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「四段の資格を与える! だがしかし、魔闘の極意を知る為には、ノークタウンの師範代を頼ると良い! 俺はそっちに詳しくないのでな! 一つ紹介状をしたためた!」


 颯爽と道場へ向い。

 師範代とバトルだ。

 バトルコミュニケーションだ。

 手合わせして、お互いの心内が垣間見える。

 そしてゲット。



[称号”道場四段”を獲得しました]


【黒帯(四段)】

軽くて丈夫な素材で作られた帯。

色で階級と性能を表す。

・防御Lv4

・身体能力系スキルレベルボーナスLv1

・耐久100/100



「練磨を怠るな!」


「わかっています」


「本来ならば四段スキルは気功を習得できるのだが、お前は既に違うスキルを獲得している」


 戦いで感じたのだが、心無しか、マルスが居なくなって師範代も寂しかったのだろうか。

 久しぶりの道場であったが、ロッカーにあったマルスの名前は無くなっていた。

 除名という訳ではあるまい。

 ただ、出稽古へ言ってしまったマルスは強くなるまで帰ってくるつもりも無さそうだ。


「魔闘の創始者は、何故か闘気を纏えんかった。だから魔力を纏いて戦うようになったとされる。よっておまえが詳しい話はよくわからんが、なかなか便利な技だったぞ!」


 師範代の言葉と共に、さらにインフォメーションメッセージが鳴り響く。

 スティーブン待たせてるから早くして、と運営に祈っておく。



[一部スキルが変更します]

[対象スキル:息吹・三戦]

[変更後スキル:魔素流々・魔素制動]



【息吹(最適化)】

・効果Lv10/10

・消費Lv2/10

・熟練Lv10/10

※称号”道場二段”スキル。

※魔素流々へ受け継がれます。



【魔素流々】

・効果Lv20/20

・消費Lv4/20

・熟練Lv20/20

※魔纏に統合されます。


【三戦(最適化)】

・効果Lv3/10

・消費Lv1/10

・熟練Lv10/10

※称号”道場三段”スキル。

※魔素制動へ受け継がれます。



【魔素制動】

・効果Lv6/20

・消費Lv4/20

・熟練Lv20/20

※魔纏に統合されます。



[称号を獲得し、一部スキルを統合します]

[対象スキル:フィジカルベール・魔素流々・魔素制動]

[変更後スキル:魔纏]



【魔纏】

・効果Lv20/20

・消費Lv4/20

・熟練Lv20/20

※効果は魔素流々のパラメーターが反映。

※消費は魔素制動のパラメーターが反映。

※熟練は上記二つの平均パラメーターが反映。


【魔纏】の効果

・【フィジカルベール】の効果継承。

・【息吹】及び【魔素流々】の効果継承。

・【三戦】及び【魔素制動】の効果継承。

・身体能力補正(中)

・無詠唱可能



[フィジカルベール・息吹・三戦が統合され消滅します]



 そのインフォメーションを皮切りに。

 スキルが幾つか消滅してしまった。

 つーか長いよ!

 そしてわかり辛い。


 新スキル【魔纏】のスキル説明を簡単に要約してみると。

 【フィジカルベール】と同じように、ダメージを軽減してくれる。

 と、思いきや。

 スキルの本懐はその前に手に入った【魔素流々】と【魔素制動】にある様だった。


 魔力の膜を身体に纏いて、その身を動かす。

 それが魔纏というスキルなのだ。

 基本性能は【フィジカルベール】と同じだね。

 って思ったのだが。


 【魔素制動】という【三戦】から派生したスキルは、魔力を消費して、防御力を上昇させる部位を操ることができる。

 【魔素流々】という【息吹】から派生したスキルは、息吹のような攻撃力上昇を魔力を消費して可能ということだった。


「す、すごい」


「どうだ! 手合わせするか!? わかるぞ、さっきより遥かに強くなっただろう!」


「いえ、ちょっとその前に寄る所がありますので」


「……そうか」


 師範代も興奮しているのか。

 意気揚揚とした面持ちで、試合しようと言ってくる。

 断固拒否する。

 予定が詰まってるんでね。


 若干しょぼーんとした師範代をおいて、道場を出る。

 ふむ、説明を読む限りだと、かなり自由度の高いスキルだった。

 【魔素流々】の効果が物理攻撃ではなく魔法攻撃の範疇に入るようで、格段なる攻撃力アップが見込めるだろう。

 【魔素制動】のお陰で防御力もさぞかし上がっただろう。


 そして何より。

 無詠唱可能。

 こりゃーいい!


 俺はスキルレベルマックスまで上げてないからわからなかったが……。

 プレイヤーの中には道場二段スキルの【息吹】をマックスまで上げた人が居るそうだ。

 その人が言うには、道場スキルはマックスボーナスでスキルパッシブ化が出来る。

 【息吹】のように一定の呼吸法を行うことで発動できたり。

 【三戦】のように型を行うことで効果が発動するそうだ。


 実しやかに囁かれてるのは、魔法スキルの無詠唱と同じように。

 何かしらの条件をクリアすれば、武技スキルも無詠唱と同じように繰り出すことが出来るんじゃないかと。


 俺らは生産メインだからその辺どうでも良いけどな。とイシマルが言っていた。

 それは一つの極みかもしれませんね。とニシトモが言っていた。

 身体能力強化しまくれば、そんなもん関係ねーよ。とトモガラが言っていた。


 イシマル、トモガラの意見はどうでも良いが。

 ニシトモが言うように、そういう要素がありそうな予感がする。

 踏み込みと同時に、スラッシュしてくる剣士がいるの?

 怖いんですけど!


 さて、一端この話はおいといて。

 本日のメインディッシュと行こうではないか!


「遅かったのう」


 戻った先はスティーブンの家だった。

 荒野に行く前と同じように、彼はソファに座って一息ついていた。


「アスポートを教えてください」


「……ならば、ワシと戦うか?」


「え?」


 灰皿とパイプが打つかる音、そして視界が反転した。

 一瞬の浮遊感の後、すぐ地に足がつく感触が広がる。

 声ととにも詰まった息が一気に溢れ出た。


 ……いつもの荒野?

 ローヴォは一緒に転移していないようだ。


「武器を取れ」


 スティーブン。

 いや師匠は、古い木から作られた曲がりくねった杖を片手に。

 こちらを振り向いて言った。


「本来ならば、ミラージュを倒せれば十分なのじゃが、お主は彼女も容易く倒してしまった。そうじゃろうな……、勝ち上がった者に、ワシはワイルドオブザウィルと戦わせて負けを教えるというのに……、転職する前にそれすら倒しよった」


 じゃから。と師匠は杖を構える。


「わしが直々に相手をしよう」


 フッと気配が消えた。

 目の前に杖を持った師匠が出現する。

 そして杖で一閃。

 咄嗟に身体を屈めて避けながら、慌てて【魔纏】を使用する。


「武器を、取らせてくれる、暇も、無いんですか!!」


「そのくらい何とかせい」


「くっ!!!」


 アイテムボックスから流暢に出してる暇は無さそうだ。

 ストレージから松明を取り出す。

 木の棒だけでも、杖と渡り合えればありがたいのだ。


 ——コッ。

 乾いた音が響く。


 油をしみ込ませた布を巻く松明の柄に古木の杖が打つかる。

 火の魔法が使えれば良いんだけど、そんな暇なんか無い。


「ブースト」「メディテーション・ナート」「エンチャント・ナート」


 ブーストしか発動しなかった。

 後の二つは詠唱すらしない。

 あれ?

 と、思ったらスキル新しくなってるやん。


「マジックアンプ・ナートとマジックウェポン・ナートじゃな」


 師匠に訂正される。

 魔法増幅と魔法武器という意味合いなのだろうか。

 メディテーションとエンチャントの上位っぽい名前だな。


「マジックウェポン・ナート!」「マジックアンプ・ナート」


 詠唱時間は、前のスキルより増えているように感じた。

 うーむ、詠唱時間が短ければ短い程良いのだけど。

 でも【魔纏】があるからしばらくは必要ないかな。

 二次スキルというだけでスキルに振ってなくてもかなり威力が期待できる。


「攻撃力が上がって何になる?」


 古木の杖先から衝撃が走り、松明はいとも容易く折れてしまった。

 無属性魔法スキルか?

 折れた得物に構っちゃ居られない。

 師匠の顔面に投げつけてすぐに腕を取りに行く。


「取った!!!!」


 【ブースト】と【魔纏】のお陰で以前より格段に身体機能が上昇している。

 事前作りは満点だ。

 腕を掴み、身体を入れた時、既に投げの体制は取れている。

 そして老体を払い腰。

 意外と重たい師匠であった。


「ぐはっ!」


 背中に衝撃を受けた。

 投げられたのは俺か?


「空間を統べる魔法使いに、隙はない」


 見上げる位置に師匠が居た。

 杖先を俺の顔に向けて、佇んでいる。


「……参りました」


 正直お手上げだった。

 テレポートが使えるんなら、何をした所で俺に優位性が回って来ることは無い。

 俺は杖を掴んで、そのまま肘を振り上げて折ってやった。


「二回戦です」


「血の気が多いのか、それもと負けず嫌いなのか。どちらにせよ……、存分にかかってくるが良い」


 アイテムボックスから全ての武器を放り出しておく。

 大剣に、三節棍に、ヌンチャクに、レイピアに、鬼子の長剣だ。

 まずは、ヌンチャクからだ。


「ワシだってアポート使えるんじゃぞ?」


 師匠が持っていたのは鬼子の長剣だった。

 ……ちくしょう!!




 そしてぼろ負けした。

 完敗といって良い程、何も出来なかった。

 老体ならば、素早い動きに付いて来れないだろうと思ったが、テレポートで直に後ろを取られた。

 だったら予測して腕を取ってやれと思ったが、すぐにテレポートで身体を背中から落とされる。


 満を持して、接近して【エナジーショック】を繰り出してみた。

 普通に【スペルリジェクト】をやられた。

 運良くギリギリで躱したが、全てを排除するような魔力の衝撃は俺の後ろの岩を粉々に破壊した。

 流石にアレを食らったら一撃で死に戻りだっただろうな。


「言った通り、魔法スキルを覚えろ。そしてアポートは戦闘には何ら使えんスキルじゃろう?」


「……十分使ってるじゃないですか」


「大器晩成スキルじゃからのう、取得条件は特に無い。スキルポイントの消費を考えると、中々手を出せんスキルじゃ、元々生産の時に工具を取りに行くのが面倒で開発されたスキルがアポートじゃしのう」


「そうなんですか」


「そうじゃ、さて」


 そう言って寝転がっていた俺をテレポートで無理矢理立たせるスティーブン。

 何とも言えない浮遊感、もうどうにでもなれ。


「気概はしかと受け取った。元々試練もクリアしとるし、いいじゃろう。アスポートのスキルブックを渡そう、後、今度からワシの内弟子としてもう少し魔法技能を学べ」


「もう内弟子じゃないんですか?」


「たわけ、寝る時しかおらんやつが何を言っておるか」


 それもそうか。

 と心の中で納得した。


「ワシの手伝いをしてもらう。簡単なクエストじゃ、修行にもなる。色々な困難を、今まで武術で乗り切って来たじゃろうが、強大な相手には強大なスキルを身につけねば相手取れんぞ」


「わかりました」


「大丈夫じゃ、クエストをこなせばスキルも自然と身に付く。スキルポイントを獲得できるからのう」


「やります」


 それは、やるっきゃないでしょう。

 漁師は一先ずおいといて、魔法使いとしてもう少し身に付ける物がありそうだ。

 そこへインフォメーションメッセージが届く。



[称号“とある魔法使いの内弟子”を獲得しました]


【とある魔法使いの内弟子】

スティーブンに内弟子と認められた者の称号。

パシリを認めた称号。



展開に悩みますね。

ちょっとすごい荒くなるって言うか、誤字がいつにも増して多くてすんません。

ポケモンGOをやってる訳ではありませんので!


仕事立て込んでるだけです。

一日一更新はやめませんのでー。





※※※

85話に書き忘れを思い出したので追加しました。

追加した文章は最後のインフォメーションメッセージに


[称号”達成者”を獲得しました]

[称号”資格を有する者”が消滅します]


と言う文です。

二次、三次ともにそういう名前の称号が存在するだけです。

この称号を得ているとスティーブンからアスポートを教わる資格を得る事が出来ます。






ってか、買い置きしたドーナツ腐ってる。

い、一日で……。

そして一昨日の夜は、豚肉に当たって発熱と嘔吐の嵐。

いやあ、夏ってこわい。

胃がやられっぱなしですが、肉が食べたいの

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