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読んでいただかれます全ての方に土下座しながら執筆しております。


 街へ戻り船を返すとそのまま屋敷へ向かう。

 道中でなんどもガイドの弟子にしてくださいと言われたが適当に流して無視することにした。

 ガイドは一日限定なので、一日限定の弟子ということにもなるだろう。

 生半可な兵法は危険だ。


「ガイド様、お話は終わってないです」


 そもそも。

 王族ならば、戦いよりももっと学ぶべきところがあるんじゃないかとも思う。

 自衛手段は確かに必要だが、その辺は謀略でなんとかしてくれよ。

 個の自衛能力をどれだけ高めたところでだな……何百人、何千人と絶え間なく戦力を送り込まれたら誰だってあっさり死んでしまうだろうに。


「ガイド様聞いてるんですか?」


 持っておくべき自衛の手段ってのが権力とか位の差で大きく変わってくるんだから、その辺を理解した上で言えよ。

 それができないなら、王位継承権でも破棄して出家したらいい。

 狙われる理由を全て無くしてしまうことこそが、最大の自衛とも言えるな。


「ガイド様!」


 怨みは買わない。

 もし必要とあれば、恨まれるところは根絶やしにする。

 そう決断するのが上の立場としての下を守る自衛っていうかなんていうか。


「……師匠、ちょっとさすがにガン無視はかわいそうになってきましたけど」


「……」


「え、私も無視ですか!?」


「あ、ごめん。ちょっと気になることがあって」


「気になること?」


「うむ。まあ、大丈夫だとは思うけどな」


 今しがた、屋敷の目の前に着いたのだが……なんか誰かいる気配がした。

 ローヴォもそれを感じ取ったようで、やや危険かもという判断を下している。


「……フラシカ。屋敷で待機していた護衛は二人だよな?」


「はい、護衛二人と屋敷を管理する従者がいますかね」


 その割には人が多い。

 そして2階建ての屋敷の中に点在する気配は、微動だにしない。


 これはあれだ。

 すでに潜伏されているだってことだよな。


 っていうか……そもそもの話。

 近衛クラスが二人もいて、なぜこの屋敷を奪われているんだろう。

 王族の身を守る戦力だったら、普通に闘技場でもトップランクに立てるくらいの実力があると俺は見ている。

 それこそ、現状レベル84の俺より絶対上なはずなんだがな……。


 エミリオの立場的に、強い護衛は連れて来られなかったと見るべきか。

 そして、屋敷の残り二人組は、死んだか寝返ったかのどちらかである。


 あ、そういえば敵をぶっ倒しまくってたらいつの間にかレベルが上がっていた。

 面倒だからと海に投げずに、みんなまとめて経験値に変えてしまえばよかったな、と今更ながら後悔する。




プレイヤーネーム:ローレント

レベル:84

信用度:130

職業欄▽

[上級魔術師(無)]

[漁師]

[契約魔法師]


残存SP:62

残存MP:2


ステータス▽

STR:168

DEX:127

VIT:206

AGI:128

MND:300




 足しげく闘技場に通っていれば、MND以外のステータスの伸びもそこそこ良くなるはずなのだが、今回82→84にレベルアップした際の伸び値はやや悪い。

 MNDは5ずつ伸びて、それ以外は2〜4だ。


 スキルレベルも地道に上昇しているのだが、レベルがどんどん上がっていくと成長が遅くなる。

 直弟子称号後のスキルは、ちまちま育てているのだが、レベルアップはやや遅め。

 スキルレベルと職業レベルがどっこいどっこいになってきている。

 由々しき事態だ。

 スキルレベルは職業スキルのレベルアップよりも早いはずなのにな!


「どうされました?」


「いや……」


 さて、どうするか。

 屋敷に入るのは罠だよなあ……。

 だが、安全圏にいてちまちまちまちま小突かれるのは面倒くさい。


 俺にログアウトという時間的な制限がある以上、持久戦みたいなことをする気は毛頭ない。

 相手が諦めてくれればいいかな、と出方を伺ってはいたが……船の上にいる限り雑魚を出して小突いてくるくらいで進展は無しだった。

 陸に上がってから狙うらしい。

 だったら、普通にテレポートでテージシティに向かう手もあるのだが……それは果たしてスティーブンがよしとするかだよな。

 怒られそうなので、それは最後の手段にしておく。


「なんでもない」


 そう言って、俺はコーサーを連れて先に屋敷へと入る。

 重厚な扉を開き、中を確認すると突き刺すような視線を感じた。


「……師匠」


 コーサーも気付いたようだ。

 少しため息をついて小声で話す。


「知ってて入ったんですか……?」


「うん」


 虎穴に入らずんば虎児を得ず、とも言うからな。

 なあに、エミリオにはミサンガ持たせてあるから問題ないだろう。

 相手の罠にかかったふりして、こっちが罠にかけてやった戦法だ。


「静かですね? ハドソン! オブリー!」


 フラシカが名前を呼ぶが、反応は無し。


「妙だ」


 グレイスが訝しむ。

 妙だって、屋敷手前からバリバリ妙な雰囲気あっただろうに。


「執事もメイドもいないですね……ハッ、まさかすでに敵の──」


 フラシカがそう言ったところで、天井からビンッと元の弾ける音が聞こえた。

 エミリオを狙って何かが高速で飛んでくる。







毎日更新続けます。

毎日更新続けます。

毎日更新続けますので。

続けますので。


今後とも、応援のほど、よろしくお願いいたしますん。

WEB版はエグくもなれば、そうじゃない話の時もあると思います。

掲示板回では感想いただかれます皆様も楽しめるように、頑張って書いていきたいと思います。

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