lv1/3
・距離Lv1/3
【掴み】
・威力Lv1/3
・持続Lv1/3
【採取】
・熟練Lv1/3
・眼力Lv1/3
【解体】
・熟練Lv1/3
・速度Lv1/3
【鑑定】
・見識Lv1/6
ぶっちゃけると、熟練にまとめてしまえよそんなもん。
と、思いました。
一気に増えた補助スキル、一体どこにそんな金があるのか。
もちろん【道着】を売った。
流石に【黒帯】は売れないが、そこそこの値段になったので良かった。
次道場に行く時はどうするのかって?
また借りれば良いさ。
そのまま道具屋で簡易食料という物を購入して、南門から森へ向かうことにする。
【採取】の効果なのか、道端に何気なく生えてると思っていた雑草の一部が、ポーションの原料となる薬草だということがわかった。
ポーション系は【調合】のスキルを取得すればいいのだろうか。
でもそれに割いてる余裕は無い。
ポイントは大事に使わなければ。
補助スキルは出来るだけレベルアップのポイント以外の方法で上げたい。
道中でグリーンラビットが出現する。
「ブースト、アポート、スラッシュ」
初手は相変わらず長剣ぶん投げ。
で避けた所を【アポート】で剣回収してそのまま【スラッシュ】で叩く。
【ブースト】で強化されてる分、身体の動きが良くなっているように感じた。
グリーンラビットのHPも一発で半分程削れる。
怯んだ所を蹴って転がすと、上から頭を突き刺すと、光になって消滅した。
レベルが上がっていた。
プレイヤーネーム:ローレント
職業:魔法使い見習いLv6
信用度:20
残存スキルポイント:0
◇スキルツリー
【スラッシュ】
・威力Lv8/10
・消費Lv1/10
・熟練Lv1/10
・速度Lv1/10
【アポート】
・精度Lv2/10
・距離Lv2/10
・重量Lv7/10
・詠唱Lv1/1
今の所、精度と距離で苦労することは無いので、重量メインで上げる。
距離が近ければ近い程、軽ければ軽い程、精度もぶれることが無くなってくるみたいなので、上げるのは一番最後でいいだろう。
大剣なんて投げれるわけないし。
レイピアになったとしても長剣みたいに投げるより近づいて刺す方向にシフトしていくはずだ。
【解体】のお陰か、ドロップアイテムは肉と毛皮でしっかり二つゲットできた。
要検証である。
じゃ、引き続き【採取】を使って薬草集めと洒落込みますかね。
グリーンラビットを蹴散らしながら、道沿いの薬草を回収して行く。
森の入り口に立て札があった。
[ゴブリン注意、南の森はゴブリンの集落があります]
……根絶やしにしておけよ。
フォレストウルフとゴブリンの危険性の違いが対してわからないが、南の森は道すらないと聞く。
その分放置されて来たのかな。
草むらをかき分けるように入って行く。
少し進むとそこには豊富な薬草の群生地帯があった。
薬草販売のパイプラインが成立した今は、これは大きな金の山に思える。
「ギギ?」
一匹のゴブリンと目が合った。
こいつも俺と同じように薬草を採取しているみたいだった。
「ギギー!」
「くっ」
いきなり飛びかかって来たので、長剣を突き立てて盾にする。
「ギッ!?」
「アポート、ブースト!」
肩口に刺さった長剣を【アポート】で手元に引き寄せると、【ブースト】にて身体能力を底上げし、そのまま怯んだ状態のゴブリンの後ろに回って首を捻る。
構造的に動物型の魔物よりやり易かった。
ほら、ゴブリン首そんなに太くないし。
ドロップは、【小鬼の骨】と【魔石(小)】だった。
さっそく鑑定してみる。
【小鬼の骨】
ゴブリンの中で一番丈夫な背骨。
あくまでゴブリンの中で。
【魔石(小)】
色々な素材として利用できる。
価値に比例して大きさと色艶が変わってくる。
ふむ、初めてのゴブリンドロップだが、骨は売っぱらっても良さそうだった。
魔石は出来るだけ取って置こうかな。
最初は色んな選択肢を間違えて、辟易していた。
でもここへ来て楽しくなって来た。
薬草は傷を癒す。
と、言うことはゴブリンは薬草の使い方を知っていてここへ来ていた。
ならまた来るよね。
そう思って物陰から見ていると、案の定複数体のゴブリンが草むしりにやって来た。
「ギギ?」
「ギギギー!」
数は三体。
ソロだと少しきついかもしれないが、ゴブリンの持っているこん棒と噛みつきを気をつければ行けないことも無い。
初手で剣を投げるのはセオリー。
喉元に命中することは無かったが、土手っ腹に突き刺さった。
「ギギギ!」
「ギーーー!」
「ブースト!」
騒ぎだすゴブリンの後ろを回るように、草むらから飛び出す。
そしてその内一体の首を180度回転させる。
「アポート! スラッシュ!」
剣を手元に転位して、仲間の死を見て動揺するゴブリンの身体に【スラッシュ】で袈裟切り。
上手いこと二体を無力化できたが、流石に反撃が来た。
初手で剣が突き刺さっていたゴブリンが、腹から臓器をこぼしながらこん棒を振るって来る。
長剣でガードするが、流石に弾き飛ばされた。
魔法職はタフさが足りないよな、例え【ブースト】で強化していてもそうだ。
課題として覚えておこう。
追撃のためにこん棒を振り上げたゴブリンの腹に長剣を投げる。
「ギギッ!」
長剣が弾き飛ばされたが、関係無い。
「アポート!」
きりもみ回転しながら飛んで行く長剣を手元に引き寄せる。
間違って刃の部分を持ってしまったが、関係無いとばかりにそのままゴブリンに突き刺した。
剣を弾く動作でワンターン遅れたゴブリンの首元に。
血を噴き出して倒れ、ゴブリンは光の粒子になって消えて行く。
ドロップは【小鬼の骨】を三つに【魔石(小)】が一つ。
そして新たに【小鬼のこん棒】と【小鬼の髑髏】をドロップした。
初級回復ポーションを手にかけながらドロップアイテムを鑑定する。
【小鬼のこん棒】
ゴブリンが持っていたこん棒。
ただの枝をまとめたものか、木を削りだしたものの二種類存在する。
【小鬼の髑髏】
ゴブリンの頭蓋骨。
錬金術に使われる。
ほう、なんとなくレアっぽい物がドロップしたみたいだ。
解体のレベルも上げることを考慮しなくちゃいけない。
ちなみにこん棒は木を削りだしたものだった。
その後草むしり中にやって来たゴブリンと何回か戦闘をこなした。
レベルが上がる。
そろそろ疲れて来たし、数も確保できたので戻ることにしよう。
ポイントは、どうしようかな。
【スラッシュ】の威力がマックスになりそうなので、そっちに振っておこう。
ここへ来てかなりレベルアップが加速している。
プレイヤーネーム:ローレント
職業:魔法使い見習いLv7
残存スキルポイント:0
◇スキルツリー
【スラッシュ】
・威力Lv10/10
・消費Lv1/10
・熟練Lv1/10
・速度Lv1/10
【ブースト(最適化・黒帯)】
・効果Lv3/10
・消費Lv3/5
・熟練Lv3/5
【アポート】
・精度Lv2/10
・距離Lv2/10
・重量Lv7/10
・詠唱Lv1/1
【投擲】
・精度Lv1/3
・距離Lv1/3
【掴み】
・威力Lv1/3
・持続Lv1/3
【採取】
・熟練Lv1/3
・眼力Lv1/3
【解体】
・熟練Lv1/3
・速度Lv1/3
【鑑定】
・見識Lv1/6
消費、熟練、速度は上から振り下ろすだけなので入らないだろう。
とにかく威力さえあれば十分だった。
残りは全て【アポート】につぎ込んで行くことにしよう。
袋の中には大量の草と、ゴブリンの骨と魔石が。
こん棒は長剣と共に装備スロットに。
髑髏はどうしようか?
結局腰に括り付けてました。
これもこれで有りってことで。
日も落ちて来ているし。
グリーンラビットを蹴散らしつつ、俺は帰路についた。
ーーー
プレイヤーネーム:ローレント
職業:魔法使い見習いLv7
信用度:20
残存スキルポイント:0
◇スキルツリー
【スラッシュ】
・威力Lv10/10
・消費Lv1/10
・熟練Lv1/10
・速度Lv1/10
【ブースト(最適化・黒帯)】
・効果Lv3/10
・消費Lv3/5
・熟練Lv3/5
【アポート】
・精度Lv2/10
・距離Lv2/10
・重量Lv7/10
・詠唱Lv1/1
【投擲】
・精度Lv1/3
・距離Lv1/3
【掴み】
・威力Lv1/3
・持続Lv1/3
【採取】
・熟練Lv1/3
・眼力Lv1/3
【解体】
・熟練Lv1/3
・速度Lv1/3
【鑑定】
・見識Lv1/6
◇装備アイテム
武器
【長剣】
【小鬼のこん棒】
装備
【初心者用のローブ】
【初心者用の服(全身)】
【黒帯】
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お読み頂きありがとうございます!