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更新遅れてすいません。


「ではみなさん! ごきげんよう。こちらがかなり有利にことが運んだとは言え、レッドネーム以外の方には随分とご迷惑をかけましたし……そうですね、ぜひ次のアップデート後は魔人の統べる裏の街へとお越しください」


 俺の前に立ちはだかる魔人たちの後ろで、そう言ってハザードとともに闘技場を去っていくジョバンニ。

 奴の背中に呆然と立ち尽くしていたプレイヤー達からの声が刺さる。


「はあ? 説明不足すぎるぜ!」


「誰が迷惑野郎達と今更仲良くできるかよ!」


「ってか、ありえねぇだろ! こんなもんゲームかよ!」


「嘘だ、嘘に決まってるぜ! ソース出せよ!」


「……嘘?」


 そんな奴らにジョバンニは振り返り、ゾッとするような雰囲気を纏って睨み返す。


「嘘か本当かよりも、楽しいか楽しくないかで語り合いましょうよ、ねえ?」


 気味の悪い凍りつくような視線を前にして、彼らは口を噤んで息を飲むことしかできなかった。


「じゃ、私たちの目的であるクエストは、ほぼ達成したようなものなのでこの辺で失礼します。戦いたい方はどうぞお好きに争ってください。お互い憂さ晴らしも必要でしょうから」


 掃いて捨てるようなジョバンニの言葉。

 こいつら、PK達をまとめたかったんじゃないのだろうか?


「やってらんねぇ」


「なにがイベントだよ、クエストだよ」


「まあ、集合って掲示板にあったのはそういうことか?」


「けっ、ならず者の街が正式にできんだ?」


「いいね、賛成だ」


「PK活動も、ケンドリックがもうあんまり隠れ蓑としてつかえねーし」


「渡りに舟だな」


「だな。じゃ、俺らもうお前らパンピーに興味ねーからよ? じゃーな」


「お、おい!」


 俺の予想に反して、PK達の反応はこんな感じだった。

 ……なんでもいいのか……おいおい。

 まあそうだろうな、街に対しての思い入れとかなさそうだし。

 隠蔽系のスキルが出てからは、野良パーティに潜伏する奴らもいたが、これからはそれが当たり前の時代とでもいうのだろうか。


 まあ、赤文字にはならないにせよ。

 鑑定すれば犯罪者の烙印が押されていれば問答無用でバレると思うのだが……そうでもないのか。

 もしかすれば、犯罪者として認定される方法も変わってくるのかな……。


「PKイベントはもう終わったの?」


「いや、全然わかんねぇ……でもPK達勝手に引いていくぜ?」


「なら、終わったんじゃないの?」


 もともと何かがあると言う掲示板の事触れや、PKたちの間で勝手につけられた賞金首を目当てに集まっていた奴らだ。

 なんでもいいから殺させろ、だなんて狂気じみたやつでもない限り、監獄エリアができるともなればとりあえず引いてやり過ごすのが得策だとでも考えているのだろう。


「……何言ってんのよ、終わってないわよ」


 レイラがキッと後ろからジョバンニを睨んでいた。

 アイテムボックスからクロスボウを取り出して、狙いを定める。

 生産組のみんなに配っているのだろうか、装填されているのは十六夜が持っていたような爆発物を取り付けた弩矢。


「人の思い出ぶち壊しといて、今更クエストでしたからって納得できるわけないでしょ!!」


 そう叫んで弦が矢を飛ばした短い音が響く。


「ハザードさん」


「……お前は恨みを買うのが本当に上手いな、世界一と言っても過言じゃない」


 ハザードはため息をついて、杖から陣縁魔法を発動させる。

 大きな突風が吹いて、そしてレイラが射出した矢はフラフラと勢いを失う。


「お褒めにお預かり嬉しい限りですね。ではその危険な代物はお返ししましょう」


「……回収したかったのに」


「そんなものよりもっとすごいのを作ってあげますから」


「……絶対だぞ」


 ハザードはアイテムボックスからさらに杖を追加して振る。

 すると、いくつもの魔法陣が展開して、風生み出し、レイラの矢は彼女の元に送り返された。


「──ッ!」


 目を瞑るレイラ。

 だが、矢は彼女に届くことはなかった。


「見てて腹が立つ奴らだなァマジで」


 三下さんがしっかりはじき返してくれていたからだ。


「……カウンターあるならしっかり相手に送り返しなさいよ」


「バァカ、千日手になっちまうだろォ……」


 レイラの小言に凶悪な笑みを浮かべながらそう返した三下さんは、凶悪な目をぎろりとジョバンニとハザードに向ける。


「話すだけ話しといて逃げますだァ? いい度胸じゃん、逃すわけねェじゃん」


 その隣からモナカがスッと前に出る。


「まあまあ、勇猛果敢なことですねえ。……うーん、私はあまり絡みはありませんが、あの人がすっごく嫌な人だってことは確かなので、制裁には賛成でございますよ〜」


「私もやられっぱなしは許せません! ぶらっくぷれいやぁの真髄をお見せしてあげますです!」


「ふふ、ブルーノ、空へ運んでいただけますか? ふふふ、私は制空権をいただいて援護射撃します」


 ツクヨイも十六夜も前に出る。


「人口比的にはPKより俺たちが有利! みんな、イベントの最終局面はPKたちに今までやられた分を返そうぜ!」


 ウィルがそう叫んで、テンバータウンのクラン『ウィルソード』のメンバーが出入り口を固め始める。

 ついでに問答無用で逃げようとしたPKたちを蹴散らしていく。

 それに感化されたように、他のプレイヤーも武器を取り始める。


『うおおっとおおおお! PK+魔人の軍勢に、ようやくプレイヤーたちも武器を取り始めたー!』


『……ええ、この状況でまだイベントの実況をするんですか? GMベータ』


『個人的に面白いことは全然オッケー! GMの立場からすればどっちにも組みできないけど、個人的には……そうだなあ……PK側の一部にGMからの干渉があった可能性も否めないし、僕は善良市民の肩をもとっかなあ〜』


『……私はあくまで中立で』


「ええ、GMさん、そっち側に着くなんて……違反じゃないんですかね……?」


 不満そうな顔つきでGMベータを睨むジョバンニ。

 GMベータはニヤニヤした顔つきで言葉を返す。


『僕ら、AIだけどそれなりに感情はあるんだよん? プクク、とりあえず面白いから君らの意見は大いに受け入れるけど、まあ希望が通るのは明後日からだね? それまでは赤対青のこれまで通りの合戦しなよ?』


 その言葉に、なぜか周りから驚きの声が聞こえる。


「えええええ〜〜〜!!! GMってAIなの!?」


 ……そっちか。

 AIなんだ……。


 そんなことを思いながら、みんなが動き出す前に俺は動いて、魔人一人をだるまにして滅多斬りにした。

 うーん、開戦!






GM驚きの一言。

まあ、嘘かほんとかはわかりませんけどね。笑

軽いノリで最終決戦が始まってしまいました。


あと感想で色々と意見をいただいておりますが、全部読んでます!

トモガラが本当に噛ませになってしまいましたが、ローレントも認めるトモガラなので、多分大丈夫です。

それから、誤字修正……やるやる詐欺で終わらぬよう、頑張ります……。





あ、あとがき小話です。

すっげぇ関係ない話になるんですけども。


最近うどんにはまってます。

今まで出汁の素とか味の素とか入れときゃええべって思って野菜、きのこ、鶏肉(もも肉)、うどんを打ち込んでいたんですが……ついこの間砂糖を入れることを覚えました。

味に深みが出て美味しかったです。


長崎の某島で作られているうどんを食べて、心を打たれて以来、大量に取り寄せてうどん三昧です。

香川もいいですが、長崎は盲点でした。




すいません、うどんばっかり食ってないで書きますねorz

あ、GSO2巻の書影が公開されました!

表紙を飾るのは、ローレントとデニムが似合う彼女です。




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