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 俺のレベルではなくローヴォたちのレベルが上がっていた。

 ってことは、経験値は入ってたんだな。




【ローヴォ】バッドラックウルフ:Lv32

特殊能力:悪運の瞳

装備:合わせ翅と翡翠の首輪




 うむ、順調である。

 次のクラスアップが待ち遠しい。

 いつになったらクラスアップするのか……。

 全くもって謎だ。

 予測はつくのだが、遠い。


 さて、倒壊した屋敷に押しつぶされて、全滅したと思っていた暗殺者たち。

 中にはしぶとい奴がいたようで、瓦礫の中から満身創痍で立ち上がった。


「くそ、が……!」


 くそはお前らだろうと、言ってやりたいもんだな。


「くそはお前らだろ! 王族を付け狙う下賤どもめ、恥を知れ!」


 グレイスが言った。

 いいぞ、もっと言ってやれ。


「ぐ……」


 真正面から悪態をそう返されておし黙る暗殺者。

 こういう手合いにとって、ど直球で正論言ってくる奴は一番嫌な奴だろう。

 PKと同じで、こういう奴を安地から殺してほくそ笑みたいはずだからな。


「ぐぐ……」


「うぐ……」


 瓦礫の中からポツリポツリと出てくる暗殺者。

 割と、生き残ってらっしゃる。

 死屍累々という言葉が似合う彼らに、グレイスはさらに言葉をぶつける。


「いい気味だな! 暗殺者らしい汚く無様に死んでいけ!」


「グレイス……」


 爆破でお願いしますと言った割に、血だらけの暗殺者に対してエミリオはやや戸惑いの表情を浮かべている。


「ぐ、い、命だけは……」


「命令されて仕方なくだったんだ……」


「王族暗殺の罪は言い逃れできんぞ!」


 さすがに言い過ぎかな、とは思わない。

 殺しの罪は自分に帰ってくるからだ。

 暗殺者にも家族がいたりするかもしれないが、グレイスが正しい。

 家族ができたらこんな仕事からは足を洗うことが先決だ。


「グレイス、そこまでにしてください。この人たちは拘束して牢獄に収監しましょう」


「エミリオ様! ダメです、元を絶っておきませんと!」


 優しさなのか、それとも意気地なしなのか。

 どちらかはわからないが、こいつらを拘束して牢獄に打ち込む案は無しだな。

 グレイスの言う通り、暗殺者はどこでもいくらでも押し寄せてくる可能性がある。

 彼女は今一度自分が狙われる立場を理解した方がいいと感じた。


 うーん。

 足掻けとか、中途半端に前を向かせた結果かもしれん。

 時として非情になれなければ、死ぬのは自分だってことをまだわかってない。


「殺すのは甘いぞ」


 俺は生き残り達の前にでる。


「ん? 何をするのだ? さっさと始末して憂いを断つことが大事だろう」


「その案は賛成だけど、その前にやることがある」


「……チッ、そう言うことか。フラシカは情報確認のために残ってくれ」


「わかりました」


 俺の言葉に気づいたグレイスは、すぐにエミリオをどこかへ連れ出そうとする。


「どこへ行くんですかグレイス?」


「今からあのガイドがやることは、きっと見ても楽しくないし、嫌悪感を覚えるでしょう。ですので、この場を離れようと思っているのです」


「ガイド様が? 何をするんでしょうか?」


「拷問」


「言わなくていい! 行きますよエミリオ様!」


「ちょっと待ってくださいグレイス! ガイド様の弟子になるためにはこれも行く行くは通る道でしょう! 私も見学したいと思います」


 流石に拷問はガイドの仕事に含まれないと思うんだけどなあ。

 でもまあ、一度こう言うのを見せておくのはいいかも知れん。

 これができるかできないかって、割とエミリオが今後生きて行く上で重要なことになるかもだしな。

 時として非常になりきれないくらいなら、権威の最頂点である王族失格だ。

 同族殺しと同じように、裏ではいろんな悪どいことが行われている。

 それに耐えれないなら、もう本当に出家した方が人生楽しく生きられるだろう。


「見てもいいけど……弟子になりたいって本気で思うなら瞬きせずに目に焼き付けてみろ」


 ゴクリと喉を鳴らすエミリオは、唇をかみしめて俺をじっと見る。

 イエスなのかノーなのか判断に困るが、まあいい。


「……私はもう弟子なので、その辺で暇を……」


「おい」


「はいわかりました師匠」


 ったく、コーサーめ。





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