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遅れました、すいません。


 フレイムボルテックスに触れる、焼き焦がれるよりも先に弾き返す。

 有らぬ方向へを渦は消し飛び、残るは燃える剣を持つクラフトのみ。


「は?」


 纏っていた炎の渦を消し飛ばされたクラフトは驚愕の表情を作る。


「──ッ!?」


 隙だらけ。

 斬りつける俺に、すぐに受けようと反応していたが、一手遅かった。

 隙がない状況でも隙を捉えることができる俺に、よそ見という隙は10回殺してもお釣りが来る。

 羅刹ノ刀で首を跳ね飛ばした。


 意思を失った身体はドサっと茂みの中へ。

 そして俺は生首を拾って話しかける。


「チェックメイトだな」


「……? こ、これはどういう……」


「ん? 先に殺したPKから聞いてなかったのか?」


 普通なら狂気に苛まれると思うが、クラフトはわりかししっかりしていた。

 そして負けた現実を受け止める。


「……チッ、これは情報に無い」


「なんだ、以外と冷静だな」


「くそっ、情報を聞き出したPKの一人はデスペナ食らってから一切ログインしてない。先にやられた方から貴様がこの森に潜んでいるとだけ聞いていたんだ」


 なるほど、色々と試しちゃったPK君はログインしてないと。

 第二のガンストを作り上げてしまったのか、まあいいだろう。


「おい、負けた分際で烏滸がましいだろうが、教えろ……これは一体どういうことだ」


 生首クラフトはぎろりを視線を俺に向ける。


「さあ?」


 教えることはしない。

 タネがバレて対策されて来たら面倒だっていうか、楽しみが少なくなるからな。

 まあ一度切られてこういう結果があると知れば、それだけで情報は割れたようなもんなんだけど。


「チッ……もういい早く片をつけろ」


 そうあっさりと諦めたクラフト。

 気になったことをいくつか質問する。


「今までのPKは痛いだのなんだのうるさかったが、お前は違うな」


「……今後に及んで会話するつもりか? この状態で? 恐ろしい野郎だな……いいぜ教えてやる」


 偉そうに鼻を鳴らすをクラフトは言った。


「PKってのはプレイヤーにとって理不尽な存在だが、それ相応にPKも理不尽な仕様がある。PKK称号相手には痛覚オフにして無効だったりな……だが、俺は基本的に痛覚マックスでプレイして来た。なぜか? それは貴様みたいなPKでもなんでもすぐにえげつない手で拷問してくるやつがいるからだ。怖がって痛覚オンにする奴は、それだけ感覚がぶれるってことだ、それでPKが務まると本当に持ってんのか謎だがな? 殺される覚悟を持たない奴に殺しができるとは俺は到底──ぐばぁっ!?」


「ながい」


 納刀した。

 ベラベラベラベラ偉そうに持論を述べていたクラフトは、そのまま喋りながら吐血して。

 さらに吐血しながらも自分のPKとしての流儀を話しながら散って言った。


「しまったな……」


 思わず倒してしまったが、こいつが命令していた大元を聞くのを忘れていた。

 受け取ったリストと照合して、関わっている大物を先に倒せたらと思っていたんだが……なかなか難しいな。

 とりあえず魔銀製の長剣を手に入れたってことで万々歳。


『……浮気? あなたには、羅刹ノ刀があるんだけど?』


 今頃喋り出したこいつは放って置いて。

 さて、今回のPK狩りは集団でいたためにかなりの儲けとなった。


 いつも通り、PKの装備はいいやつだけ抜いてあとは基本的にニシトモに流してプレイヤーの流通の海におさらばする。

 そして溜まったグロウで俺は信用度を買うんだ……。


「終わったんかいな?」


 アイテムを整理していると、あちこちに枝や葉っぱをつけたカイトーが姿を現した。

 PK風の衣装から、普通の盗賊の格好に戻っている。


 普通の盗賊の格好と言っても、こいつの場合は忍者みたいな装束系ではなく。

 どこぞで得て来たのだろうか【十二面相の衣類】というカイトーお得意の隠蔽、変装系のスキルに対して大きな付加効果を持った服だったりする。


「わぉん」


「きぃ〜」


 ローヴォとルビーも終わったようだ。

 俺の両脇に戻ってくる。


「うわあっ、この辺焼け焦げとるやん……大丈夫かいな?」


「たぶんな」


 スキルによる炎は、供給された魔力が消えると鎮火するんだろう。

 そして同じようにスキルによる毒もそうだ。

 魔法スキルの毒やら炎は、抵抗力がある魔法職には効き辛くなる。


 だが、カンテラから出した炎であったり。

 初期に強烈な猛威を振るっていた神経毒。

 こう言ったある意味自然由来と言ってもいいものは、身体的な抵抗力。

 すなわち内面での抵抗力をフルポテンシャルなどで高めておかなくてはいけない。


「こんな風に、見てみろ」


 アポートでカンテラを引き寄せると、そのままその辺の茂みに叩きつける。

 あれだな、カンテラは明かりでもあるが、そっくりそのまま武器になるよな。

 そんなことを思いながら徐々に燃え広がる火の手を見ていた。


「いや、見てみろちゃうやろ! だったら消火せな!」


「うむ、そういう時はこうだ」


 バサバサと予備のマントで消火に当たるカイトー。

 その眼前に石柱をアポート。


「うほぅへぁっ!?」


 火は押しつぶされて茂みごと消えた。

 ちなみに、燃えているものが単体なら、引き寄せることは可能。

 何かと繋がっていたり、生えている木々は転移不可能だが、切り離されている状態ならば良しなのだ。


「……ほんまええってそういうの」


 割と本気で怒っているような顔をしているので、謝っておく。


「すまん……」




 さて、再び森の中へ。


 騒ぎを聞きつけてクエストエリアから出て来た【逸れマーダーアント】を狩りながら、テンバータウンの北にある森の東のクエストエリアの境目で、俺とカイトーはPKを迎え撃つために息を潜める。


「……いつまでやるんや……」


「クラフトはリストに名前が載ってなかったからな、一人でもリストに名前が載ってるやつが来るのを待つ」


 それに、クラフトレベルで下っ端ならリストに名前が載っているやつは間違いなく幹部。

 幹部という響きだけですでに、俺は相手が強いと確信していた。

 理由はない、ただそんな気がするだけだった。


「血なまぐさいPKども中でも上にいるやつは相応の実力を持っているはずだ」


「ほならもう好きにしたらええですやん」


 木の上に器用に休める場所を作ったカイトーは、葉っぱを使ってうまく偽装しながらだらけていた。


「すまんな、いつまでも付き合わせて」


「謝るくらいやったらはよ終わらしてー」


 まるで本気で謝ってないと思われているようだ。

 実際半々なんだけど。

 とりあえず、カイトーへの報酬もたんまりある。

 ミツバシと共同で小道具開発してるみたいだからな。

 お互い苦労人根性を持っているから、気が合ってるみたい。


「ぐぉん」


 ローヴォが唸った。

 俺はカイトーと居座っていた木から飛び降りると、すぐにローヴォの潜む茂みへ。


 ……気配は一人。


「はぁ〜い、君たちが面倒だから殺しに来たよ〜」







この三日間ほど、何をやっていたか……まあお察しですね。

狩り廃人やってました。

おかげでレベルが1→187。

1日のプレイ時間で十八時間くらい狩って見て……あ、余裕だなと思いました。


でもVRで身体を動かして、みたいになると。

精神的にストレスはもっとあるんじゃないかとお察し。

でもローレントならば余裕です。


レベル200くらいになったら一旦私のオンゲ廃人は終わりにして、更新頑張りたいと思っています。

ツイッターとかで言ってくれればキャラ名教えるんで一緒にレッツプレイ〜!




(サブキャラ育成になってしまうとドツボなので、できる限り自重したいです)

(これは遊んでいるだけじゃなくて、ゲーム系の視察でもあります(汗))

(すいません、更新します。とやかくいう前に更新しろって感想がつく前に)

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