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 フィールドに出て、少し離れて王都を眺めると、白い石山に見えた。

 積み上げられたウエディングケーキの様でもある。

 当然ながら一番高い位置にお城があって、王族区画、貴族区画、俺たちプレイヤーや、一般NPCが右往左往している場所が一般区画、最下層と呼ばれるもの。

 貴族区画は厳重な警備があって、基本的にプレイヤーが入ることは許されない。

 入ったら問答無用でお縄。


 まあ、そんなことよりもだ。

 あれだけの規模の都市ってすごいよな、これがキングダムサイズってことだ。





【ホームモニュメント(ヴィレッジ)】管理者:

人が住みやすい環境を整える不思議な石盤。

規模によってモニュメントの名称も変わって行く。

[インスタント→ヴィレッジ→タウン→シティ→メトロポリス→ステイト→キングダム→インペリアル]

維持には定めた通貨を定期的に払うこと。

魔石、または魔結晶などで機能の拡張が可能。




 一般的なホームモニュメントに、キングダムの立ち位置が記載されている。

 改めて思うが、ステイトを飛ばしている。

 っていうか、ステイトが必要なのかわからない。


 ……だが運営に携わっていたレイラの愚痴とかを聞いた限りでは、都市単体の大きさもそうだけど、管理権限というものが大幅に変わってくるそうだ。

 メトロポリスまではいち都市扱いだが、ステイトからは複数となり、それぞれ管理できる幅がどんどん広がって行くとか、そんなもんらしい。

 維持費も当然バカ高くなるだろうけど、こうしてクラスアップして行ったモニュメントは、一定のラインから特別な効果を持ち始めるんだとか……。


 国盗り?

 俺には政治は無理だな、そこは修行も何もしてない。

 あくまで単体としての力しか持っていないのだ。


 クランやら拠点やら、作ってみようとは一度思ったことはあるが、挫折したな。

 多方面に渡って頭を下げることに根本的に向いてないし、責任の取り方すらこの歳になってもまだわかっていない。

 世間的に言えば社会不適合、それが達人という生き物なのだ。

 まあ、そうなりゃ国が保護することもあるんだけど。


「それにしてもデカイ都市だよなあ、ローヴォ」


「がぁう」


 そうやな。みたいな意思が伝わってくる。

 日本では、いや現実ではこう行った光景を見ることはまずない。


 圧巻だ、圧巻。

 仮想の世界に作られているとは言えば、毎回びっくりさせられるよな。

 まさに、冒険って感じ。

 そりゃ、ハマるはずだ。


 公式サイトに王都解放とか大々的に載せられ、プレイヤー数もまた増えたらしい。

 最初から解放されてたくせに、今更何言ってんだと思うけど、王都にいけてたプレイヤーって本当に数が限られてるから、アップデートにこじ付けた王都解放もなんとなく意味が分からんでもない。

 レベル70は、新規プレイヤーがまず達成すべき壁として機能している。


 さて、人口が多いということは、周辺の魔物は当然狩り尽くされているわけだ。

 俺はノーチェを全力で駆けさせ大きな道を遠くへ遠くへと走り、そこから脇道に逸れて森の奥深く、奥深くへと探索していた。


 人気がない方へ、人気がない方へ。

 強い魔物を探して、強い魔物を探して。


 オーソドックスな狼の魔物とかはローヴォが追い払いながらスムーズに抜けて行く。

 ノーチェはあくまで移動用だけに使ったが、そのうち広いところで一緒に狩るつもりだ。

 とにかく今はそれなりに強い魔物が、それなりの数いる場所を見つけたかった。


 そしてそこを起点に狩りをする。

 ドロップアイテムは、ギルドではなくニシトモに。


 彼はテージシティで幅広く商売やりつつ、ちゃっかりレジテーラ家のコネクションを用いて王都に住む貴族と関係性を築いており、王都移動もすんなり行ったらしい。


 その他生産組は王都に住む、さらに腕のいい生産職のNPCを師匠につけてそれぞれスキルレベルをあげることにプレイ時間を捧げている。

 レイラはなんだっけな……王都にある製薬ギルドっぽいところに出入りして薬師やるとか言ってたけど。


 俺はきっとエドワルドさんからの介入によって、なんだかんだ望まぬ昇進をさせられるような気がする。

 そして俺はそれを愚痴られる、という変わらぬ日々が待っていそうな気がする。


 いやきっとそうだわ。

 絶対そうだわ。


 辺境の地にいたNPCの上層部っぽい奴らはみんな、なんだか一癖も二癖もありそうな奴らばかりだったし、そういう星の元に生産組も巻き込まれるだろう、そして面倒ごとをレイラが背負い込む……いつもの流れだ。


 ちなみにサイゼとミアンは、お店は自分たちで資金稼ぎして始めるのが信条らしく。

 闘技場のあの出店街にて屋台を出店する計画を練っている。

 きっと成功するだろうな、王都でも通わせてもらおう。


「グルル」


「む」


 警戒を告げるローヴォの声。

 茂みの中で身を低くして気配を消す。

 ルビーはあれだ、いつものだ。


「グゲゲ」


「ゲヒ」


 懐かしのゴブリンです。

 薬草採取に来ています、懐かしい。

 かなり森の深いところまで行ったから、薬草もそれなりに群生しているのだろうか。




【メディックゴブリン・ワルダ族】Lv 13

子供程の体躯の小鬼の魔物。クラス2。

ワルダ族に属する薬師ゴブリン。




 ……見たことないゴブリンだった。

 体格とか諸々は、滝壺にいたクラスチェンジ後のゴブリンと変わらない。

 メディックとは、薬師のことだろう。

 それにしても……名前の後ろのワルダ族というのが気になるな。


 そして全裸もしくは腰布ではなく、一応衣服っぽいボロ切れを身につけている。

 薬草を入れる籠も、長い葉身を持った葉を編んで作った簡単なものではなく、蔓や木の皮を用いた物を使って、せっせと採取を行なっている。


「グゲグゲッ!」


「ゲ?」


「ゲ、ゲゲ!」


「ゲゲゲゲ!」


 談笑している。

 うーん、なんだかほのぼのしていて倒していいものか、悩みどころだ。

 もっとこう、人を見たら襲ったりとか、残忍だったりすればなんとなく心がいたまいんだけどな。

 ……でもまあ魔物だから狩ってしかるべきだし、ここは心を鬼にして殺しましょう。


 と、思ったら。

 談笑の話の種が、人間の頭蓋骨だったので、ゴブリンはたとえ文明とか社会っぽいものを築いていても狩ってしかるべきなんだなと再確認した。


 滝壺では子供は見なかったが、いるのだろうか?

 いたとしても、変な禍根が残っても困るから潰すんだが。


「ゲヒ!」


「ゲヒヒ!」


 どうやら籠いっぱいに薬草を採取できたようで、ゴブリン達は立ち上がって歩き始めた。

 集落に戻るのだろうか?

 だったらこっそり後をつけよう。

 そして、全滅させよう。






あくまで、本文がローレント視点でしかないので、今はなんとも言えませんが……もしかしたらステイト、インペリアルなど隣国などがあるかもしれませんね……。


GSOゲーム史では、個人間からちょっとした派閥を交えた争いになるところまできていますし、そのうちプレイヤーも大きく別れて国と国、になりそうな予感がしないでもないです。ただの予感です。


なんでもありギルドとかクランって、一定の人からはかなり受け入れられるっていうか、結局どこにも所属しなかった人だったり、なんの意思もなかったりって人が入ります。


高レベル帯の人はわりかしなんでもありだけど、最低限の友達づきあいとかマナーを守る人が多いです。でも新参になればなるほど、なんでもありっていう枠組みを目当てに入ってくるので、組織が拡大すればするほど頭のおかしなのが多くなってくる……と某ネトゲを半年ほど廃人プレイしてて気づきました。(ちょうど2巻書く前、更新休んでいた時など笑)


また大きな戦いが始まったら、ローレントの敵としてPKという立場ではないプレイヤーが出てきそうですね……いや、ゲームの仕様変更も合わさって、きっとプレイヤー対プレイヤーがまた起こると思います。(予想ではあと500話以内)







こばなし!!(読み飛ばしてもK

ネトゲの廃課金中毒に犯されていました。

抗生物質(非課金ゲー)を打ち込みなんとか廃人路線から逸れています。

ですが、そうなると火力差、レベル差の壁に苛まれまして、ネトゲのモチベーションが低くなるという悪循環が大きく押し寄せます。



課金→強くなる→廃課金(以下ループ)

課金辞め→現状維持→周り強くなって相対的に弱くなる→モチベ下がる(以下ループ)


ネトゲなんて、始めた時点でチキンレースだったってことですな。

やれやれ……自分のバカさを呪いたい。





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